豆腐ダイエットで痩せるってホント?〜効果的なやり方から簡単レシピも紹介〜
当記事の執筆は、管理栄養士 白石香代子が担当しました。
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ダイエット中の食事といえば「低カロリー」が大前提ですよね。
最近では、低カロリーとあわせて「高タンパク質」の食材がダイエットに取り入れられるようになり、低カロリーで高タンパク質の豆腐がダイエット食材として再注目されています。
一方で、ただ豆腐を食べていれば痩せるというものではありません。豆腐で痩せるためには、いくつかのポイントがあるのです。
そこで今回は、豆腐ダイエットの効果的な方法を中心にご紹介していきます。1皿で満腹になれる豆腐レシピもお教えしますので、楽しみながらお読みいただけると嬉しいです。
目次
豆腐がダイエットに良い理由
最初に、なぜ豆腐がダイエットに良い食材なのか見ていきましょう。その大きな理由は主に3つあります。
①カロリーと糖質が低い
木綿豆腐1/2丁(150g)あたり、カロリーは約110kcalです。これはご飯お茶碗(普通盛り)1/3杯とほぼ同じ量になります。
ダイエット中は食べ物から取り入れるカロリーを控えることが大切ですので、低カロリーの豆腐は嬉しい食材ですね。
また、糖質は0.8gと非常に少ないのも魅力的です。
じつは、糖質を摂ることで上昇するインスリン(血糖値を下げるホルモン)には、糖を中性脂肪に変え、体内にため込んでしまう働きもあるのです。
つまり糖質を控えてインスリンが出過ぎないようにすると、内臓脂肪や肥満の予防につながります。
参考記事:豆腐のカロリーと糖質は少ない?種類別の比較や他の栄養素について解説
②たんぱく質が豊富
豆腐にはたんぱく質が豊富に含まれており、木綿豆腐1/2丁(150g)で約10.5g摂取できます。
たんぱく質が不足すると筋肉が減って代謝が落ち、太りやすい身体になる可能性があります。ですから、たんぱく質は積極的に取り入れて欲しい栄養素の一つです。
1日に必要なたんぱく質量の大まかな目安ですが、体重60kgであれば60gのたんぱく質を目安にすると良いですよ。(体重が50kgの場合は50g)
③便秘に役立つマグネシウムも含まれる
豆腐は、便秘解消が期待できるマグネシウムを含んでいます。
実は木綿豆腐1/2丁(150g)で195mgのマグネシウムが含まれており、たったこれだけで、30-64歳の1日におけるマグネシウム摂取推奨量(※)の半分以上が補えるのです。
※1日あたりのマグネシウム推奨量は、男性370mg、女性290mgです。
便秘になると腸に便(老廃物)が溜まり、その影響で腸内に悪玉菌が増殖してむくみや血行不良、ひいては代謝が下がる原因になります。
マグネシウムは、水分を引き込んで便の排出につなげる効果が期待できるため、ダイエットで食事制限をすると、すぐに便秘になって困る方にオススメです。
参考記事:糖尿病はマグネシウムで予防?〜理由・食べ物・サプリを分かりやすく解説〜
大豆イソフラボンがとれるメリットも
豆腐には「大豆イソフラボン」が含まれており、その効果はさまざまな研究により報告がされています。
大豆イソフラボンにはコレステロールを下げる効果が期待できるため、ダイエットに加えてコレステロールも気になる方にオススメの成分です。
その他、動物実験ではありますが肥満の予防・改善に役立つという研究結果(※)が出されました。
※京都府立大学~大豆イソフラボンが転写調節因子 PGC-1βを介したエネルギー消費活性化により肥満を予防・改善する ~亀井教授らによる発表(平成30年)
大豆イソフラボンを上手に取り入れて、ダイエットに活かしていきたいですね。
参考記事:大豆の栄養価は高い!~子どもにも大人にも嬉しい成分が豊富~
豆腐ダイエットで痩せる効果的な方法
それでは、豆腐ダイエットで成功するための方法を3つのポイントに絞ってお伝えします。
①1日に食べる量は1/2〜1丁
豆腐ダイエットをする場合は、1日の目安量を1/2~1丁(150~300g)にするとよいでしょう。
カロリーも糖質も低いヘルシーな豆腐ですが、かと言って豆腐ばかり食べて良いかというとそうではありません。
なぜなら豆腐に含まれてるものの中で、過剰摂取するとかえって健康上よくないこともあるからです。
その一例が「にがり」です。
にがりは豆腐を固める際に使う添加物で、主な成分は塩化マグネシウムと言われるものです。この塩化マグネシウムは、マグネシウムイオンとして消化管の水分を吸収されにくくする作用があり、病院などで使われる下剤に入っています。
そのため豆腐を食べ過ぎると、お腹がゆるくなる可能性も。食べ過ぎには気をつけてくださいね。
②夕食の主食を豆腐にする
豆腐をメインに食べる時間は、夕食時をオススメします。
夜は日中とは異なり活動が減る時間帯です。すでにお伝えしましたが、ご飯や麺を多く食べる(糖質を多く摂る)と血糖値が急上昇し、下げるために分泌されるインスリンが脂肪蓄積の原因にもなってしまいます。
そのため夕食の主食を豆腐に置き換える方法が、豆腐ダイエットとして一番効果的でしょう。
参考記事:置き換えダイエットは本当に効果があるの?~オススメの置き換え食品もご紹介~
③野菜や肉・卵なども積極的に食べる
豆腐ダイエットをする際は豆腐だけを食べるのではなく、野菜や肉・卵など他の食材もバランスよく取り入れるようにします。
たしかに、豆腐はタンパク質やミネラルを含んでしますが、豆腐だけで1日に必要な栄養素を補えるわけではありません。
様々な食品をまんべんなく食べることで、体内の栄養バランスが整い代謝も上がって痩せやすい体につながります。
1週間でも効果は出るの?
豆腐ダイエットにより摂取カロリーが減ると、1週間や2週間という短期間でも多少の減量は可能でしょう。
例えば、夕食のご飯(普通盛り1杯)を豆腐1/2丁に置き換えると、1食あたり約230kcal減らせます。
単純計算で、これを1週間続けると0.2kgの減量、そして2週間で0.5kg弱の減量が可能(※)になリます。
※一般的に体重を1キロ減らすには約7000kcalの減量が必要です。参考までに1週間の減量数値は230kcal×7日=1610kcal、1610÷7000≒0.2kgで算出しています。
しかし私たちの体には水分の変動もありますので、明らかに体重計での変化が見られるのは1ヶ月ほど経ってからが一般的です。
参考記事:【簡単】豆乳ダイエットのやり方は?〜効果的な飲み方・レシピなどを紹介〜
1品で満腹!お手軽な豆腐レシピを紹介
「手軽で簡単に作れるレシピが知りたい」そんなあなたに最適なレシピをご紹介します。
野菜とツナで栄養バランスもアップさせたサラダです。
【豆腐とツナの満腹サラダ】
・豆腐 1/2丁
・ツナ缶(水煮) 大さじ2
・トマト 1個
・キャベツ 100g
・かいわれ大根 1パック
・味ぽん 大さじ1
・胡麻ドレッシング 大さじ1
・七味唐辛子 適宜
①豆腐は2センチ角のサイコロ切りに、ツナは水気を切っておく。キャベツは千切り、かいわれ大根は根を切り落として長さ半分に切り、トマトはくし切りにする。
②皿にキャベツ、かいわれ大根、豆腐、ツナの順に盛り、トマトを飾る。別の器で味ぽんと胡麻ドレッシングを合わせておき、具材の上からかけ、お好みで七味唐辛子をかけて完成。
まとめ
以上、豆腐ダイエットについてご紹介しました。効果的な方法を以下にまとめますね。
・夕食の主食を豆腐にする
・野菜や肉・卵なども積極的に食べる
ダイエットを始めると1週間や2週間で効果が欲しいところですが、明らかに体重計での変化が見られるようになるのは1ヶ月ほど経ってからと思われます。ですので、少し長丁場をイメージして取り組むと良いでしょう。
また、豆腐のレシピもぜひ試してみてください!
当記事を参考に、豆腐を上手く活用しながら健康的なダイエットを行っていただけると幸いです。
なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。
参考文献
日本食品成分表 2023 (八訂) 医歯薬出版株式会社
厚生労働省 e-ヘルスネット
一般社団法人 全国豆腐連合会 豆腐の栄養と健康