クレープのカロリーと糖質は高い?ダイエット向きの生地やトッピングも紹介
当記事の執筆は、管理栄養士 前間弘美が担当しました。
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小麦粉を使ったもちもちの生地に、生クリームやフルーツ等を包んだクレープ。
フランスのブルターニュ地方が発祥の地といわれているクレープは、実のところヨーロッパでは小麦粉ではなく「そば粉」を使ったクレープが一般的です。
さらに最近では、デザート系クレープだけでなく食事系クレープも販売されていて、選ぶ際に迷う方も多いのではないでしょうか。
そんなクレープですが、デザート系のカロリーと糖質は高めです。
そこで当記事では、クレープのカロリーや糖質量だけでなく、クレープ生地やクリームのカロリーもわかりやすくお伝えしていきます。
またダイエット中のクレープの食べ方もご紹介しますので、最後までお付き合いください。
目次
クレープのカロリーと糖質
クレープ1食分(※)は548kcal・糖質42.4g(差引き法による利用可能炭水化物)で、他の食べ物に比べるとカロリー・糖質ともに高いです。
(※)バナナ・チョコレート・生クリームを包んだクレープの数値
参考までに、大盛ご飯1杯(200g)は312kcal・糖質76.2gです。したがって、クレープの1食分のカロリーは大盛ご飯約1.8杯分、糖質は約1/2杯分に相当します。
洋菓子のカロリーや糖質と比較
次に、クレープのカロリー・糖質量を他の洋菓子と比べてみましょう。
クレープ(チョコバナナ) | ショートケーキ | シュークリーム | ドーナツ(プレーン) | アップルパイ | |
内容量 | 1個(203.6g) | 1切れ(118.8g) | 1個(78.7g) | 1個(59.7g) | 1切れ(161g) |
カロリー | 548kcal | 354kcal | 146kcal | 215kcal | 314kcal |
糖質 | 42.4g | 26.3g | 18.3g | 31.3g | 40.1g |
※糖質は、差引き法による利用可能炭水化物の値 |
上の表からデザート系クレープの中でも人気の高いチョコバナナは、他の洋菓子と比べてもカロリー・糖質量が高いとわかりますね。
生地1枚のカロリー・糖質
クレープ生地1枚(63.3g)は113kcal・糖質13.7gで、一般的にはカロリーと糖質は高めとなります。
その理由は、クレープ生地の原材料として小麦粉・牛乳・グラニュー糖・卵・バターが使われているからです。
しかしクレープ生地には「エネルギー産生栄養素(※)」がバランスよく摂れるというメリットもあります。
(※)私たちの身体にエネルギー源として必要な「炭水化物・たんぱく質・脂質」の総称です。以前は「三大栄養素」といわれていました。
では、私たちが普段よく食べているご飯と比較してみましょう。
クレープ記事1枚(63.3g) | ご飯1/2膳(75g) | |
カロリー | 113kcal | 117kcal |
たんぱく質 | 3.9g | 1.9g |
脂質 | 4.9g | 0.2g |
炭水化物 | 14.0g | 27.8g |
上の表から、クレープ生地1枚と茶碗1/2杯分のご飯ではカロリーがほぼ同じであるにも関わらず、エネルギー産生栄養素の割合は大きく異なるとわかります。
これも原材料の影響を反映しており、それぞれ下記の食材が大きく関係しています。
・たんぱく質:牛乳・卵
・脂質:バター
クリームのカロリー・糖質
クレープに使用されるクリームは、主に2種類「ホイップクリーム」と「カスタードクリーム」があり、カロリーや糖質は下記の通りです。
ホイップクリーム | カスタードクリーム | |||
100gあたり | クレープ1食分(50g)あたり | 100gあたり | クレープ1食分(50g)あたり | |
カロリー | 409kcal | 205kcal | 174kcal | 87kcal |
糖質 | 12.8g | 6.4g | 26.1g | 13.1g |
上記より、カロリーはホイップクリームが多く、糖質はカスタードクリームが多いとわかりますね。
ホイップクリームは生クリームに砂糖を加え泡立てたものですから、脂質が多く含まれます。
カロリーや糖質が気になる方は、砂糖を控えめにしたり、豆腐やヨーグルトでクリームを作ったりするのもオススメです。
参考記事:ホットケーキはカロリー・糖質が高いから太る? ~豆腐を使った絶品レシピも紹介~
糖質制限中は食べられる?
クレープは糖質が高いため、糖質制限中は控えた方がよいでしょう。
とくにアイスクリームやホイップクリームを使ったデザート系のクレープは糖質が高くなるため、糖質制限中に食べることはオススメできません。
糖質を抑えつつクレープを食べたいと考えるときには、そば粉を使ったクレープ生地を手作りしてみるのはいかがでしょうか?
薄力粉の代わりにそば粉を使うと、低糖質のクレープ生地が作れますよ。
薄力粉(一等粉) | そば粉(表層粉) | |
カロリー | 349kcal | 337kcal |
糖質 | 80.3g | 45.5g |
※100gあたり |
上記の表にあるよう、そば粉を使うことで薄力粉より約50%もの糖質をカットできます。
食事系クレープはどうか
食事系クレープは、包む具材によって糖質制限中にも楽しめるメニューといえます。
ツナクレープ(※)を例に見てみましょう。
(※)オイル不使用のツナ缶とマヨネーズを混ぜ合わせたものと、野菜を包んだクレープ
デザート系クレープ | 食事系クレープ | ||
チョコバナナクレープ | アイスクレープ | ツナクレープ | |
1個あたりの重さ | 203.6g | 159.3g | 154.6g |
カロリー | 548kcal | 405kcal | 267kcal |
糖質 | 42.4g | 34.6g | 17.4g |
※糖質は、差引き法による利用可能炭水化物の値 |
上の表から、ツナクレープはデザート系クレープに比べると、カロリーも糖質も低いことがわかりますね。
なお食事系クレープでオススメの具材は、高たんぱく質(※)で低糖質なノンオイルツナ・鶏むね肉・エビ等です。
(※)たんぱく質は、私たちの体の代謝を上げるために必要な筋肉を構成する栄養素です。
さらに、野菜もプラスすることでビタミンやミネラルも摂れ、満足感が得られるクレープになります。
ダイエット中に食べる際の注意点
ダイエット中は、デザート系クレープより食事系クレープの方がオススメです。
お伝えしているように、食事系クレープはデザート系クレープに比べると低カロリー・低糖質だからです。
また、ダイエット中にデザート系クレープを食べる際には「食べる時間帯」「食べる量」「トッピング」に注意するとよいでしょう。
オススメは朝or昼
食べる時間帯は、活動時間が多い朝や昼がオススメです。
なぜなら夜はエネルギー消費が少ないため、余分なカロリーは身体に蓄えられダイエットの妨げになってしまうからです。
量は少なめに
ダイエット中に市販のデザート系クレープを食べる場合は、半分だけ食べるなど量を減らすとよいでしょう。
アイスクリームやカスタードクリーム等をたっぷり使ったデザート系クレープは、私たちが普段食べる約1食分(※)の食事カロリーに相当します。
(※)活動量が少ない成人男性の1日に必要な摂取エネルギーの目安は、2200±200kcalです。ゆえに1食分のカロリーは約700kcalとなります。
これを間食として食べていれば、体重は増加するでしょう。
どうしても減らせない場合には、手作りするのも1つの手です。
そば粉で低糖質のクレープ生地を作ったり、豆腐やヨーグルトで低カロリーのクリームを作るとよいですね。
参考記事:ダイエット中に間食を選ぶポイントとは?〜ランキングやレシピも大公開~
トッピングのカロリー・糖質に気を遣おう
ダイエット中にデザート系クレープを食べる際は、生の果物やナッツをトッピングしてみましょう。
デザート系クレープのトッピングは缶詰の果物やアイスクリーム・カスタードクリーム・チョコレートなどカロリーや糖質の高いものが多いです。
トッピングを変えるだけでも、カロリーや糖質を抑えられますよ。
参考記事:ナッツで痩せるの?~ダイエット中に食べるコツをご紹介~
クレープの栄養成分
クレープに含まれる3つの栄養成分を順番に見ていきましょう。
①エネルギー源となる脂質
クレープには脂質が多く含まれます。
なぜならクレープ生地にバターを使ったり、トッピングでチョコレートやマヨネーズ・生クリームといった脂質が多い食材を使うためです。
脂質は私たちの身体を動かすエネルギー源ですが、摂りすぎると肥満の原因になるため適度に摂ることが大切です。
②体作りに欠かせないたんぱく質
たんぱく質は、クレープ生地の原材料である卵や牛乳に多く含まれます。
たんぱく質は身体を作る構成成分ですが身体の機能を調節する働きもあるため、たんぱく質が不足すると筋力が低下するだけでなく抵抗力も弱くなるでしょう。
③丈夫な歯や骨を作るカルシウム
クレープ生地の卵や牛乳には、カルシウムが含まれます。
カルシウムは骨や歯の構成成分であるだけでなく、血液凝固作用の促進や筋肉収縮などにも関与しています。
参考記事:たい焼きのカロリー・糖質は高い~ダイエット中の注意点&栄養素もご紹介~
まとめ
以上、クレープの中でもデザート系クレープはカロリー糖質ともに高いことがわかりましたね。
ホイップクリームやカスタードクリームはカロリーや糖質が高いので、ダイエット中はデザート系クレープより食事系クレープを選ぶとよいでしょう。
また減量中にどうしてもデザート系クレープを食べたい時は、カロリーや糖質をカットしたクレープを手作りしてみてはいかがでしょうか?
今回の記事により、適度にクレープを楽しんで頂けると嬉しいです。
なお弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。
■参考文献
日本食品標準成分表 食品成分データベース
カロリーSlism
J-Stage クレープ生地の物性と官能特性に及ぼすそば粉の影響
厚生労働省 e-ヘルスネット
公益財団法人 長寿科学振興財団 健康長寿ネット
農林水産省 一日に必要なエネルギー量と摂取の目安