ブドウのカロリーと糖質は高い?~1粒・1房の量から食べ過ぎの注意点を解説~
当記事の執筆は、管理栄養士 白石香代子が担当しました。
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甘くてみずみずしいブドウはハウス栽培が進み、旬の秋だけではなく1年中食べられるようになりました。さらに、ブドウは冷凍フルーツとしての人気も高く、コンビニなどで購入してアイス代わりに食べる方も多いのではないでしょうか。
ブドウは甘みの強い果物なので、血糖値や体重が気になる方は、どのくらい食べてよいのか迷うこともあるでしょう。
そこで今回は、ブドウのカロリーや糖質についてお伝えいたします。ブドウの栄養や食べる際の注意点についても触れますので、ぜひ最後までお読みください。
目次
ブドウの100gあたりのカロリーと糖質
ブドウ(=デラウェアなど小粒のもの)100gは、皮なしでカロリーが58kcal、糖質は14.4gです。
皮付きのものですと、カロリーが69kcal、糖質は17.0gです。
※100gあたり | カロリー(kcal) | 糖質(g) |
ブドウ(皮なし・生) | 58 | 14.4 |
ブドウ(皮あり・生) | 69 | 17.0 |
皮なし・皮付きともに、ブドウは一般的な食品と比べてカロリーはやや低め、糖質は高めといえます。
1粒あたりのカロリーと糖質
小粒のブドウの1粒(約1g)のカロリーは1kcal未満、糖質は約0.2gと、非常に低いです。
巨峰のカロリーと糖質
巨峰1粒(約10~15g)のカロリーはおおよそ8kcal、糖質は2gです。
巨峰は大きいので、デラウェアのような小粒のブドウに比べると、1粒あたりのカロリー・糖質はともに高めです。
バナナやスイカと比べると
身近な果物とカロリーや糖質量を比較してみました。
※100gあたり | カロリー(kcal) | 糖質(g) |
ブドウ(皮あり・生) | 69 | 17.0 |
バナナ | 93 | 19.4 |
スイカ | 41 | 9.5 |
※スイカの糖質は差引法による利用可能炭水化物を記載
100gあたりでは表のとおりに、バナナよりカロリー・糖質量が少なく、スイカよりカロリー・糖質量は多いです。
参考までに、ブドウ100gは小粒のもので小サイズ1房、大粒のもので8~10個、バナナ100gは1本、スイカ100gはおおよそ2切れに相当します。
1日の目安は、小粒で1房(小サイズ)、大粒だと8~10粒程度にすると良いでしょう。血糖値や体重が気になる場合は、さらに少なめにするとよいですね。
参考記事:バナナの糖質・カロリーなど栄養効果〜太るのかも含めポイント解説〜
参考記事:スイカのカロリーと糖質は低い?〜適量や栄養素も分かりやすく紹介〜
食べ過ぎは太る要因になる?
結論からいいますと、ブドウは食べすぎると太りやすい果物です。
ここまで見てきたように、ブドウの糖質はやや高めです。そして糖質は摂りすぎると太りやすい栄養素といえます。
糖質が多いものを食べると血糖値が急上昇し、インスリン(血糖値を下げるホルモン)が必要以上に分泌されることになります。すると、そのインスリンが糖を中性脂肪に変え、体内に溜め込んでしまう働きが起こるのです。
繰り返しになりますが、ブドウの食べ過ぎにはお気をつけくださいね。
参考記事:【医師監修】血糖値とダイエットの関係~急上昇を防ぐ食べ方で太りにくい食生活に~
夜にブドウを食べると痩せにくいの?
ダイエット中に夜ブドウを食べると、痩せにくいと感じる可能性は高いです。
夜は体を動かすことが少ないため、食べた分のカロリーを消費しにくいです。つまり、夜の間食は中性脂肪や体重の増加につながります。
そのためブドウは活動量の多い朝や昼に食べるのがオススメです。
ブドウの栄養素や効果
アントシアニンが目の疲れにいい!
ブドウの栄養素で注目したいのは、アントシアニンです。アントシアニンは、赤・黒皮のブドウに含まれるポリフェノールの一種で、抗酸化物質と呼ばれています。
抗酸化物質は動脈硬化の予防効果、アントシアニンは目の疲れに効果を期待されている栄養素です。
参考記事:ブルーベリーの栄養と効能~健康効果だけでなく注意点も詳しく解説~
糖質は体を動かすエネルギー源
ブドウは果糖やブドウ糖などの糖質を含みます。ブドウ糖は、ブドウから発見された物質で、脳にとって唯一のエネルギー源です。
参考記事:ぶどうは優れたエネルギー源!~栄養成分と効能について詳しく解説~
カリウムで高血圧対策
カリウムは、体の中のナトリウム(塩分)を排出しやすくします。そのため、塩分を摂りすぎだと感じている方や血圧の高い方にオススメの栄養素です。
なお、アントシアニンやカリウムはブドウの皮に多く含まれます。ブドウからより多くの栄養素を取り入れるには、皮ごと食べるのがオススメですよ。
ブドウの美味しい食べ方〜簡単レストラン風のレシピを紹介〜
ブドウは皮にも栄養が豊富です。
そこで、皮ごと手軽に生で食べられるレシピを紹介いたします。
ブドウの甘みとチーズの塩味は相性抜群ですよ。ぜひお試してください。
【ぶどうとモッツァレラチーズのサラダ】
・ベビーリーフやレタス 1袋
・巨峰やマスカット 5粒
・モッツァレラチーズ 20g
・オリーブオイル 大さじ1
・酢 大さじ1
・塩、こしょう 少々
【作り方】
① ブドウを半分に、モッツァレラチーズはブドウと同じくらいの大きさに切る
② 皿にベビーリーフやレタスを盛り、①を並べる。
③ オリーブオイル、酢、塩、こしょうを混ぜ合わせてドレッシングをつくる
④②に③をかけてできあがり
※お好みでレモン汁やクルミをかけても、美味しく食べられますよ
まとめ
以上、ブドウのカロリーはやや低めですが、糖質は高めであることがわかりましたね。
食事や間食から摂取する糖質が多いと中性脂肪は増えやすくなるので、ブドウは食べ過ぎると太りやすい果物といえます。
そこで、ブドウは小粒で1房、巨峰だと8~10粒程度が目安量です。血糖値や体重が気になる場合は、半量にするとよいですね。朝や昼など活動量の多い時間帯に食べるのが、ベストです。
また、ブドウからより多くの栄養素を摂るには皮のまま食べるのがオススメです。今回紹介したレシピもぜひお試しくださいね。
それでは当記事を参考に適量のブドウを食生活に取り入れて、健康に生活にお役立ていただけるとうれしいです。
なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは血糖値や体重、運動や食事の記録がカンタンにできます。日々の血糖コントロールにてぜひ活用してみてくださいね。
【参考文献】
・文部科学省 食品成分データベース
・農林水産省 奥深いぶどうの世界
・糖尿病食品交換表 第7版
・厚生労働省 e-ヘルスネット