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世界糖尿病デーとは?~2024年のテーマやブルーのライトアップを解説~

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世界糖尿病デーとは?~2024年のテーマやブルーのライトアップを解説~

当記事の執筆は、臨床心理士・公認心理師  石倉美希が担当しました。
*シンクヘルスブログ監修・執筆者情報一覧はこちらをご覧ください。

11月、街のどこかでブルーのライトアップを目にしたことはあるでしょうか?

これは糖尿病の予防や治療について考えるきっかけになるようにとの意味が込められています。

今回は世界糖尿病デーの背景や今年のテーマ、糖尿病に関するデータをご紹介します。

糖尿病のある方が抱えやすいストレスや心理的な負担も解説しますので、ぜひ最後までお付き合いください。

世界糖尿病デーは11月14日

世界糖尿病デーは11月14日

世界糖尿病デーは1991年に国際糖尿病連合(IDF)と世界保健機関(WHO)が制定しました。2006年に国連で公式に認定されています。

 なぜこの日なの?

11月14日は、糖尿病治療にかかせないインスリンを発見したフレデリック・バンティング博士の誕生日です。

バンティング博士らによって、1921年に膵臓から分泌されるインスリンが血糖を下げるのが発見されました。この発見により、糖尿病のある方の平均寿命は延びていったのです。

世界糖尿病デーは、バンディング博士に敬意を表してこの日になったのですね。

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予防や治療について考える日

世界糖尿病デーは糖尿病の予防や治療継続の重要性について、世界的にキャンペーンを行っています。160ヵ国から10億人以上が参加する、とても大規模な疾患啓発の日です。

日本全国でも関連イベントがたくさん開催されていますよ。イベントにも参加すると、糖尿病への理解もさらに深まりますね。

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ブルーのライトアップは「ブルーサークル」から

世界糖尿病デーのキャンペーンとして、ブルーのライトアップが各地で行われています。これは世界糖尿病デーのモチーフが「ブルーサークル(青い丸)」だからです。

多くの国で平和を意味するカラーである青は国際連合旗の色でもあります。また、広い空をイメージするカラーとしてこの色が選ばれたそうです。サークル(輪)は団結を示しています。

ブルーサークルは世界が一体となって、糖尿病について考える日を象徴していますね。

2024年のテーマは?

2024年のテーマは?

2024年から3年間のテーマは「Diabetes and well-being(糖尿病とウェルビーイング)」です。ウェルビーイングはWHOによって提唱された概念で、病気の有無にかかわらず、肉体的・精神的・社会的に満たされた状態のことを指します。※詳しくは関連記事をご参照ください。

糖尿病のケアは血糖値のみ注目されがちですが、糖尿病に伴う心理的負担は大きく、メンタルヘルスへの影響も見逃せないのです。

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「糖尿病」から世界共通語の”Diabetes”「ダイアベティス」へ

日本における世界糖尿病デーは2024年から「World Diabetes Day(ワールドダイアベティスデイ)」と英語表記に変更されました。これは「糖尿病」という病名がスティグマ(偏見や差別)を生むきっかけになってしまう可能性を考慮してのことです。

病名の変更は、社会の中でのイメージを変える一歩となるでしょう。

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スティグマをなくすために

スティグマをなくすための活動をアドボカシーといいます。

アドボカシーの最初の一歩は、病気についての正しい知識を持つことです。世界糖尿病デーについて、調べてみるのも大切なアドボカシーの1つですね。

スティグマ解消のためにできることはないか、ぜひ考えてみましょう。

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糖尿病は世界共通の病気?

糖尿病は世界共通の病気?

2021年に国際糖尿病連合(IDF)から発表された、世界の糖尿病に関する調査(IDF Diabetes Atlas第10版)によると、世界の糖尿病人口は5億3700万人でした。今後も増加が見込まれており、糖尿病の予防は世界的な課題といえます。

日本の糖尿病人口の推移

厚生労働省が2019年に実施した「国民健康・栄養調査」では、男性の19.7%、女性の10.8%が「糖尿病が強く疑われる」と判定されました。2009年以降、男女ともに有意な増減はありませんが、2019年の数値は近年で最も高い数字でした。

年齢層別にみると、糖尿病が強く疑われる人の割合は、年齢とともに上昇するという結果となっています。

糖尿病の初期は自覚症状にも乏しく、食後高血糖を見逃して隠れ糖尿病の状態になっている場合も。糖尿病を過度に怖がる必要はありませんが、予防や早期発見の意識は、いつも持っておいて損はないですよ。

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糖尿病とメンタルヘルス

糖尿病とメンタルヘルス

糖尿病のある方の約30%にうつ症状があると指摘されています。その要因のひとつとして、糖尿病特有のストレスが影響していると考えられているのです。

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特有のストレスと負担感

糖尿病特有のストレスや負担感の要因としては、以下のようなものがあります。

治療(飲み薬やインスリン注射など)
・食事(長期間にわたる食事療法など)
・低血糖への不安
・未来や合併症への不安
・糖尿病に関連するネガティブな経験(スティグマなど)
・周囲の人との関係
・医療従事者との関係

糖尿病の悪化を防ぐために必要な自己管理行動(セルフケア行動)は、必要だと頭で理解していても、長く続けていくのは負担も大きいでしょう。

こうしたストレスによって、日常生活の中での活動量が低下したり、薬を飲み忘れてしまったりとセルフケア行動が取りにくくなる場合もあります。「もう治療なんてしなくてもよい」と治療を中断してしまいたい気持ちになることも。糖尿病特有のストレスによって、糖尿病も悪化してしまうという悪循環ですね。

糖尿病のある方の精神的健康をサポートするのも、ウェルビーイングの一環として重要といえます。

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まとめ

世界糖尿病デー(World Diabetes Day)について知っておきたいポイントは

・11月14日
・糖尿病の予防や治療について考える日
・シンボルは「ブルーサークル」

でした。

2024年からの3年間のテーマは「糖尿病とウェルビーイング」

糖尿病のケアは血糖管理だけでなく、肉体的・精神的・社会的のすべてが満たされていることが大切です。

とくに糖尿病特有のストレスや負担感については、糖尿病治療そのものにも影響を与えるため、丁寧なケアが必要です。

世界糖尿病デーをきっかけに糖尿病に関する知識を深め、誰もがウェルビーイングである社会について考えていきたいですね。

なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。

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参考文献
浅野 (2023).  内分泌・代謝疾患にともなう抑うつ,不安   心身医学研究 63 (6).  532-537.
厚生労働省 e-ヘルスネット 糖尿病とこころ
厚生労働省 令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要
IDF (2021). Atlas 10th Edition
IDF World Diabetes Day
World Diabetes Day実行委員会 世界糖尿病デー

 

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