いちごの栄養で健康づくり~効果的な食べ方や冷凍・ジャムについても紹介~
当記事の執筆は、管理栄養士 前間弘美が担当しました。
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日本人はいちごが大好き!
実のところ、生のいちごの消費量は日本が世界一です。
そんないちごには、ビタミンCやカリウムなど美容と健康に嬉しい栄養素が含まれています。
今回は、普段何気なく食べているいちごの栄養素と効能をわかりやすくお伝えしていきます。
さらに、いちごの栄養を効率よく摂る食べ方やレシピもご紹介しますので、最後までお付き合いください。
目次
いちごの栄養素と効能
全体の90%を水分が占めるいちごですが、ビタミンやミネラルも豊富に含まれます。
さっそく、いちごに含まれる栄養と効能について見ていきましょう。
抗酸化作用のあるビタミンC
いちごはビタミンCを豊富に含み、その量はグレープフルーツやミカンの約2倍です。
そのため、いちごは「ビタミンCの王様」とも呼ばれます。
ビタミンCには抗酸化作用があるため、皮膚や血管の老化を防いだり、ストレスや風邪に対する抵抗力を強める働きがあります。
中サイズのいちご10粒で1日に必要なビタミンCをほぼ摂取できるので、美容や健康が気になる方に嬉しい果物ですね。
むくみを撃退するカリウム
カリウムには、摂りすぎたナトリウム(塩分)を尿中に排泄する働きがあります。
そのため、カリウムはむくみや高血圧の予防効果が期待できます。
塩分の多い食事をしたときには、デザートにいちご食べてみてはいかがでしょうか?
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疲れにくい体をつくる鉄
いちごには、貧血や疲れやすさに関係する鉄も含まれます。
なお鉄にはヘム鉄(※1)と非ヘム鉄(※2)があり、いちごに含まれるのは非ヘム鉄です。
(※1)鉄分の中でも吸収が良く、魚介類やレバーに多く含まれる。
(※2)植物性食品(海藻など)に多く含まれる。
貧血予防には、鉄と一緒にたんぱく質を摂るのがオススメです。
したがって、たんぱく質を含む無糖ヨーグルトをいちごにかけるのもよいでしょう。
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からだの調子を整える食物繊維
いちごには、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方が含まれます。
水溶性食物繊維は水に溶けやすく、血糖値の上昇を抑える働きがあります。
一方、不溶性食物繊維は水に溶けにくく、便のかさを増すため便秘の解消に有用です。
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貧血に効果的な葉酸
ビタミンB群の1種である葉酸は、赤血球の生産を助ける働きがあり、貧血予防の効果が期待できます。
また胎児の正常な発育に必要で、妊娠を計画している、あるいは妊娠中の女性にはとくに重要な栄養素です。
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【生?加熱?】いちごの効果的な食べ方
いちごに含まれている豊富なビタミンCを活かすには、生で食べるのが一番。なぜなら、ビタミンCは熱に弱いからです。
なお、洗う前にヘタを取るとビタミンCや葉酸などの水溶性ビタミンが流れてしまうだけでなく、味も水っぽくなります。
そのため、いちごはヘタを付けたまま流水で手早く洗うとよいでしょう。
冷凍すると栄養は減るの?
冷凍いちごの栄養素や効能は、生のいちごとほぼ同じものの、ビタミンCが減少する可能性はあります。
なぜなら、いちごをマイナス20度付近で保管すればビタミンCの損失はあまり見られないものの、貯蔵温度が高くなると急激に減少するからです。
一般的な家庭用冷凍庫はマイナス18度以下に設定されていますから、いちごを適切に保管すればビタミンCの減少はほぼ見られません。
ただし冷凍庫の開閉が多い、常温のものを入れる頻度が高いなど、庫内の温度が上がりやすい状況では、いちごのビタミンCは減少するでしょう。
保存性は生よりも優れている
冷凍いちごの保存性は、生のものより優れています。
水分量が多いいちごは、生の状態ではあまり日持ちしません。
一方、いちごを冷凍すると食感は変わりますが長く保存できることや、いつでも楽しめるなどの魅力があります。
いちごが旬の時期には生を食べて、旬が過ぎたら冷凍いちごに切り替えるなど、うまく楽しむとよいですね。
美味しく冷凍保存するコツ
生のいちごを冷凍するコツをご紹介します。
美味しく保存するために、3つのポイントを抑えましょう。
・ヘタをとる
・密閉できる保存袋に入れて空気を抜く
冷凍のまま耐熱容器に入れて砂糖をかけてレンジで加熱すれば、簡単に果肉がゴロゴロのいちごジャムが作れます。
また氷代わりの冷凍いちごと牛乳をミキサーにかければ、冷たくて甘酸っぱいいちごミルクが楽しめます。
ビタミンCの損失が気になる方は、いちごを保存するときに冷凍庫の奥に入れるなど、温度変化が最小限になるよう工夫するとよいでしょう。
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毎日1パック食べると体に悪いのか
いくら健康によいとはいえ、いちごを毎日1パック食べ続けると体に悪影響を与えます。
なぜならいちご1パック分の重量は約290gもあり、1日の果物推奨摂取量(※)の200gを超えてしまうからです。
(※)厚生労働省が定める「健康日本21」では、1日に200gの果物を摂るよう推進している。
ちなみに、1日の果物推奨摂取量である200g分のいちごはどれくらいかというと、中ぐらいのいちご(1粒あたり約15g)13粒分に相当します。
また、いちごは大半が水分を占めるため水分の摂りすぎで体が冷えたりお腹が緩くなる可能性もあります。
食べる際は適量を心がけて、楽しむ程度にとどめておきましょう。
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いちごジャムには要注意
いちごの加工品として定番のいちごジャムですが、食べすぎると太る原因になります。
なぜなら、いちごジャムは大量の砂糖を使って作るため、カロリーが高くなりがちだからです。
生のいちご | いちごジャム(高糖度) | いちごジャム(低糖度) | |
カロリー | 31kcal | 250kcal | 194kcal |
糖質 | 6.1g | 65.4g | – |
※100gあたり |
カロリーの高いいちごジャムですが、最近では果肉がたっぷり入っているジャムや砂糖控えめのジャムなどもあります。
カロリーや糖質が気になる方は、そのような商品を選ぶとよいですね。
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砂糖不使用!いちごを使った簡単レシピを紹介
簡単に手作りできるいちごアイスのレシピをご紹介します。砂糖を使わず、いちご本来の甘みを楽しめるアイスです。
【簡単手作りいちごアイス】
・いちご 1パック(約290g)
・生クリーム 150g
・無糖ヨーグルト 50g
・レモン汁 小さじ1/2
【作り方】
①いちごを洗ってヘタを取る
②ミキサーに全ての材料を入れ、とろみがつくまで攪拌(かくはん)する
③②を保冷袋に入れ、冷凍庫で凍らせる(1時間ごとに保冷袋をもむとやわらかくしあがります)
④冷やした器に入れたらできあがり
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まとめ
以上、いちごにはビタミンCや葉酸・カリウム・食物繊維などの栄養素が含まれることがわかりましたね。
さらに、いちごは「ビタミンCの王様」と呼ばれるほどビタミンCが豊富に含まれ、中サイズのいちご10粒で1日に必要なビタミンCをほぼ摂取できます。
また、手軽に楽しめる冷凍いちごは、生のときと栄養価がほぼ変わらず、季節を問わず楽しめるため、うまく使い分けるとよいですね。
今回の記事により、手軽に食べられるいちごをうまく摂り入れていただけると嬉しいです。
なお、弊社の開発する無料の人気アプリ・シンクヘルスでは食事、体重、運動、血糖値の記録がとてもカンタンにできます。日々の健康管理・維持にぜひ活用してみてくださいね。
参考文献
文部科学省 食品成分データベース
厚生労働省 e-ヘルスネット
農林水産省 いちごのあれこれ豆知識
独立行政法人農畜産業振興機構 いちご
J-Stage 冷凍食品の栄養
日本冷凍食品協会 自分の家の冷凍庫内が、何℃になっているか知っていますか?