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朝食を抜くと太る?~デメリット・メリットから理想の朝食まで紹介~

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朝食を抜くと太る?~デメリット・メリットから理想の朝食まで紹介~

当記事の執筆は、管理栄養士  松原知香が担当しました。
*シンクヘルスブログ監修・執筆者情報一覧はこちらをご覧ください

朝食は眠っている体を起こし、元気に活動するためのエネルギーを補うとても重要な要素です。

しかし朝食が大事とわかっていても、食べる時間がなくて抜いてしまう方も多いのではないでしょうか?また、あえて朝食を抜く「プチ断食」を実践している場合もあるでしょう。

そこで今回は、朝食を抜くことで起こるデメリットを中心に、健康な毎日を送るための朝食についてお伝えします。

「朝食を抜いた方が体の調子はいい」など、朝食を抜いたときに得られるメリットの真相についても解説するので、ぜひ最後までご覧ください。

朝食を抜くとデメリットが多い

冒頭でもお伝えした通り、朝食を抜くことによるデメリットは過去のさまざまな研究からも明らかになっています。

今回は、代表的な4つのデメリットについてお伝えします。

太りやすくなる

太りやすくなる

朝食を抜く習慣がある人ほど、肥満になりやすい傾向があるという研究報告があります。

こちらは動物を対象とした試験になりますが、朝食を摂らないと体重が増えるだけでなく、筋肉量まで落ちてしまうとわかったのです。

筋肉が落ちると基礎代謝が低下するため、太りやすい傾向にあります。また、痩せたとしても筋肉が減少するとリバウンドする可能性もあるため、朝食は太りたくない方にとっても重要です。

血糖値が急上昇しやすい

朝食を抜いてしまうと、当然昼食前にエネルギー切れとなりいつも以上にお腹が空きます。すると、朝の分を補うために昼食を食べ過ぎてしまい、血糖値が急上昇しやすくなるのです。

また、食べ過ぎに関わらず朝食を抜くと昼食後、夕食後の血糖値が上昇しやすいという研究報告もあります。

食後に血糖値が急上昇すると、その後急降下しやすくなります。これを「血糖値スパイク」といいますが、血糖値スパイクがみられる方は眠気によって仕事や勉強の生産性が落ちる他に、将来糖尿病になるリスクが高いといわれているのです。

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2型糖尿病などのリスクが上昇

2型糖尿病などのリスクが上昇

朝食の欠食は、2型糖尿病をはじめ肥満、脂質異常症、高血圧といった生活習慣病のリスクを上げる要因の1つです。さらにある研究では、朝食を抜く方は外食やインスタント食品を食べる頻度が高いこともわかっています。

忙しい現代人にとって、食事は「タイパ(タイムパフォーマンス)」が重要とされていますが、タイパを意識すると健康に思わぬ落とし穴があるかもしれません。朝食を抜くことで生活習慣病のリスクが高まる背景には、こうした食環境も深く関わっているといえますね。

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集中力が持続できない

集中力が持続できない

朝食を抜いた日は仕事に集中できない、勉強が頭に入ってこないという経験があるのではないでしょうか。

実際、文部科学省が発表している平成31年全国学力・学習状況によると、中学3年生の学力調査において、朝食を「毎朝食べている」方が「食べていない」生徒よりもテストの成績が高かったという結果も出ています。

朝食は、脳へエネルギーを届ける重要な役割があるため、食べないと集中力や記憶力の低下につながる可能性があるのです。

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朝食を食べないとメリットはあるの?

「朝食を食べないと体調がよい」といった体験談や、長時間食事を摂らないメリットをよく耳にしますよね。その理由について解説します。

食べないと調子がよい理由

朝食を抜いた方が体の調子がよいと感じる方の場合、以下の2つにあてはまる可能性があります。

①夜ご飯を食べ過ぎている
②朝ごはんのメニューが重たすぎる


①も②も共通していえるのは、
胃に負担がかかるということです。

夜ご飯の食べ過ぎは胃もたれの原因となり、朝食時に食欲が低下します。また、朝ごはんに揚げ物など脂質の多いメニューを食べる習慣のある方は、朝食を食べない方が胃に負担をかけず体が楽に感じる可能性もあります。

これらはあくまで可能性の話であり、調査研究による裏付けはありません。しかし、上で述べた2つの可能性にあてはまる場合は、夜ご飯の量を控えたり、朝食に揚げ物など体に負担のかかるメニューを避けたり、といった対策をするとよいでしょう。

そうすれば、朝食を美味しく食べられるかもしれません。

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オートファジーは健康によいのか

「16時間断食」や「プチ断食」などは、オートファジーとよばれる細胞の活性化を期待して行われています。

オートファジーとは、私たちの細胞を正常に保つために細胞内の物質の分解を担うシステムのことです。

たしかに、オートファジーが活性化すると脂肪細胞へ脂肪が蓄積されにくくなり、脂肪細胞が減少するとわかっています。一方で、肝臓への脂肪蓄積が促進することも分かっており、脂肪肝のリスクが増加するといわれているのです。

断食のスケジュールによっては朝食を抜くこともあるため、朝食を摂るメリットを考えると100%健康によいとはいえないでしょう。

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ダイエットするなら朝食は食べるべき!

ここまで朝食を抜くデメリットについて紹介しましたが、肥満や体重増加につながると考えると、ダイエット中に朝食は抜かない方がよいといえますね。

とはいえ、朝食なら際限なくなんでも食べてよいわけではありません。

1日に必要な総カロリーを3食均一に配分した場合、1食あたり男性は約750kcal、女性は約550kcalが目安となります。

理想の朝食とは

朝食に限らず、食事の理想は主食・主菜・副菜のそろったバランスのよいメニューです。そして、先ほどご紹介した1食あたりのカロリー内におさめると、太りにくくなります。

自炊を頑張る方は、以下のメニューを参考にするとよいですよ

【和食】
主食:ごはん(200g)
主菜:焼き鮭
副菜:ほうれん草のお浸し
その他:豆腐とわかめの味噌汁
※カロリー  478kcal

 

【洋食】
主食:食パン(6枚切り1枚)
主菜:卵入り野菜スープ
副菜:ブロッコリーとカニカマのサラダ
その他:牛乳(またはヨーグルト)
※カロリー 519kcal


一方、今まで朝食を食べてこなかった方がいきなり自炊するのは大変ですよね。
その場合は、コンビニで買えるものを活用しましょう。

たとえば、

主食&主菜:サンドウィッチ(ハムや野菜、卵のもの)
副菜:サラダや野菜スープ
その他:牛乳
※カロリー 548kcal

主食&主菜:おにぎり2個(鮭など魚や肉の具材)
副菜:野菜中心の惣菜1品(煮物など)
その他:ヨーグルト
※カロリー 534kcal

上記を参考に、主食・主菜・副菜をそろえるように選ぶとよいですよ。

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まとめ

朝食を抜くと

・太りやすくなる
・血糖値が上昇しやすい
・2型糖尿病などのリスクが上昇
・集中力が持続できない


といったデメリットがあるため、1日の始まりに朝食をしっかり食べると健康に一歩近づきますよ。

また、朝食を抜いた方が体の調子がいい方は夕食や朝食で胃に負担をかけていないか振り返りましょう。

さらに、オートファジーなどは脂肪細胞の肥大を防げる一方、脂肪肝のリスクが増加する可能性もあるため完全にオススメできるとはいえません。

最後に、理想の朝食についてご紹介しましたが、あくまで一例なのでできる範囲から取り入れるとよいですよ。まずはおにぎり1個から始めて、徐々に品数を添えて理想の朝食に近づけていくと継続しやすいです。

それでは、1日の活力になる朝食をしっかり食べて、元気に仕事や勉強を頑張りましょう!

なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。

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参考文献
Kiriyama K, Yamamoto M, Kim D, Sun S, Yamamoto H, Oda H. Skipping breakfast regimen induces an increase in body weight and a decrease in muscle weight with a shifted circadian rhythm in peripheral tissues of mice. Br J Nutr. 2022 Dec 28;128(12):2308-2319. doi: 10.1017/S0007114522000356. Epub 2022 Mar 11. PMID: 35272720.

Okada C, Iso H, Yamagishi K, Ikeda A, Umesawa M, Muraki I, Yasuda N, Kato T, Saito I, Arima K, Nishimura T, Tanno K, Sakata K, Goto A, Yamaji T, Iwasaki M, Shimazu T, Inoue M, Sawada N, Tsugane S. Dietary behaviours and related lifestyles according to the presence or absence of skipping breakfast in Japanese adults: the JPHC-NEXT study. Public Health Nutr. 2023 Jun;26(6):1230-1237. doi: 10.1017/S1368980023000010. Epub 2023 Feb 13. PMID: 36775271; PMCID: PMC10346075.

山室 孝文・中村 聡・柳川 健・徳村 明・川端 孝文・福原 明・…吉森 孝文 (2022). 脂肪細胞におけるRUBCN/ルビコンの消失はオートファジーのアップレギュレーションを媒介し、断食反応を促進する。オートファジー、18 (11), 2686–2696.

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