餅のカロリーと糖質は高いから太る?〜餅料理やわらび餅について解説~
当記事の執筆は、管理栄養士 白石香代子が担当しました。
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お正月の食べ物として真っ先に思い浮かぶものといえば、餅ではないでしょうか。
きなこやあんこなど好きな味付けで、つい2個3個と食べてしまいますよね。
そんな餅は、もち米が原料ですのでカロリーと糖質は高めです。
そこで今回は普通の餅をはじめ、わらび餅、くず餅など身近な餅のカロリーと糖質について具体的に解説していきます。
ダイエット中や糖質制限中の餅の食べ方についてもご紹介しますので、ぜひ最後までお読み下さいね。
目次
餅のカロリーと糖質量
餅100gのカロリーは223kcal、糖質は50.0gで、カロリー・糖質ともに同量の白米より高いです。
切り餅・丸もち1個あたりのカロリー・糖質
切り餅と丸餅は、基本的に同じ餅ですが、1個あたりの重量が異なるため、カロリーと糖質に違いが生じます。
・丸餅1個(34g):76kcal、糖質17.0g
もちろん、餅の大きさは商品によって異なりますから注意しましょう。
茶碗1杯のご飯と比較
改めて、餅とご飯のカロリー・糖質を比較してみましょう。
切り餅1個 (54g) | 丸餅1個 (34g) | ご飯茶碗1杯 (150g) | |
カロリー | 120kcal | 76kcal | 234kcal |
糖質 | 27.0g | 17.0g | 57.2g |
上記の通り、餅1個あたりのカロリーと糖質は、ご飯お茶碗1杯より低いことがわかります。
普段の食事でご飯を茶碗1杯食べている方は、切り餅であれば2個、丸餅であれば3個食べれば、同等のカロリーと糖質を摂れますね。
しかしご飯は何杯も食べられないけれど、餅は何個でも食べられる方もいらっしゃるかもしれません。
つい食べすぎてしまわないように、餅の個数はしっかりと把握しましょう。
参考記事:ご飯1杯のカロリーと糖質はどれくらい?糖質制限での活用を踏まえシンプルに解説
きなこ餅・あんこ餅のカロリー・糖質はどのくらい?
それでは、きなこ餅や、あんこ餅のカロリー・糖質を、切り餅と比較してみましょう。
切り餅(※) | きなこ餅 | あんこ餅 | |
カロリー | 120kcal | 155kcal | 159kcal |
糖質 | 27.0g | 32.5g | 35.9g |
*1個あたり
(※)味付けなし
上記の通りきなこに砂糖を混ぜたきなこ餅や、あんこに砂糖がたっぷりと使われるあんこ餅は、カロリー・糖質ともに高めです。
また甘い味付けにすることで餅の美味しさが増し、食べすぎてしまうこともありますので注意しましょう。
【番外編】わらび餅やくず餅はどう?
夏に食べることが多いわらび餅やくず餅のカロリー・糖質も、切り餅より高いです。
では、1人前あたりのわらび餅とくず餅のカロリー・糖質はどのくらいでしょうか。
切り餅 1個 | わらび餅 1人前(106g) | くず餅 1人前(106g) | |
カロリー | 120kcal | 179kcal | 210kcal |
糖質 | 27.0g | 30.7g | 40.9g |
*切り餅は味付けなし、わらび餅・くず餅はきなこと砂糖付き
上記の通り、わらび餅やくず餅は、砂糖を多く使っているためカロリー・糖質ともに高いですね。
脂質が少なくヘルシーなイメージを持たれがちな、わらび餅やくず餅も食べすぎに注意しましょう。
餅を食べると太るのか?
餅を食べるとすぐに太るわけではありませんが、食べすぎは肥満につながります。
なぜなら、餅は単体で食べることが多いからです。
糖質量が多い餅を単体で食べると、血糖値が急激に上がります。
そして、血糖値を下げるホルモンである「インスリン」の分泌量が増えてしまうのです。
インスリンには、余分な糖を中性脂肪として蓄える働きもあります。
体内の中性脂肪が増えると、体脂肪が蓄積されやすくなり、肥満や体重増加リスクが高まるというわけです。
ダイエット中の餅の食べ方
餅を食べるときは切り餅1~2個を目安にして、餅単品で食べないようにしましょう。
なぜなら餅を単品で食べると、血糖値が急激に上がってしまうからです。
したがって餅はご飯やパンなどのように、食事の主食として食べるとよいですね。
肉や魚といった主菜と、野菜中心の副菜と一緒に餅を食べることで、血糖値の上昇が緩やかになります。
そうすれば、脂肪を蓄えるインスリンの分泌を抑えられますよ。
参考記事:血糖値を上げない食べ方について管理栄養士が解説~順番や糖質量も~
糖質制限中は食べてよいか
糖質制限中も、切り餅1個程度であれば問題ないでしょう。
切り餅1個であれば、1日の糖質量を120g(1食あたり40g)以下(※)に調整しやすいからです。
(※)体への負担が少ない糖質制限の目安
なお糖質制限中はきなこ餅やあんこ餅はできる限り控え、切り餅や丸餅を醤油と海苔など低糖質の調味料で食べるとよいですね。
餅の栄養素
餅に含まれる栄養素は、糖質が中心です。
一方で糖質以外にも、たんぱく質やビタミン、ミネラルなどさまざまな栄養素が含まれています。
なお、餅の原料はもち米です。
そもそももち米には胃を温める効果が期待できますので、慢性的な疲労の回復にも役立つかもしれません。
まとめ
以上、餅のカロリーや栄養素について解説しました。
餅はカロリー・糖質ともにご飯より高いです。
したがってダイエット中や糖質制限中に餅を食べる場合は、個数に気を付けるとともにおかずと一緒に食べるようにしましょう。
またヘルシーに思われがちな、わらび餅やくず餅もカロリー・糖質が高いので、食べすぎに注意してください。
それでは当記事が参考となり、ダイエット中にもほどほどに餅を楽しんでいただければ幸いです。
なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。
参考文献
厚生労働省 食品成分データベース
日本人の食事摂取基準 (2020年版)
カロリーSlism TOP
薬膳・漢方 食材&食べ合わせ手帖 植木もも子監修 西東社出版