パスタのカロリーと糖質量は高めで太る?〜GI値や栄養素からポイント解説〜
当記事の執筆は、管理栄養士 白石香代子が担当しました。
*シンクヘルスブログ監修・執筆者情報一覧はこちらをご覧ください
「パスタって太るイメージがある」
そんな風に思っているとしたら、少しもったいないです。
たしかに麺やパン・ご飯類などの主食はカロリー&糖質が多めで食べ過ぎに注意ですが、その中でパスタは太りづらい特徴もあります。
そこで今回はパスタのカロリー&糖質を数字と比較をまじえ具体的に説明いたします。太りづらい理由もわかりやすく解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
それではさっそく、本題に入りましょう!
目次
パスタ(スパゲティ)のカロリー&糖質
パスタ100gあたりのカロリーは347kcal、糖質は73.4gと、食品の中でカロリー・糖質ともに高めです。
1人分はどうか
パスタ麺1人分は乾麺で80-100gが目安といわれています。つまり、1人分のパスタのカロリーは278kcal-347kcal、糖質量は58.7-73.4gといえるでしょう。
ひと束のカロリー・糖質はどのくらい?
パスタ麺ひと束は100gのものが多いです。つまり、ひと束のパスタのカロリーは347kcal、糖質量は73.4gといえるでしょう。
パスタ(スパゲティ)のカロリー&糖質を他の主食と比較(100g換算)
パスタのカロリー・糖質量を、同じ主食である食パンやごはんと比較すると、以下の表のようになりました。なお、今回は全て100gに換算して比べています。
【主食の比較(カロリー)】
*100gあたり
カロリーで見ると、パスタは150kcalとご飯とほぼ同じです。
【主食の比較(糖質)】
*100gあたり
パスタの糖質は100gあたり31.3gで、主な主食の中でご飯の次に多めです。
参考記事:ご飯1杯のカロリーと糖質はどれくらい?糖質制限での活用を踏まえシンプルに解説
参考記事:食パンの糖質は高い?〜糖質オフや糖質制限にオススメの商品も紹介〜
参考記事:そば VS うどん!カロリー・糖質・ダイエットへの効果を調査しました
パスタ(スパゲティ)のカロリー&糖質を他の主食と比較(1食あたり)
パスタとほかの主食類のカロリー・糖質量を1食あたりで比較すると、以下の表のようになりました。
食パン (6枚切り1枚) | ご飯 (茶碗1杯150g) | そば (180g) | うどん (250g) | パスタ (220g) | |
カロリー | 149kcal | 234kcal | 234kcal | 238kcal | 330kcal |
糖質 | 28.9g | 57.2g | 48.6g | 53.5g | 68.9gg |
1食あたりの量はばらつきがあるので一概にはいえませんが、パスタのカロリー・糖質は少し多めですね。
パスタを食べると太るのか
パスタは一般的な食品の中ではカロリー・糖質ともに高めなので、食べすぎると太る要因になります。
とはいえ、主食の中では特段カロリー・糖質が高いわけではないので、過剰に心配する必要はありません。ただしパスタは味付けの種類によっては、カロリーがとても高いものもあります。適量を心がけましょう。
なお1人分の麺では少ないと感じる場合は、サラダやスープをプラスするなど工夫すると良いですね。
参考記事:【麺好き必見】ダイエット中にパスタがオススメなのはなぜ?
糖質制限ダイエットに向いているか
パスタは糖質が多いため、糖質制限ダイエットに向いているとは言いにくいです。
しかし、パスタは低GI食品に分類されるためダイエット向いている、という考え方もあるようです。
参考記事:糖質制限ダイエットって効果があるの?適切な食材と方法を徹底解説
低GI食品とは
低GI食品はGI値の低い食品で、血糖値が上がりにくいといわれています。食物繊維の量などを基準とした分類のようです。そこで、多くはないものの食物繊維が含まれるパスタは低GI食品に分類されていると考えられます。
そもそもGI(Glycemic Index)値とは食後血糖値の上昇度を示す指標で、高GI食品ほど血糖値が速く上昇し、低GI食品ほど上昇しにくいという特徴があります。
食事から糖質を摂る際、血糖値がゆるやかに上昇すれば身体に大きな影響がないものの、急上昇するとインスリンが大量に分泌されます。
インスリンの働きは、血液中の糖質(ブドウ糖)をエネルギーとして使えるようにすることです。
ところが、インスリンには血液中に余ったブドウ糖を中性脂肪に変えて調整する働きも。中性脂肪が増えると肥満につながる可能性があるため、血糖値の急上昇は太る原因になると考えられるのです。
参考記事:【医師監修】血糖値とダイエットの関係~急上昇を防ぐ食べ方で太りにくい食生活に~
パスタの種類によってカロリー・糖質は違うのか
基本的にパスタやマカロニはどれも同じぐらいのカロリー・糖質量です。あなたの好みで選ぶとよいでしょう。
また、最近では糖質を減らした商品もあります。
低糖質・糖質オフパスタも
最近はさまざまな食品メーカーから、低糖質・糖質オフパスタが販売されています。
商品によりますが、普通のパスタと比べて25~80%ほど糖質を減らした商品があるようです。スーパーで購入できるので、糖質が気になる方は上手に活用しするとよいでしょう。
低糖質パスタも色々ありますが、オススメははごろもフーズのCarboff(カーボフ)です。糖質50%オフでありながら、普通のパスタに近いおいしさが感じられます。
参考までにカーボフ100gあたりのカロリーは269kcal、糖質は27.4gです。普通のパスタ100gあたりのカロリーが347kcal、糖質は73.4gなので、カーボフはかなり糖質量が少ないのがわかりますね。
パスタの代用は?
パスタと食感や味は多少違いますが、大豆やこんにゃくを使った麺などで代用することもできます。
糖質オフ麺と同じくスーパーで手軽に手に入りますので、ぜひお試しくださいね。
とっておきの簡単・美味しいレシピを紹介
フライパン1つで作れるかんたんパスタのレシピを紹介いたします。
キャベツやしめじを入れることで、少なめのパスタでも満足感が得られます。
【キャベツとしめじのスープパスタ】
パスタ 80g
キャベツ 2枚
しめじ 1/2袋
玉ねぎ 1/8個
ハム 4枚
コンソメ 小さじ1
にんにく(チューブ) 大さじ1
塩こしょう 少々
オリーブオイル 大さじ1
【作り方】
①キャベツはざく切り、しめじは石づきを取り、玉ねぎは薄切り、ハムは1−2センチ角に切る
②フライパンにオリーブオイルを入れて中火で熱し、キャベツ、しめじ、玉ねぎ、ハムを入れて炒める
③具材がしっかり被るほどの水を加えてパスタを入れて、パスタが柔らかくなってきたらコンソメとニンニクを加え、さらにパスタが好みの固さになるまで煮る
④塩こしょうで味を整えて完成
(今回は仕上げに水菜を飾っていますが、お好みでOKです)
参考記事:オリーブオイルのカロリーは高い?〜ダイエット効果や糖質オフレシピも紹介〜
パスタの栄養素
パスタには決して多くはありませんが、たんぱく質や食物繊維といった栄養素が含まれています。
たんぱく質は筋肉づくりの源
パスタは小麦から作られるため、植物性のタンパク質が含まれます。一般的には食パンほどではありませんが、そば・うどん・ご飯よりは多めになります。
たんぱく質は筋肉の材料です。食事からたんぱく質が充分に摂れていると、太りにくい体づくりに役立つでしょう。
食物繊維は腸内環境を改善
そば・うどん・ご飯と比べてパスタの食物繊維は多めで、食パンよりは少なめです。
食物繊維は消化管の運動を活発にして、腸内を細菌が活動しやすい環境にし、腸の中を整えます。その結果、便秘を解消したり、糖質の吸収を妨げ体外に排泄する作用があり、ダイエットの味方となります。
また、食物繊維は水分を吸収し膨張する結果、満腹感が得られ食べ過ぎを抑止するのも特徴です。
まとめ
以上、パスタについてまとめますと、
・糖質&カロリーともにやや多め
・食べる量を減らせばダイエットにも活用できる
・栄養素はパスタに載せる具材やサイドメニューで補う
となります。
レストランに行っても様々な形態のパスタを見かけるくらい、アレンジ可能な食材です。上手に活用いただき、あなたにぴったりのパスタをぜひ楽しんでください。
なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは糖質&カロリーを含む食事・体重・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてくださいね。
参考文献
文部科学省 食品成分データベース
シドニー大学 GIデータベース
厚生労働省 e-ヘルスネット