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マカダミアナッツの栄養と健康効果に迫る!~他のナッツとの比較も紹介~

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当記事の執筆は、管理栄養士  佐藤久美が担当しました。
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チョコレートなどお菓子の材料に使われることの多い、マカダミアナッツ。

優しい甘みと口当たりのよさが、人気の理由ではないでしょうか?

近年は、ナッツの健康や美容に対する効果が注目されており、マカダミアナッツを口にする機会が増えた方もいらっしゃるかもしれません。

そこで今回は、マカダミアナッツにどのような健康効果があるのか詳しく解説していきます。

アーモンドなどほかのナッツとの比較や、適量についても紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

マカダミアナッツの栄養と効能

マカダミアナッツの栄養と効能

マカダミアナッツは、ナッツ類の中でもとくに脂質が多いです。

そのほか、食物繊維や、ビタミンB1も含まれます。

さっそく順に見ていきましょう。

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エネルギー源になる脂質

マカダミアナッツ(炒り/味付け)は、全体の3/4を超える76.7%が脂質です。

なかでも、不飽和脂肪酸(※)を豊富に含みます。

(※)不飽和脂肪酸とは、植物や魚の油脂に多く含まれる脂肪酸のこと。なお、脂肪酸は脂質の主な構成要素

その不飽和脂肪酸の中でも、マカダミアナッツに多く含まれるのはパルミトレイン酸やオレイン酸などの一価不飽和脂肪酸です。

なお一価不飽和脂肪酸は、LDL(悪玉)コレステロールを増やしにくいと報告されています。

ただし一価不飽和脂肪酸を摂りすぎると肥満につながるとも懸念されているため、マカダミアナッツも食べすぎには注意が必要です。

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便秘対策に欠かせない食物繊維

マカダミアナッツ(炒り/味付け)100gあたりには、6.2gの食物繊維が含まれます。

この量は、食物繊維が豊富なイメージのあるごぼうよりも多いです。

食物繊維総量
マカダミアナッツ(炒り/味付け)6.2g
ごぼう(生)5.7g
※100gあたり

なお一言で食物繊維といっても、水に溶けやすい水溶性のものと水に溶けにくい不溶性のものがあります。

そして、マカダミアナッツに含まれるのは不溶性の食物繊維です。

不溶性食物繊維は、体内の水分を吸収して便のカサを増やします

便のカサが増えると腸が刺激されるため、スムーズな排便へとつながるでしょう。

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高血圧の予防に役立つカリウム

マカダミアナッツには、むくみや高血圧対策に役立つカリウムが含まれます

カリウムは水に溶けやすい栄養素であるため、煮たり茹でたりすると損失が大きくなります。

マカダミアナッツは炒ったり、和えたりして食べることが多いため、カリウムも余すことなく摂れるでしょう。

またカリウムの効果を期待する場合は、無塩のマカダミアナッツを選ぶとよいですね。

なぜなら、カリウムとナトリウム(塩分)は互いに影響を与えるからです。

ナトリウムの摂りすぎは、むくみや高血圧へとつながります。

一方で、カリウムには体内の余分なナトリウムを排出する役割があります。

「無添加」や「素焼き」などと記載されているマカダミアナッツもありますので、購入時にはパッケージを確認してみてはいかがでしょうか。

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脳にいい影響はあるのか

脳にいい影響はあるのか

噛み応えのあるマカダミアナッツを食べると、脳の活性化が期待できます。

なぜなら、さまざまな研究で「噛むことは、認知機能や注意力の維持に役立つ」と報告されているからです。

ただし、噛むことが脳によい影響を与えるメカニズムは完全に解明されていません。

現時点で報告されていることは、よく噛むと脳の血流が増加すること、それに伴って海馬(※)が活性化することです。

(※)海馬とは、脳にある記憶をつかさどる部位のこと

女性にどんな効果があるの?

女性を対象とした海外の研究では、パルミトレイン酸のサプリメントを摂取した場合に皮膚のバリア機能が改善したとの報告があります。

またパルミトレイン酸を摂取することによる肌への影響は、国内でも研究が進められています。

しかし、現時点ではっきりとした裏付けはなさそうです。

【比較】アーモンド・クルミ・カシューナッツの栄養

【比較】アーモンド・クルミ・カシューナッツの栄養

マカダミアナッツの栄養は、ほかのナッツ類と比べてどのような特徴があるのでしょうか?

ここでは、アーモンド、クルミ、カシューナッツと比べてみました。

カロリー脂質食物繊維カリウム
マカダミアナッツ(炒り/味付け)751kcal76.7g6.2g300mg
アーモンド(炒り/無塩)608kcal54.1g11.0g740mg
クルミ(炒り)713kcal68.8g7.5g540mg
カシューナッツ(フライ/味付け)591kcal47.6g6.7g590mg
※100gあたり

マカダミアナッツは、ほかのナッツと比べて脂質が多く、カロリーも高めであるとわかります。

さらに、マカダミアナッツはほかのナッツと比べて1粒が大きいため、同じ個数を食べるとカロリーの過剰摂取につながりやすいでしょう。

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デメリットは?食べすぎの影響

デメリットは?食べすぎの影響

お伝えしているように、マカダミアナッツはカロリーや脂質が高めですから、食べすぎると肥満につながります。

そして体型の変化だけでなく、肝臓に負担がかかることもあります。

なぜなら、摂りすぎた脂質は肝臓に蓄えられ「脂肪肝」になる可能性があるからです。

脂肪肝そのものの症状はほとんどありませんが、状態が進行するとだるさや疲れやすさを感じるようになるでしょう。

さらに進行すると、肝硬変や肝臓がんなど重篤な病気へとつながります。

したがって健康や美容のためにマカダミアナッツを食べる場合も、適量を食べましょう。

1日何粒までならいいのか

マカダミアナッツを間食として食べる場合は、5〜7粒程度にするとよいでしょう。

カロリーに換算すると75〜105kcal程度となり、この量であればほかの食事とのバランスが取りやすくなるからです。

まとめ

今回は、マカダミアナッツの栄養について解説しました。

マカダミアナッツはほかのナッツ類と比較しても脂質が多く、カロリーも高めです。

食物繊維やカリウムなど、健康を維持する上で欠かせない栄養素も含まれますが、食べすぎないよう注意しましょう。

間食に食べる場合は、1日5〜7粒程度を目安にするとよいですね。

それでは当記事を参考に、マカダミアナッツを適度に楽しんでいただけたら幸いです。

なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。

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参考文献
日本ナッツ協会 ナッツについて
税関 ナッツ類の輸入
オーストラリア・マカダミア協会 マカダミアナッツの栄養成分
文部科学省 食品成分データベース
J-Stage n-6 系多価不飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸摂取の課題と誤解
PubMed Efficacy and safety of oral palmitoleic acid supplementation for skin barrier improvement: A 12-week, randomized, double-blinded, placebo-controlled study

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