ラカントのカロリー&糖質はゼロ?~気になる味やダイエット活用法まで解説~
当記事の執筆は、管理栄養士 松原知香が担当しました。
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「甘くしたいけどカロリーと糖質は上げたくない」
「カロリーゼロの人工甘味料は体に悪いから使いたくない」
このように悩んでいる方には、天然素材の甘味料「ラカント」がオススメですよ。
砂糖と同じくらい甘いのに、カロリーと糖質を抑えることができます。
そこで今回は、ラカントの気になるカロリーと糖質や、ダイエット中の活用法について解説します。
ラカントを使った糖質オフスイーツレシピもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
ラカントとは?~糖質ゼロではない~
そもそもラカントは、せっけんや消毒液でおなじみのSARAYAが販売する甘味料で、ラカンカエキスとエリスリトールからできています。
ラカンカとはウリ科の果実で、その甘味はなんと砂糖の300~400倍と非常に甘味の強い果実です。
また、エリスリトールはトウモロコシなどを発酵させて得られる甘味料であり、甘味はショ糖の70%ほどですが、糖質の中で唯一カロリーがゼロなのです。
そして、気になるラカントのカロリーと糖質を砂糖(上白糖)と比べてみました。
※100gあたり
※上白糖の糖質は利用可能炭水化物計の値を参照
ラカントのカロリーはなんと0kcal!砂糖のかわりにラカントを使うと大幅なカロリーオフになりますね。
一方糖質は100g中99.8gもあり、一見すると糖質量は砂糖と変わらないように思えます。しかしラカントの糖質は、エリスリトールという血糖値への影響がない成分なのです。
エリスリトールは糖質に分類されますが、小腸から吸収されたあとすぐに排出されます。そのため、ラカントの成分表示には糖質量として記載があるものの、一般的なご飯やパンに含まれる糖質とは異なって血糖値に影響しないと考えられます。
参考記事:砂糖のカロリー&糖質は本当に高い?~砂糖を摂ると太るのか徹底検証〜
原材料の安全性はどうか
ラカントの原材料は自然由来のものであるため、安全性が気になる方でも使えますよ。
人工的に作られた甘味料は体に悪いというイメージですが、ラカントに含まれるラカンカエキスは古くから漢方薬として親しまれてきました。さらに、エリスリトールは私たちの体にも存在し、かつ自然にある材料から作り出されているため、体に悪影響はほとんどないといえるでしょう。
ラカントを使うメリット
ここまで、ラカントのカロリーや糖質、原材料について解説しましたが、実際に使ったときのメリットはどのようなものがあるのでしょうか。
いつもの甘さでカロリーオフできる
ラカントの特徴はカロリーだけでなく、甘さの感じ方です。市販されているカロリーゼロの食品で使われる人工甘味料は、甘さは申し分ない一方で、口の中にいつまでも残り続ける甘ったるさがデメリットとしてあります。
その点、ラカントに使われるラカンカの甘味は砂糖とよく似ているといわれ、料理やスイーツに使っても味を変えることなく、カロリーオフできますよ。
糖尿病でも食べられるの?
ラカントは、カロリーや糖質が気になる糖尿病の方でもお使いいただけます。
さらに、糖尿病の方が砂糖の代わりにラカントを使うことで、カロリーや血糖値の上昇を抑えられるだけでなく、さまざまな体の変化も期待できるようです。
動物試験の研究結果ですが、糖尿病のラットの餌にラカンカエキスを加えて観察したところ、インスリンの分泌量が増えたという報告があります。そのため、糖尿病の方にとってラカントは非常に利用価値の高いものだといえるでしょう。
糖質制限ダイエット中に食べてもいいのか
ラカントは糖質制限ダイエットをしている方にもオススメですよ。
糖質制限によるダイエットは、エネルギー源を糖質から中性脂肪に変化させ、体に貯蔵されている脂質を分解します。つまり、糖質制限ダイエットは糖質を減らして脂肪を燃えやすくすることで減量を目指すダイエット法といえます。
先ほどもお伝えしたように、ラカントに含まれる糖質はそのほとんどが糖質として吸収されずに排出されるのエリスリトールです。
そのため、砂糖をラカントに変えると甘さはそのままなのに大幅なカロリーカットと実質的な糖質カットができるのです。
ラカントは、糖質制限ダイエット中に砂糖の代替甘味料として大いに活用できるといえます。
参考記事:糖質制限ダイエットって効果があるの?適切な食材と方法を徹底解説
ラカントのデメリット
カロリーゼロで糖質も実質的にオフできる、まさに夢のような甘味料であるラカント。
しかし調理のうえではいくつか欠点があり、工夫が必要です。
ラカンカ由来の色がある
スーパーやドラッグストアに売っている「ラカントS」は茶色で、これは原材料であるラカンカ由来の色素です。
そのため、たとえば生クリームに入れたときに少し茶色に着色しまいます。その場合は、砂糖のような白さの「ラカントホワイト」を使うと、素材の色を損なうことなく調理できますよ。
冷やすと結晶化する場合がある
ラカントをたくさん入れて冷やした場合、結晶化したラカントがでてきてしまい、ジャリジャリとした食感が残ってしまいます。
入れすぎないよう量を調節したり、ラカントシロップを活用するとよいでしょう。
カラメルは作れない
プリンによく使われるカラメルは砂糖と水を煮詰めて作りますが、残念ながらラカントではカラメルを作れません。ラカントは、カラメル以外に砂糖の代わりとして使いましょう。
ラカントを使った糖質オフスイーツレシピ
【レモン香る爽やかヨーグルトケーキ】
・★おからパウダー 20g
・★薄力粉 80g
・★ベーキングパウダー 5g
・低脂質ヨーグルト 200g
・卵 1個
・豆乳 50ml
・オリーブオイル 大さじ1
・ラカント 30g
・レモン汁 大さじ1
(シロップ)
・ラカントシロップ 大さじ1
・レモン汁 小さじ1
※パウンドケーキ型に型紙を準備する
※オーブンを170度に予熱する
【作り方】
①ボールに★以外の材料を入れてよく混ぜる
②★ビニール袋に入れて空気を含ませるように振る
③①に②を入れてよく混ぜる
④型に流しいれて、予熱したオーブンで40分焼く
⑤焼けたら型から外して冷まし、シロップをまんべんなく塗って完成
【ポイント】
・ヨーグルトとレモンを使い、まるでチーズケーキのような香りが楽しめる
・油が少ない代わりにシロップを塗ってしっとりさせる
まとめ
ラカントは砂糖と同じ甘さなのにカロリーはゼロ、含まれている糖質もエネルギーを作らないため、糖質制限ダイエット中の方にオススメの甘味料です。
また、砂糖のように血糖値が急激に上がる心配もないので、糖尿病の方にもお使いいただけます。調理するときの注意点を押さえておけば、いつもの砂糖と変わらずに使えますよ。
今回ご紹介したレシピは、ラカントを使ったほかにカロリーと糖質を抑えるよう工夫しているので、ぜひ作ってみてください。
それでは、当記事を参考に普段の食事でラカントを上手に活用しましょう。
なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。
【参考文献】
文部科学省 食品成分データベース
高谷正敏(2013).エリスリトール.オレオサイエンス.13(9).p423-428
近藤慶子他(2009).糖尿病患者における甘味料「ラカントS」.日本病態栄養学会誌.12(1).p41-44
独立行政法人農畜産物振興機構 人工甘味料と糖代謝
株式会社SARAYA ラカントS SARAYA ラカント学術情報 「砂糖代替甘味料:羅漢果(ラカント)」Functional Food 2008:2(1)32-38