こんにゃくに栄養はあるの?~効果やダイエットにオススメの簡単レシピも紹介〜
当記事の執筆は、管理栄養士 白石香代子が担当しました。
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ヘルシーなイメージのあるこんにゃくには、「栄養はあるの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。
そこで当記事では、こんにゃくの栄養を説明すると同時にダイエット効果も分かりやすくお伝えしていきます。
‘’こんにゃくを使った簡単レシピ‘’もご紹介しますので、ぜひ最後までお付き合いください。
目次
こんにゃくは栄養がない?含まれる成分と効果・効能
水分が大半を占めるこんにゃくですが、食物繊維が豊富です。また、少量ながらもカリウムやカルシウムも含まれています。さらに、最近では美肌効果のあるセラミドも注目されています。
それでは以下、各々の特徴について解説していきますね。
食物繊維が便秘解消に役立つ
こんにゃくには不溶性食物繊維(※1)が含まれています。
(※1)水に溶けない食物繊維。便のカサを増やすことにより大腸が刺激されるのでスムーズに排便する効果がある。
こんにゃくの主成分であるグルコマンナンは、本来は水溶性食物繊維(※2)ですが、凝固剤を加えて固めることにより不溶性食物繊維に変わります。
(※2)水に溶ける食物繊維。体内での栄養素の吸収をゆるやかにするため、食後の血糖値をゆっくり上げる働きがある。
不溶性食物繊維が多いこんにゃくを食べることは、便秘解消に役立つと言えますね。
参考記事:食物繊維を多く含む食べ物ランキング~ダイエット中にオススメな理由も解説~
カリウムが高血圧を予防
身体の浸透圧の調整をする働きがあります。ナトリウムの排泄にも作用するので、塩分の摂り過ぎを調整してくれます。
参考記事:血圧を上げる&下げる食べ物・飲み物とは〜身近な食品をランキングで紹介〜
カルシウムで骨元気!
骨や歯の形成に関係するミネラルで、カルシウムが不足すると骨粗しょう症の原因にもなります。参考までにきのこや青魚に多く含まれるビタミンDと一緒に摂る事により、カルシウムの吸収率が高まります。
セラミドで肌にうるおいを
こんにゃくには、植物由来セラミドが含まれていて肌の保湿に関係します。また、セラミドを含んだ食品を食べることにより、体内でセラミドを作る力を促進するのも嬉しい点です。
種類による栄養の違い
こんにゃくには主に、こんにゃく芋を乾燥させて出来た精粉で作った白こんにゃく、生芋由来で、生芋の皮が含まれてるものや精粉に海藻の粉末を混ぜて作った黒こんにゃくがあります。
どちらも原料は異なるため詳細に見ると栄養の違いはありますが、生の状態ですと大まかには同じと思っていただいてかまいません。
ちなみにこんにゃくの原料は芋ですが、ほとんど水分で出来ているため、カロリーと糖質が低いこともポイントです。なのでダイエットや糖質制限にも向いているといえます。
参考記事:こんにゃくのカロリーはなぜ低い?〜糖質や栄養素からダイエットレシピも紹介〜
製造方法によっても違いはあるか
糸こんにゃくや刺身こんにゃくなど、様々な製造方法がありますが、作り方の違いで栄養が異なるというのも基本的にはないです。
参考記事:しらたきはカロリー・糖質が低い~ダイエット効果やデメリットについても解説~
こんにゃくの食べ過ぎは体に悪い?
低カロリー・低糖質で食物繊維も多く、メリットがたくさんあるこんにゃくですが、食べ過ぎは良くありません。
なぜなら、こんにゃくには不溶性食物繊維が多いため、たくさん食べると下痢を起こしてしまう可能性があるからです。
水溶性・不溶性の食物繊維はそれぞれ働きが違うため、どちらかにかたよることなくバランスよく食べましょう。
例えば板こんにゃくは、1日1枚程度を目安に食べると良いでしょう。
ダイエットにも向いている〜効果的な食べ方とともにご紹介〜
こんにゃくの主成分であるグルコマンナンには、水と混ざるとふくらむ性質があるので、食べた時に満足感が出やすくなり食べ過ぎ防止効果があります。
またこんにゃくには弾力性があるので、よく噛んでゆっくり食べることが出来ますね。
噛む回数が増えると、脳に満腹のサインが伝わりやすくなるため、いつもより食事量を少なくしても満足感が得られやすい傾向にあります。さらに内臓脂肪の分解を速くする効果も期待できるのです。
低カロリー・低糖質のこんにゃくをゆっくり食べることにより、満足感も出やすくなり食べ過ぎも防止出来るので、こんにゃくにはダイエット効果があると言えます。
こんにゃくを使った簡単レシピ
【こんにゃくと舞茸の炒り煮】
・こんにゃく 200g
・舞茸 1パック
・ごま油 大1
・ラカント 大1
・醤油 大2
【作り方】
①こんにゃくを湯通してひと口大に切り、舞茸は食べやすい大きさに分けておく
②フライパンにごま油を熱し、こんにゃく・舞茸の順に炒める
③こんにゃくの水分が飛んだら調味料を入れ、水気がなくなるまで炒めてできあがり
【ポイント】
・カルシウムの吸収をよくするビタミンDが豊富に含まれた舞茸をプラスしたレシピ
・ごま油を使うことでビタミンDの吸収率もアップ
まとめ
以上、水分が大半を占めるこんにゃくですが、栄養においてはカリウムやカルシウム・セラミドが含まれることもポイントです。
さらにこんにゃくには不溶性食物繊維が多く、よく噛むことで食べることへの満足感も出てダイエット効果も期待出来ますね。
しかし食べすぎると下痢の原因になる事もあるので、板こんにゃくは1 日1枚程度を目安に食べると良いでしょう。
今回の記事により、色々なメニューにこんにゃくを取り入れて、楽しくダイエットをして頂けると嬉しいです。
なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは血糖値や体重、運動や食事の記録がカンタンにできます。日々の血糖コントロールにてぜひ活用してみてくださいね。
参考文献
文部科学省 食品成分データベース
日本貿易振興機構(JETRO)こんにゃく 健康食品関連規制調査
J-Stage こんにゃくとグルコマンナンの化学
一般財団法人 日本こんにゃく協会 こんにゃく製品に関する表示基準
厚生労働省 e-ヘルスネット 食物繊維の必要性と健康/カリウム/カルシウム
健康長寿ネット 食物繊維の働きと1日の摂取量
一般財団法人 日本こんにゃく協会 健康な体作り
農林水産省 ゆっくり食べる
内閣府 食品安全委員会 食品安全関係情報詳細