糖尿病の方が鍋料理を食べるときに注意したいこと~おすすめも紹介~
当記事の執筆は、管理栄養士 前間弘美が担当しました。
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鍋料理は、
・野菜がたっぷりとれる
・味のバリエーションが多く飽きない
・肉でも魚介でも合う
といった理由で冬の人気料理です。
鍋料理は野菜がたっぷり摂れることから健康的なイメージですが、糖尿病の方が食べる際には注意したい点もあります。
そこで今回は、糖尿病の方が鍋料理を食べるときに気を付けたいことをまとめました。ポイントをおさえてお伝えしますので、ぜひ最後までお付き合いください。
目次
【鍋料理】糖尿病の方が注意したいこと
糖尿病の方が鍋料理を食べる際に注意したいことは
・〆(シメ)
・味付け
です。それでは、くわしく解説いたしますね。
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鍋料理の落とし穴は好きなだけ食べられること
鍋料理は食べ方によって、
・高カロリー
・高糖質
・塩分過多
になりやすい料理です。というのも鍋料理は複数人で食べることが多く、自分の食べた量は把握が難しいからです。糖尿病の方は普段から自分の摂ってよいカロリー・糖質の範囲内での食事を、意識しています。また合併症予防のために、塩分摂取量を適量にすることも大切です。
ところが、鍋料理はヘルシーなイメージから食べすぎてしまうことが多く、その結果カロリーや糖質、塩分の摂りすぎにつながるのです。
〆(シメ)は糖質量と塩分に注意
鍋の醍醐味である〆(シメ)は、たっぷり食べたい気持ちこらえて適量にしましょう。
なぜならご飯や麺類は糖質が多く、スープは塩分が多いからです。そこで、〆はおかわりせず軽く1杯にとどめることをおすすめいたします。またスープは飲み干さず、味見程度にしてくださいね。
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おすすめの鍋料理
糖尿病の方におすすめなのは、水炊きのように野菜・肉・魚がバランスよく入った薄味の鍋です。具材の種類が多いと旨みがアップするので、薄めの味付けでも美味しくいただけますよ。
しかし中には、あっさり系の味わいだと飽きてしまう人もいらっしゃるでしょう。
そのような方にぜひ試してもらいたいのが、辛みや香りをプラスすること。七味唐辛子や柚子の皮をすりおろしたものなどはよいアクセントとなりますよ。ただし、柚子胡椒は塩分が多いので控えめにしてくださいね。
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要注意なのは?
要注意な鍋は
・チーズ入りの鍋
・ミルフィーユ鍋
です。
きりたんぽ鍋は糖質量、チーズ入りの鍋はカロリーを摂りすぎになりがちです。またミルフィーユ鍋は、カロリーの高い豚バラ肉がたっぷり入っているため、意外とカロリーが高くなります。
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野菜だけ食べたらいいの?
たしかに野菜は健康のために必要な食材ですが、糖尿病のあるなしにかかわらず食事はさまざまな食材をバランスよく摂ることが大切です。
糖尿病の方の中には、鍋料理のときは野菜類だけ食べて肉や魚はほとんど摂らない、という方もいらっしゃるかもしれません。ところが、肉や魚には良質なたんぱく質が含まれます。
良質なたんぱく質は筋肉の効率よい材料となるため、糖尿病の方には欠かせない栄養素です。というのも、筋肉量が増えると食後の血糖値は下がりやすくなるからです。また食事のはじめに食物繊維の豊富な野菜や、たんぱく質が豊富な肉や魚を食べると、食後の血糖上昇がゆるやかになります。
カロリーの気になる方は、脂身の少ない肉や白身魚、豆腐などを鍋に入れるのがおすすめですよ。
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糖尿病の方には1人鍋もおすすめ
1人鍋であれば、食事量の把握や味つけの調整がしやすいので糖尿病の方にはおすすめです。
とくに食べ盛りの子どものいらっしゃるご家庭では、自分のために合わせてもらいづらいということもあるでしょう。そこで1人鍋であれば家族に気を遣わせず、調整できるのです。
①食べた具材・量を把握できる
鍋を準備する段階で野菜・肉・魚などの具材の種類や量を決められるので、うっかり食べすぎてしまう心配がありません。
②家族を気にせず薄味にできる
薄味がいいと知りながらも家族の好みを優先させた結果、濃い味を食べることになってしまったという経験はありませんか。
1人鍋は「自分専用」、気兼ねする必要はありませんよ。
ぜひ、出汁を効かせた旨みたっぷりの薄味鍋をご堪能ください。
③自分のペースで食べられる
食べ盛りの子どもと一緒に同じ鍋を囲むと、早いペースで食事が進んでしまいます。
その点、1人鍋の場合、自分のペースで食べられるのも大きな利点ですね。
まとめ
以上、糖尿病の方が鍋料理を食べるときの注意点についてお伝えしました。
糖尿病の方が鍋料理を食べるときは、
・〆は適量でスープは飲み干さない
・薄味の味付け
・具材はバランスよく
といった点に気を付けて食べましょう。
それでは当記事を参考に、糖尿病の方も鍋料理を美味しく食べていただけるとうれしいです。
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参考文献
文部科学省 食品成分データベース