糖尿病の人必見!おでんを食べる際の注意点~具材の糖質量も紹介~
当記事の執筆は、管理栄養士 前間弘美が担当しました。
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寒くなるとコンビニでよく見かけるおでん。家庭ではおかずとして登場することも、多いですね。
おでんはコンビニのホットスナックの中では、ヘルシーなイメージがあります。しかし、糖尿病の方は気軽におでんを食べて大丈夫なのか、迷うかもしれません。
そこで、今回は糖尿病の方がおでんを食べる際に注意したいポイントを、かんたんにお伝えします。具材の糖質量も紹介いたしますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
糖尿病でもおでんを食べて大丈夫なのか
結論からいいますと、糖尿病の方がおでんを食べても大丈夫です。ただしおでんは、糖質だけでなく塩分を摂りすぎる可能性があるので、食べる量と具材に注意点があります。
というのも、糖尿病の方は高血圧になりやすいため、塩分にも気を付ける必要があるからです。塩分の摂取量が多いと、血圧が上がって腎臓に負担がかかります。さらに、動脈硬化が進行し脳梗塞や心筋梗塞を引き起こしやすくなります。
それでは、おでんを食べる際に気を付けることを2つお伝えします。
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①練り物は控えめに
おでんの具材としてよく使われる、ちくわやごぼう天などの練り物は糖質が高めな上に塩分が多いので、食べすぎはよくありません。
糖尿病の方は高血圧予防のために、1日の塩分摂取量を6g未満に抑えるのが目標です。つまり、1食あたりの塩分摂取量は2gが理想となります。
おでんの具材の中では、練り物の塩分がとくに多いので注意する必要があります。以下の表に、おでんの具材を塩分の多い順に並べました。
【おでんの具材の塩分量(1個あたり)】
塩分 | |
ちくわ | 1.1g |
ごぼう天 | 0.7g |
こんにゃく | 0.5g |
大根 | 0.5g |
もち入り巾着 | 0.1g |
卵 | 0.4g |
牛すじ | 0.3g |
昆布 | 0.3g |
ちくわは1本あたりの量が多いこともあって、かなりの塩分量です。さらに練り物ほどではないにしろ、その他の具材も塩分量が多めであるとわかります。
そこで、糖尿病の方がおでんを食べるときは、練り物は1つまでにしましょう。
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②汁は飲まない
おでんの汁には塩分が多いので、飲むのはオススメできません。参考までに市販のおでん用顆粒だし100gあたりの塩分は、56.4gです。おでん1皿分(3.3g)に換算すると、塩分が1.9g含まれる計算になります。
くり返しになりますが、糖尿病の方は塩分摂取量を1食あたり2g未満に抑えるのが理想です。おでんの汁を飲み干すと1食分の塩分をほとんど摂ることになるので、それは避けたいですよね。
おでんの汁は飲んでも1口までにして、あとは具材を楽しみましょう。
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糖質が低いおでんの具を紹介
おでんには塩分に注意な具材がある一方、糖尿病のひとにとってうれしい糖質の低い具材も多いのです。今回は、オススメの具材を3つご紹介します
牛すじ
牛すじ(串1本)あたりの糖質は0.6gと、かなり低めです。塩分も0.3gなので安心して食べられますね。
牛すじ肉は筋肉の材料となる、たんぱく質が豊富です。筋肉が増えるとインスリン(※)の効きがよくなるので、良好な血糖管理が期待できます。
(※)血糖値を下げるホルモン
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卵
卵(1個)の糖質は、0.8gと低めです。
さらに、卵には食物繊維とビタミンC以外の私たちの体に必要な栄養素が含まれ、「完全栄養食品」ともいわれています。
卵は糖質が低い上に、食べ応えがあり腹持ちもいいので、糖尿病の方にオススメな具材ですよ。
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こんにゃく
こんにゃく(1/4枚)の糖質は1.2gと低めです。
「意外と糖質が多いな」と感じた方もいらっしゃるでしょう。実は、おでんの汁に入れる前の板こんにゃく1/4枚の糖質は0.1gと、ほとんどゼロに近いのです。
それでは、なぜおでんのこんにゃくは糖質が多いかというと、おでんの汁が浸み込んでいるからです。おでんの汁には、砂糖やみりんなどの糖質が多い調味料を使用します。糖質を含むおでんの汁がよく浸み込んだこんにゃくは、板こんにゃくと比べて大幅に糖質量が増えるのです。
とはいえ、こんにゃく(1/4枚)はカロリーが10kcalと低く、おでんの具材の中で糖質が低めです。糖尿病の方が食べるのにオススメな食材といえますよ。
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糖尿病だともち入り巾着は食べたらだめ?
糖尿病であっても、もち入り巾着は食べられます。ただし、もちは糖質の多い主食類ですので、ご飯の量を減らすか、ご飯の代わりとして食べることをオススメします。
さらにもち入り巾着は油揚げで包んでいるため、量の割にカロリーの高いのが注意点です。以下の表で比べてみましょう。
カロリー | 糖質 | |
もち入り巾着(1個) | 96kcal | 12.7g |
ご飯(小盛り1杯) | 156kcal | 38.1g |
糖尿病の方は糖質だけでなく、カロリーも適量に抑える必要があります。そこでもち入り巾着は「1食あたり1個まで」と決めるとよいです。
私たちの体は、体格と身体活動量によって1日の食事で摂取する適正なカロリーが決まっています。そして糖尿病のある方は、性別・年齢・血糖コントロール・合併症の有無によって適正カロリーが異なります。
くわしくは、担当医や栄養指導を受けている管理栄養士にたずねてみてくださいね。
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おでんのカロリー・糖質・塩分一覧
以下の表に、おでんの具材別カロリー・糖質・塩分についてまとめました。おでんを選ぶ際の、ご参考になさってください。
カロリー | 糖質 | 塩分 | |
牛すじ | 41kcal | 0.6g | 0.3g |
卵 | 70kcal | 0.8g | 0.4g |
こんにゃく | 10kcal | 1.2g | 0.5g |
昆布 | 10kcal | 1.4g | 0.3g |
大根 | 17kcal | 2.8g | 0.5g |
ごぼう天 | 55kcal | 6.2g | 0.7g |
ちくわ | 75kcal | 8.7 | 1.1g |
もち入り巾着 | 96kcal | 12.7g | 0.1g |
*1個あたり
まとめ
以上、糖尿病の方がおでんを食べる際の注意点をお伝えしました。
おでんを食べるときは、練り物やもち入り巾着は1食あたり1個までにし、塩分の多い汁は飲まないようにしましょう。
牛すじや卵、こんにゃくは糖質量が少ないのでオススメな具材です。ご自身の適正カロリー・糖質に合わせて、さまざまな具材を組み合わせて食べてくださいね。
それでは、当記事を参考におでんを楽しんでいただけるとうれしいです。
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【参考文献】
文部科学省 食品成分データベース
カロリーSlism TOP
国立国際医療研究センター(糖尿病情報センター)糖尿病の食事のはなし(基本編) 糖尿病の食事のはなし(実践編)