牛丼のカロリー&糖質は高い?~ダイエット中の食べ方や栄養バランスについても解説~
当記事の執筆は、管理栄養士 前間弘美が担当しました。
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「はやい!安い!うまい!」といえば日本を代表するファストフードの牛丼。
家でも簡単に作ることができる牛丼は、肉のうま味と甘辛い味付けがご飯との相性バツグンで、ついつい食べ過ぎてしまう方も多いと思います。
そんな牛丼ですが、カロリーや糖質が高いため、ダイエット中は食べ方に注意が必要です。
しかし逆に言えば、食べ方に気を付ければダイエット中でも牛丼を食べることは可能でしょう。
そこで今回は牛丼のカロリーをお伝えしつつ、ダイエット中に牛丼を食べる際に注意すべきポイントや、普段の食事でも活用できる栄養バランスについて解説していきます。
さらにヘルシーな牛丼レシピもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
牛丼1人前のカロリー・糖質
牛丼は1人前(約420g)あたりカロリー716kcal、糖質107.1gで、イメージ通りカロリー糖質共に高い食べ物です。
参考までに、同じく高カロリーな印象のラーメンは、ベースとなる味によってカロリーや糖質は多少変わりますが、1人前で約450kcal、糖質は約65gです。
よって、牛丼はラーメンよりカロリーも糖質も高いことがわかりますね。
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吉野家・すき家の牛丼のカロリー
次に身近な牛丼のチェーン店である吉野家、すき屋の牛丼並盛について見ていきましょう。
牛丼並盛1人前は吉野家が633kcal、すき屋が733kcalとなります。
そこで双方の牛丼並盛について、エネルギー産生栄養素(※)であるたんぱく質、脂質、炭水化物の量を掲載しました。
(※)私たちの体に必要な栄養素の中でエネルギー源となる「たんぱく質・脂質・炭水化物」のことで、三大栄養素とも呼ばれる
カロリー | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 | |
吉野家 | 633kcal | 19.6g | 23.6g | 88.2g |
すき家 | 733kcal | 22.9g | 25.0g | 104.1g |
*並盛1人前
ただ、ここで申し上げたいのは、これらカロリーを含む上記の栄養素も人間にとって重要な栄養素ですので、多いからダメという訳ではありません。
あなたの好みにあわせて、双方の牛丼を楽しく食べるとよいでしょう。
松屋の牛丼に関するカロリーについて
また松屋は、牛丼並盛と味噌汁を合わせて750kcalです。
なお、味噌汁は1人前で35kcalですので、牛丼単品ですとおよそ715kcalとなります。
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ダイエットや糖質制限中の注意点
ダイエット中や糖質制限中に牛丼を食べる際には注意が必要です。
とくに活動量が少ない方や女性の方は、牛丼を食べることでカロリーの過剰摂取につながりやすいので気を付けましょう。
そこでどのようなことに注意したらよいのかを下記でお伝えします。
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お店では単品ではなくサラダなどをプラス
ダイエット中や糖質制限中に牛丼をお店で食べる場合は、牛丼単品ではなくサイドメニューやトッピングで、サラダなどの野菜や味噌汁、卵などを追加しましょう。
牛丼と一緒に食物繊維やたんぱく質を摂ることで、満腹感が得られたり、食後の血糖値の上昇を緩やかにしてくれる効果が期待できます。
また血糖値の上昇を穏やかにすることで、脂肪が蓄積しにくくなりますよ。
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大盛り・特盛りはカロリー・糖質が大幅にアップ
牛丼の大盛りや特盛は1食で1000kcalを超えることが多いため、さらに注意が必要です。
ですから「並盛だと物足りない」と感じたときは、牛丼並盛にサラダや味噌汁、卵を加えることで物足りなさを補うとよいでしょう。
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ダイエット中はご飯なしの牛丼を食べるのもあり?
結論から申し上げますと、ご飯なしの牛丼を食べることはオススメできません。
たしかに丼ものはご飯の量が多くなりがちなので、牛丼を食べる時にご飯をなしにすることでエネルギーとともに糖質を大幅にカットできます。
しかし、ご飯を食べないかわりに牛丼の肉の量を増やすと、今度は脂質や塩分の摂り過ぎにつながってしまいます。
ちなみに、牛丼の材料にはばら肉など脂の多い部位が使われるのが一般的です。
なお、ご飯に含まれる糖質は1gで4kcalですが、肉の脂身に含まれる脂質は1gで9kcalと高いため、牛丼の肉を食べ過ぎるとご飯を食べたとき以上にカロリーを摂取することになり、体重増加につながります。
ダイエット中であれば、牛丼のサイズをいつもよりワンサイズ小さいものに変更し、サラダなど野菜を使ったサイドメニューでボリュームを補う方法がよいでしょう。
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栄養バランスよく食べるのが理想
先ほどご飯なしの牛丼を食べることはおすすめできないとお伝えしましたが、ダイエット中は特に栄養のバランスを意識して食べましょう。
そのためには一汁三菜を意識すると良いです。一汁三菜とは「ご飯」に「汁物」と「3つのおかず」を組み合わせた献立です。
そこで牛丼に汁物と副菜を2つ加えることで栄養のバランスを改善させるとよいでしょう。ただ、「そんなに食べられない」と思ったら牛丼を小さめのものにするとよいです。
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牛丼の栄養素
牛丼に含まれる栄養の多くを占めるのは、糖質と脂質です。なぜなら、先ほども触れたとおり牛丼には脂質の多いばら肉を使い、丼ものはご飯の量が多いからです。
ただ、これら脂質や糖質について忘れていけないのは、私たちが体を動かすうえでなくてはならない重要なエネルギー源であるということです。
もちろん摂り過ぎは肥満などのリスク要因となりますので、ご自身の消費エネルギーに合ったサイズの牛丼を選ぶようにしましょう。
また、牛肉の赤身には鉄や脂肪燃焼効果のあるL-カルニチンが多く含まれており、私たちの体を作るうえで欠かせない良質なたんぱく質といえます。
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【手作り】ヘルシー牛丼レシピを大公開
牛肉の赤身を使ったヘルシー牛丼は、玉ねぎとしらたき、舞茸をたっぷり入れて食べ応えバッチリです。
またしらたきや舞茸を入れることで、牛丼に不足しがちな食物繊維を補えますよ。
・ご飯 150~200g
・牛肩ロースや牛もも肉 100g
・玉ねぎ 1/4個
・しらたき 50g
・舞茸 50g
・出汁 50㏄
・酒 大さじ1/2
・ラカントなどの甘味料 小さじ2
・醤油 大さじ1
【作り方】
①牛肉、玉ねぎ、しらたき、舞茸を食べやすい大きさに切る。※しらたきは必要に応じて、下茹でをする
②鍋にご飯、牛肉以外の材料を入れて中火にかけ、時々混ぜながら煮る
③玉ねぎがしんなりしたら、牛肉を加えて軽くほぐす
④灰汁を取り、牛肉の色が変わったらご飯にのせて完成
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まとめ
以上、牛丼はカロリー糖質ともに高いことがわかりましたね。
一方で、牛丼のチェーン店では牛丼のサイズ展開やサイドメニューが豊富に用意されています。ご自身に合ったサイズの牛丼にサラダや味噌汁をプラスするなど、一汁三菜を意識して食べるとよいでしょう。
またご家庭で牛丼を作る際には、当記事のレシピも活用していただけると嬉しいです。
それでは当記事が参考となり、ダイエット中でも工夫して、牛丼を楽しんでいただければ幸いです。
なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。
参考文献
文部科学省 食品成分データベース
厚生労働省 e-ヘルスネット
カロリーSlism 牛丼
吉野家 メニュー情報
すき屋 牛丼
松屋 牛めし