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そばは糖尿病にいい食べ物?~糖質量・血糖値の上がり方を徹底検証~

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そばは糖尿病にいい食べ物?~糖質量・血糖値の上がり方を徹底検証~

当記事の執筆は、管理栄養士  松原知香が担当しました。
*シンクヘルスブログ監修・執筆者情報一覧はこちらをご覧ください

さっと食べられるそばは、仕事が忙しい方にとってお昼ご飯の定番メニューですね。そばの栄養は健康によいともいわれており、近年ますます注目されています。

しかし、そばもパスタやうどんと同じ主食の一種です。糖尿病の方は、そばを食べたときの血糖値が気になりますよね。

そこで今回は、そばの糖質の量や血糖値の上がり方に焦点をあてお話したいと思います。ぜひ、最後までお付き合いください。

そばは糖尿病によいのか

   そばは糖尿病にいいのか 

そばは主食の中では糖尿病によいといえます。

そばは「糖尿病によい」「血糖値を上げにくい」と聞いたことがある方も、いらっしゃると思います。でも、実際のところはどうなのでしょうか。そこで一般的な主食と比べて、そばの特徴をみていきます。

カロリー・糖質は少なくはない

市販の乾麺は1束100gであることが多いです。そこで乾麺や米100gあたりのカロリーと糖質を比べてみましょう。参考までに、食物繊維とたんぱく質も載せます。

【そば・うどん・パスタ・米100gあたりのカロリー&糖質】
カロリー糖質は少なくはない

上記の通り、そばは他の主食と比べて、カロリー・糖質量はあまり変わりがないですが、食物繊維とたんぱく質が多いのが特徴です。

ただし、市販のチルド麺やお店の1玉はうどんよりそばのほうが量が少ないことが多く、その場合は、そばの方がカロリー・糖質ともに低くなります。

GI値が低い

GI値とは、食後の血糖値の上がりやすさを数値化したものです。そばは、ごはんやパンなど主食類の中でGI値が低いので、食後の血糖値が上がりにくい食品といえます。

食後の血糖値の急上昇は血管を傷つけ、さまざまな合併症の原因になります。糖尿病の方は空腹時の血糖値を下げることも大切ですが、それ以上に食後の血糖値が急上昇しないよう注意しないといけません。

同じ量の糖質を食べても、食品によって血糖値が上がりやすいものとそうでないものがあります。同量の糖質を食べた場合、低GI値食品のほうが高GI値食品と比べて血糖値が上がりにくいといえます。

ちなみに、主食となる主な食品をGI値で分類すると下記の通りになります。

低GI値食品:そば、全粒粉パン、オートミール
中GI値食品:パスタ、玄米入りごはん
高GI値食品:うどん、米飯、パン、もち

食物繊維が多め

食物繊維は便通をよくする他に、食後の血糖値を穏やかにする働きがあります。そばが他の主食と比べて血糖値を上げにくいのは、食物繊維を多く含むことが影響しています。

ただし、厚生労働省の食事摂取基準(2020年版)によると、食物繊維の目標量は1日あたり18~64歳男性で21g以上、18~64歳女性で18g以上です。つまり、そばだけでは1食にとりたい食物繊維の半分程度しかとれません。他の食品で、食物繊維を補う必要がありますね。

良質なたんぱく質

そばが他の主食よりたんぱく質が多いことも、血糖値の急上昇を防ぐのに一役かっています。たんぱく質は血糖値の急上昇を防ぎますので、糖尿病の方や血糖値が気になる方にありがたい食材ですね。

さらに、そばのたんぱく質は主食類の中で質がいい点も特徴です。なお、質のよいたんぱく質とは、たんぱく質を構成するアミノ酸のバランスがいいものを指し、私たちの体の中で効率よく利用されます。

参考記事:そば VS うどん!カロリー・糖質・ダイエットへの効果を調査しました

そば単品は糖尿病によくない?

そば単品は糖尿病によくない

これまで、そばが血糖値を上げにくい特徴があるとお話してきましたが、あくまで主食として優秀であるだけで、そば単品の食事は糖尿病に良いとはいえません。

なぜなら主食だけではなく、主菜(肉・魚・大豆製品・卵等)や副菜(野菜・海藻等)を組み合わせないと、たんぱく質や食物繊維が不足してしまうからです。またそばはかけそばやざるそばなど単品で食べることが多く、主菜や副菜と組み合わせにくいのが難点です。

かけそばだけで昼食を済ますのは危険

すでにそばが主食として優秀であること知っていて、昼食にそばを選ばれている方もいらっしゃるでしょう。

しかし、先ほども触れたように主食のそばだけでは栄養バランスが糖質に偏ってしまいます

かけそばだけで食事を済ませた場合、血糖を上げる糖質の量に対して、血糖値の上昇をおさえる働きのあるたんぱく質、食物繊維が少ないです。

また、脂質が少なくカロリーを抑えられている一方で、もしも「お昼にそばでカロリーを抑えた分、夕食はたくさん食べてしまう」場合、昼食のカロリーを抑えすぎかもしれません。血糖値を上手にコントロールするには、朝食・昼食・夕食をできるだけ均等にすることがポイントです。均等になるよう、昼食の量やバランスを見直しましょう。

血糖値スパイクを避けるそばの上手な食べ方

血糖値スパイクという言葉をお聞きになったことは、あるでしょうか?血糖値スパイクとは食後に血糖値が急激に上昇することです。血糖スパイクを予防するためには主食の中でもGI値の低い主食を選ぶこと、主食だけでなく主菜・副菜を組み合わせることが大切です。

そばを食べるときは組み合わせや量を工夫して血糖スパイクを予防しましょう。

野菜やたんぱく質食品を組み合わせる

野菜やたんぱく質食品を組み合わせる

そば単品で不足しがちな食物繊維とたんぱく質を足してあげると、バランスがよくなります。さらに血糖値のことを考えれば、食べる順番も重要で、食物繊維やたんぱく質を先に食べたいところ。

山菜やわかめをたっぷり追加して、食物繊維を補いましょう。なめこや大根おろしもいいですね。また、たんぱく質を追加したいなら、鴨南蛮そばや卵を追加するのもオススメです。そばは脂質が少ないので、少量の天ぷらでたんぱく質を追加するのもいいでしょう。

参考記事:【医師監修】食後に注意!血糖値スパイクとは?原因と予防を初心者でもわかるよう解説

そば湯には栄養があるの?

そば湯はそばを茹でる際に溶け出たたんぱく質・ビタミンB1などが含まれています。そばの有効成分ルチンも含まれているので飲みたいところです。ただし、そばつゆをそば湯でわって飲むのはあまりオススメできません

実は、そばつゆはうどんつゆと比べて、みりんや砂糖などが多く、めんつゆ150mlで糖質10g。なんと角砂糖3個分あります!麺つゆの糖質はそば自体の糖質よりも血糖値を急上昇させるので、できるだけ残しましょう。

関連記事:そばの栄養と効能効果~健康に良い理由を分かりやすくお伝えします~

十割そばの方が血糖値を上げにくいのか

十割そばは、普通のそばと比べてさらに血糖値を上げにくいと考えられます。

一般によく食べられているのは二八そばといってそば粉8割、小麦粉などを2割混ぜたものです。十割そばは、100%そば粉で出来ています。そば粉の割合が高い分、食物繊維やたんぱく質が多いので血糖値を上げにくいといえるでしょう。

まとめ

以上、そばが糖尿病にいいのか検証しました。

まとめますと

・そばは主食の中では、食物繊維やたんぱく質も多めで血糖値を上げにくい
そば単品ではなく、野菜やたんぱく質食品を組み合わせると血糖値が急上昇しにくい
そばつゆは糖質が多いので、そば湯で割って飲むと血糖コントロールによくない
・そば粉の割合が多い十割そばは、普通のそばと比べて血糖を上げにくい


当記事を参考に、血糖値の上がりにくい食べ方をマスターして、おいしいお蕎麦を安心してお召し上がりください。

なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。

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【参考文献】
文部科学省 食品成分データベース
大塚製薬 オオツカ・プラスワン

 

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