おにぎり1個のカロリー&糖質は高いの?~太りにくい食べ方も解説~
当記事の執筆は、管理栄養士 前間弘美が担当しました。
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かつて、武士や農夫の携帯食としても用いられていた「おにぎり」。
その後はピクニックや毎日のお弁当に、最近ではファストフードとしての需要が高まっています。
時代が変わっても、老若男女問わずに愛されているおにぎりですが、ダイエット中は「お米を控えているから」と敬遠されることも。
しかし、本当にダイエット中はおにぎりを食べない方がよいのでしょうか?様々な情報がある中、何が正しいのかわからない方も多いと思います。
そこで今回はおにぎりに含まれる糖質について解説した上で、ダイエット中の食べ方もご紹介します。ぜひ最後までお付き合いください。
目次
おにぎりのカロリーと糖質
おにぎりは1個あたり156kcal、糖質は38.1gです。
これはご飯100gと塩で作ったシンプルなおにぎりの場合ですので、中に入れる具材によってカロリーや糖質は変わります。
たとえば中に入れる具を10gとして梅、鮭、明太子を入れた場合は以下の通りです。
カロリー(kcal) | 糖質(g) | |
具なし | 156 | 38.1 |
梅 | 165 | 40.0 |
鮭 | 172 | 38.7 |
明太子 | 168 | 38.5 |
*具なしはご飯100g、具ありはご飯100g+具10g
*梅・鮭・明太子は差引法による利用可能炭水化物を記載
鮭は梅や明太子と比べて脂が多く含まれているため、カロリーが高くなっています。おにぎりのカロリーが気になる方は、脂が多い具材を避けるとよいです。
たとえば、人気のツナマヨや揚げ物を具材にしたおにぎりは、鮭よりもカロリーが高い場合もありますよ。
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おにぎりを食べると太るのか
主食をおにぎりに置き換えて食べる分には太りません。
たとえば、コンビニ弁当などのご飯は1食250g程度とお茶碗普通盛り1杯(150g)よりも多いです。そこで、コンビニ弁当をおにぎり1個(ご飯100g)と総菜に置き換えれば食べ過ぎを防ぐことになるでしょう。
ただし、普段の食事をおにぎりだけに置き換えてしまうと太りやすくなります。これは食後に血糖値が急上昇する「血糖値スパイク」が関係しています。
おにぎりだけでは血糖値スパイクの原因に
血糖値スパイクとは「食前の血糖値が正常でも、食後の短時間だけ血糖値が急上昇する現象」です。
食後は誰でも一時的に血糖値が高くなります。ところが、何らかの原因で血液中に吸収されたブドウ糖を処理しきれないと、血糖値が急激に上昇します。
そして血糖値が急激に上昇することで、体に脂肪が蓄積しやすい状態となるのです。
なお、おにぎり単品といった糖質がメインの食事をすると、血糖値スパイクが起こりやすいです。血糖値スパイクを防ぐには、おにぎりの前におかずを食べるとよいでしょう。
たとえば食物繊維の豊富な野菜のおかずを先に食べると、血糖値の上昇が穏やかになります。また、たんぱく質や脂質を含む肉や魚のおかずを食べると、ホルモンの働きで胃腸がゆっくり動きます。
したがってこれらのおかずの後におにぎりを食べることで、消化や吸収に時間がかかり血糖値の上昇が緩やかになるのです。
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冷たいおにぎりは太りにくい?
冷たいおにぎりは温かいものに比べて、血糖値の上昇が穏やかになるので太りにくいといえます。
なぜならご飯が冷める過程で、レジスタントスターチ(難消化性デンプン)ができるからです。
レジスタントスターチとは食物繊維と似たような働きを持つ成分で、血糖値の上昇を抑制したり血中コレステロールの濃度を下げるなどの働きがあります。
糖質制限中の食べ方
ダイエットを目的として糖質制限を行う場合、糖質量の目安は1食40gです。つまり1食につき、おにぎり1個が目安となります。
ただし芋類や果物など他に糖質の多い食品を食べる場合は、おにぎりを小さくするなど調整しましょう。
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コンビニでの選び方
コンビニで選ぶ時にオススメなのは玄米や雑穀米、もち麦を使用したおにぎりです。これらには食物繊維が多く含まれるので、同じ大きさのおにぎりでも白米に比べて糖質量が少ないです。
また自宅で炊くには少しコツがいる玄米なども、コンビニでは白米のおにぎり同様に気軽に食べられます。
おにぎりの代わりになるもの
持ち運びしやすく手軽に食べられるおにぎりは、糖質制限中でも1食1個を目安に食べられますが、おにぎり以外も食べたいと思う時もありますよね。
そのような時にオススメするのは「パン」です。多くの方はパンに糖質が多いイメージを持っているかもしれませんが、6枚切りの食パン1枚あたりの糖質は28.9gとおにぎり1個分より少ないです。
もちろん菓子パンのような甘いパンは糖質が多いのでオススメできませんが、食パンやロールパン、フランスパンなどは糖質制限中でも食べることができます。
また糖質が少ないブランパンや全粒粉を使用したパンも、コンビニやスーパーで気軽に購入できるので活用するのもよいでしょう。
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おにぎりダイエットのやり方
おにぎりダイエットの一般的なやり方は「主食をおにぎりにする」という、いたってシンプルなもの。そんなおにぎりダイエットの一番の魅力は、主食の量を把握しやすいことです。
普段目にする主食はご飯だけでもお茶碗に盛ったもの、お弁当に入っているもの、お皿に盛ったものなど様々で、無意識のうちに食べ過ぎてしまっていることもあると思います。
そこでおにぎりに統一することで、1度1個分の目安を覚えてしまえば食べ過ぎを防ぎやすいでしょう。
注意点は、おにぎりの前におかずを食べることです。すでに申し上げているように、おかずをおにぎりより先に食べることで肥満の原因となる血糖値の急激な上昇を防ぐことができるからです。
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まとめ
以上、おにぎりの糖質についてご紹介しました。
おにぎりは1個あたり156kcal、糖質は38.1gで、主食をおにぎりに置き換えて食べる分には太りません。
またおにぎりはご飯の量が把握しやすいので、ダイエットに適しています。一方で、普段の食事をおにぎりだけに置き換えてしまうと太りやすくなります。
おにぎりのように糖質がメインの食事をすると、血糖値が急激に上昇し体に脂肪が蓄積しやすい状態となるからです。ゆえにおにぎりの前にはおかずを食べ、血糖値の急上昇を防ぎましょう。
それでは当記事を参考に、日々の健康維持のためにおにぎりを活用していただけたら嬉しいです。
なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。
参考文献
文部科学省 食品成分データベース
農林水産省 おにぎりについて知っていますか?
J-STAGE レジスタントスターチの栄養・生理機能