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パイナップルのカロリーと糖質はやや低め〜缶詰やダイエットでの活用法も紹介〜

パイナップルのカロリーと糖質は高い?〜缶詰やダイエットでの活用法も紹介〜

当記事の執筆は、管理栄養士  白石香代子が担当しました。
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年中出回っているパイナップルは、ほとんどがフィリピンから輸入されていますが、日本では唯一沖縄県が生産しており、5~7月に旬をむかえます。

特徴的な形をしていますが、最近ではカットパインも販売されているので、手に取りやすい果物のひとつになったのではないでしょうか。

そこでこの記事では、パイナップルのカロリー・糖質はどのくらい含まれているのか、またパイナップルの栄養についてわかりやすくお伝えしていきます。

パイナップルを活用したダイエット方法も紹介しますので、最後までお付き合いください。

パイナップルのカロリーと糖質(100g換算)

まずパイナップルのカロリーは100gあたり54kcal・糖質は12.6gで、一般的にはやや低めといえます。

次にパイナップルと同じくスーパーで1年中見かける、りんごやバナナなどと比較してみましょう。

カロリー(kcal)糖質(g)
パイナップル5412.6
りんご(皮つき)5612.9
バナナ9319.4
グリーンキウイ519.6
※100gあたり

パイナップルのカロリーと糖質は、同量の皮付きりんごとほぼ同じとわかりますね。

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1個(ひと玉)あたりのカロリーと糖質

パイナップル1個(ひと玉)あたりのカロリーは297~594kcal、糖質69.3~138.6g(※)です。

(※)皮などを除いた食べられる部分550~1100g(全て含むと1~2kg)で計算

つまり、小さめのパイナップル1個(食べられる部分550g)のカロリーと糖質は、お茶碗1杯分のご飯と同程度となります。

カットしたパイナップル1切れはどれくらい?

一口サイズにカットしたものは、1切れ(=約15g)あたり8kcal・糖質は2gです。

カットしたパイナップル1切れは、カロリーも糖質も低いと感じる方が多いでしょう。

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パイナップルの缶詰のカロリーと糖質(100g換算)

パイナップルの缶詰

パイナップル缶のカロリーは、100gあたり76kcal・糖質は19.7gで、生のパイナップルよりカロリー・糖質共に高めです。

(100gあたり)カロリー(kcal)糖質(g)
パイナップル(生)5412.6
パイナップル(缶詰)7619.7


なぜなら、パイナップル缶のシロップには多量の砂糖が使われているからです。

カロリーや糖質が気になる場合は、缶詰より生のパイナップルを選ぶとよいですね。

パイナップルは食べたら太る果物なのか

ダイエット

パイナップルを食べてたからといって、すぐに太るわけではありません。

なぜなら、体重の増減には摂取カロリーと消費カロリーのバランスが影響するからです。

もちろん、たくさん食べればその分摂取カロリーが増えますので、食べすぎには注意しましょう。

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パイナップルのGI値は高め

果物はGI値(※)が低めのものが多いですが、パイナップルのGI値は高めです。

(※)GI(グリセミック・インデックス)値とは、食後血糖値の上がり具合を示す指数。GI値が低いほど、血糖値の上昇はゆるやかになる。

ただし、食べる量を気を付けたりよく噛むことで血糖値の上がり方はゆるやかになります。

血糖値が気になる方がパイナップルを食べるときには、1日数回に分けてよく噛んで食べるとよいですね。

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ダイエット中でも安心なパイナップルの食べ方と適量 

ダイエット中でも安心なパイナップルの食べ方と適量 

厚生労働省が定める「健康日本21」では、健康増進のため1日200gを目安に果物を食べるよう推奨しています。

したがって、1日あたりの量は200g(カットパインなら約13切れ)までとしつつ、カロリーや糖質が気になる方は100g程度を食べるとよいでしょう。

また時間帯について、夜はエネルギー消費が少ないため、摂取した余分なカロリーは脂肪として身体に蓄えられてしまいます。

ゆえに、ダイエット中は朝や昼つまり活動時間が多くなる時間帯に、1日100-200gを目安に食べるのがオススメです。

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パイナップルの栄養を紹介

パイナップルの栄養を紹介

パイナップルには、ビタミン(ビタミンC、ビタミンB1等)やミネラル(マンガン、カリウム等)、クエン酸が含まれます。

(1)ビタミンC
水溶性ビタミンのひとつで、抗酸化作用があるため日焼けを防いだりストレスや病気に対する抵抗力を強める効果が期待できます。

(2)ビタミンB1
水溶性ビタミンのひとつで、ビタミンの中で最初に発見されました。ブドウ糖からエネルギーを産生する時に必要なビタミンで、疲労回復にも役立ちます。

(3)マンガン
肝臓や腎臓等に存在するミネラルで、骨の発育に重要です。また糖脂質代謝や皮膚代謝にも関与しています。

(4)カリウム
細胞の浸透圧を維持したり、ナトリウムの排泄を促進し血圧を下げる効果も期待できます。

(5)クエン酸
酸味の成分のひとつで、疲労回復や美肌作用に期待できます。

酵素が消化不良や便秘に役立つ

パイナップルには、“ブロメリン”と呼ばれるたんぱく分解酵素が含まれています。

生の未熟なパイナップルをたくさん食べると、舌がざらざらした感じになりますが、これは口の中がブロメリンの影響を受けるためです。

また、パイナップルを使うことで肉質が柔らかくなったり、ゼラチンを使用したゼリーでパイナップルを入れると固まりにくくなるのも、ブロメリンが関係しています。

ブロメリンは消化を助ける作用があるだけでなく、下痢やガス発生などの改善にも効果があるので、消化不良や便秘に役立つといえます。

しかし60度以上になると酵素の働きは失われるので、パイナップル缶にはブロメリンが含まれていません。

完熟した生のパイナップルを食べて、消化不良や便秘に役立てましょう。

食物繊維が腸内環境をサポート

パイナップルは、水溶性食物繊維(※1)より不溶性食物繊維(※2)の割合が多いです。

(※1)水に溶ける食物繊維です。体内での栄養素の吸収をゆるやかにするため、食後の血糖値をゆっくり上げる働きがあります。

(※2)水に溶けない食物繊維で、便のカサを増やすことにより大腸が刺激されるのでスムーズに排便出来ます。

つまり、不溶性食物繊維が含まれるパイナップルを食べることにより、腸内環境をサポートできますね。

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まとめ

パイナップル_まとめ

以上、パイナップルのカロリーは、100gあたり54kcal・糖質は12.6gで、カロリー糖質共にやや低めですが、GI値は高めということがわかりましたね。

パイナップル缶には、砂糖が多く使われているので、ダイエット中は生のパイナップルを活動時間が多い朝や昼に1日100-200gを目安に食べましょう。

またパイナップルには、たんぱく分解酵素のブロメリンも含まれ消化不良や便秘に役立つこともポイントです。

今回の記事により、トロピカルフルーツのパイナップルを美味しく食べて頂けると嬉しいです。

なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは血糖値や体重、運動や食事の記録がカンタンにできます。日々の血糖コントロールにてぜひ活用してみてくださいね。

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参考文献
文部科学省 食品成分データベース
JAおきなわ パインアップル/果物/JAおきなわの特産品
公益財団法人 中央果実協会 血糖値の上がりやすい食品は/数字で見るくだもの
農林水産省 FACT BOOK 果物と健康6訂版
農林水産省 特集2 香酸かんきつ(1)
レファレンス協同データベース パイナップルに含まれる酵素を知りたい

健康長寿ネット 

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