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さんまの栄養は健康や美容に嬉しい効果が!~管理栄養士が徹底解説~

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さんまの栄養は健康や美容に嬉しい効果が!~管理栄養士が徹底解説~

当記事の執筆は、管理栄養士  佐藤久美が担当しました。
*シンクヘルスブログ監修・執筆者情報一覧はこちらをご覧ください

秋を代表する魚といえば、さんま。

刀を連想させる見た目と、秋に旬を迎えることから、漢字では「秋刀魚」と表します。

さんまがスーパーに並ぶと秋を感じるという方も、いらっしゃるかもしれません。しかしさんまの価格は、10年で約3.6倍になっているとのデータもあるほど高騰しています。

そこで今回はさんまの栄養をお伝えするとともに、比較的価格が安定している缶詰についても解説していきます。

ぜひ最後までご覧ください。

さんまの栄養成分と効能

さんまの栄養成分と効能

さんまには、健康や美容に嬉しい栄養素が含まれます。

さっそく見ていきましょう。

健康や美容に欠かせない「たんぱく質」

さんまに含まれるたんぱく質は、必須アミノ酸(※)のバランスがよい「良質なたんぱく質」です。

(※)必須アミノ酸とは、体内で合成することのできないアミノ酸のこと。

良質なたんぱく質は体内で効率よく利用されるため、日々の食事で積極的に摂りたい栄養素です。

なお良質な必須アミノ酸の中でも、さんまには「BCAA」と呼ばれるアミノ酸が多く含まれます。

BCAAとは必須アミノ酸の1種である「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」の総称で、筋肉の保持、増強に重要な役割を持っています。

実のところ筋肉を構成する必須アミノ酸のうち、30〜40%がBCAAでできているのです。筋肉は健康維持や美しいボディラインを作るうえで、欠かせません。

秋にはさんまを楽しみながら、理想の体作りに励んでみてはいかがでしょうか?

DHAやEPAが豊富な「脂質」

さんまには、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)が多く含まれます。

これらは脂質を構成する脂肪酸の1種で、働きは次の通りです。

DHA:脳の発達を促進、認知症の予防、動脈硬化の予防
EPA:血栓の予防、抗炎症作用、高血圧の予防、動脈硬化の予防

 

脂質と聞くと「太る」や「健康に悪い」イメージを持つ方も多いですが、さんまには健康維持に役立つ脂質が含まれていますね。

骨を丈夫にする「カルシウム」

さんま100gあたりに含まれるカルシウム量は、28mgです。

この量は、骨ごと食べるししゃもと比べると劣ります。ちなみにししゃものカルシウム量は、100gあたり350mgです。

ただし、さんまも骨ごと食べるとカルシウムを多く摂取できます缶詰を活用すれば、さんまの骨も手軽に食べられますね。

そこでさんまを缶詰にすると、カルシウムがどのくらい増えるのか比べてみました。

カルシウム量の比較

また、さんまにはカルシウムの吸収率を高めるビタミンDも多く、100g中に16.0μg含まれます

参考までに、ししゃも100g中に含まれるビタミンDは0.4μgです。

このことからも、さんまの魅力はカルシウムだけでなく、その吸収率を高めるビタミンDも含まれている点であるといえますね。

関連記事:ししゃもの栄養はカルシウムだけではない!~健康効果や注意点を解説~

骨や内臓にも栄養はあるのか

骨や内臓にも栄養はあるのか

さんまの骨や内臓にも、栄養は含まれます

先ほどお伝えしたように、さんまを骨ごと楽しめる缶詰は生に比べてカルシウムの含有量が多いです。

またさんまの内臓には、体の機能を調節するビタミン類が含まれます

内臓は見た目があまりよくないため、食べない方も多いかもしれません。一方で内臓独特の苦みが癖になる方もいらっしゃるので、一度味わってみてはいかがでしょうか?

カルシウム以外に缶詰を食べるメリットは?

ここまで「缶詰のさんまはカルシウムが豊富」とお伝えしました。実は、それ以外にも缶詰を食べるメリットはあります。

さっそく、見ていきましょう。

手軽に食べられる
安全性が高い
長期保存ができる

 

缶詰は加熱調理済みですから、食べたいときにすぐ食べられます。さんまを捌いたり、グリルで焼いたりすることもないので、後片付けも簡単ですね。

また缶詰は調理済みのさんまを密閉し、加熱殺菌しているため、食中毒のリスクも低いです。

常温で長期間保存することも可能ですから、災害時などなかなか魚が食べられない状況のときにも役立ちます。

このように缶詰を利用すれば、時間や心のゆとりがないときでもさんまを気軽に食べられるのが、1番の魅力かもしれません。

そうはいっても「缶詰のさんまにカルシウム以外の栄養はあるの?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。

参考までに、生と缶詰の栄養を比べてみました。

生と缶詰の比較

このように缶詰のさんまにはカルシウムだけでなく、たんぱく質やDHA、EPA、ビタミンDも入っていますので、安心してお楽しみください。

参考記事:サバ缶の栄養成分~体に良いと言われる理由についても徹底解説~
参考記事:災害に備えてやるべきこととは~持ち物リストや持病のある方の注意点も紹介~

さんま1匹のカロリー

さんま1匹のカロリー

さんまは、中くらいのサイズ1匹(130g)で373kcalです。

参考までに同じく秋に旬を迎える鮭は、1切れ(80g)99kcalです。

さんまと鮭の比較

このように魚の種類によって1回に食べる量も異なりますが、100gあたりで換算しても鮭よりさんまの方が高カロリーだとわかりますね。

毎日食べると太るのか

必ずしも「さんまを毎日食べた人は太る」とは言い切れません

先ほどお伝えしたように、さんまはほかの魚と比べても高カロリーですから、食べすぎには注意が必要です。

ただし食べすぎに注意するのはさんまに限ったことではなく、ほかの食べ物にもいえることです。

ご自身に適したエネルギー量を摂り、健康的な体を維持しましょう。適切なエネルギー量については、こちらをご覧ください。

また食べ方にさえ気を付ければ、さんまはダイエットにも活用できますなぜならさんまは良質なたんぱく質を含み、糖質が少ないからです。

糖質制限中にもさんまは楽しめますから、うまく取り入れてみてください。

参考記事:糖質制限で食べていいものはなに?~オススメのやり方や食材をご紹介~

【生のさんまVS干物】オススメはどっち?

栄養面から評価すれば、オススメは生のさんまです。なぜなら、生魚は干物と比べて塩分量が少ないからです。

干物は製造過程で、どうしても塩分量が増えてしまいます。塩分の摂りすぎは高血圧のリスクを高めたり、食べすぎにつながったりします。

一方で、干物を食べるメリットは「保存性が高い」や「うま味が凝縮されている」などです。

まとめ買いをしている方など買い物に行く頻度が低い方は、干物を活用すると魚を食べやすくなりますね。

さんまは1匹が大きいので、干物を食べるときにはシェアするとよいでしょう。生のさんまと干物、それぞれのよさを活かして楽しんでくださいね。

関連記事:糖尿病でも塩分制限は必要?~塩分の摂取目安量や控える方法も解説~

まとめ

以上、さんまの栄養について解説しました。

さんまには、健康や美容に嬉しい栄養素が含まれます

生のさんまだけでなく、缶詰や干物にも栄養は含まれますから、ご自身のライフスタイルに合わせて楽しんでくださいね。

ただしさんまは1匹が大きく、カロリーも高めです。干物や缶詰には塩分が高いものもありますから、食べすぎには注意しましょう。

それでは当記事が参考となり、秋の味覚であるさんまを存分に楽しんでいただけたら嬉しいです。

なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。

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参考文献
環境省 秋冬の味覚に危機?地球温暖化の影響と“地産地消”という選択
農林水産省 味の再発見! 昔ながらのニッポンの郷土料理 第5回 特集1 だから、お魚を食べよう!(1)
独立行政法人 環境再生保全機構 【参考資料】食品の選び方
千葉県 魚の栄養
文部科学省 食品成分データベース

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