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牡蠣は栄養豊富で低カロリー~男女別の効能や食べ方についても解説~

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牡蠣は栄養豊富で低カロリー~男女別の効能や食べ方についても解説~

当記事の執筆は、管理栄養士  佐藤久美が担当しました。
*シンクヘルスブログ監修・執筆者情報一覧はこちらをご覧ください

生牡蠣に牡蠣フライ、牡蠣鍋など、多様な楽しみ方ができる牡蠣。

牡蠣は縄文時代から食べられていたといわれているほど、古くから親しまれている海産物です。

そんな牡蠣は「海のミルク」といわれるほど、栄養が豊富です。

そこで今回は、牡蠣にどのような栄養が含まれるのか詳しく解説していきます。

栄養を余すことなく摂る食べ方も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

牡蠣の栄養と効果

牡蠣の栄養と効果

牡蠣には、亜鉛や鉄などのミネラルが豊富です。

またエネルギー源となるグリコーゲンも多く含まれます。

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味覚を正常に保つ亜鉛

牡蠣は、亜鉛を多く含む食材の代表格です。

なんと、牡蠣100g(約5個)あたりには14.0gもの亜鉛が含まれます。

ちなみに、1日に推奨される亜鉛の摂取量は30〜64歳男性で9.5g、同年代の女性は8.0gです。

つまり牡蠣を3〜4個食べれば、1日に推奨されている亜鉛の摂取量をまかなえます

なお、亜鉛の主な働きは下記のとおりです。

・酵素反応の活性化
・ホルモンの合成や分泌の調整
・DNAの合成
・たんぱく質の合成
・免疫反応の調節

したがって、亜鉛が不足すると味覚障害や皮膚炎、食欲不振など身体への影響は多岐にわたります

参考までに令和5年国民健康栄養調査によると、亜鉛の摂取量は成人男性で1日9.0g、女性7.6gと、推奨される量と比較してやや少なめです。

日々の食事に牡蠣も取り入れながら、亜鉛を補えるとよいですね。

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貧血予防に役立つ鉄

牡蠣には、貧血予防に欠かせない鉄も含まれます。

体内にある鉄の約65%は、血液中のヘモグロビンと結びつき、各組織に酸素を運搬します。

ゆえに鉄が不足すると体が酸欠状態となり、だるさや息切れ、疲れやすさを感じるようになるでしょう。

なお、鉄は月経のある女性にとって不足しやすい栄養素です。

30〜64歳で月経のある方が1日に推奨されている鉄の摂取量は10.5gなのに対して、現状で7.2g(※)しか摂れていません。

(※)令和5年国民健康栄養調査の結果より、20歳以上の女性が摂取している量を記載

牡蠣100g中には2.1gの鉄が含まれますので、鉄分補給にうまく活用するとよいですね。

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エネルギー源となるグリコーゲン

グリコーゲンは、エネルギー源やうま味のもととなる成分です。

肝臓や筋肉に蓄えられたグリコーゲンは、状態に応じて私たちが活動するために必要なエネルギーを作り出します。

なお、牡蠣の身から出る白い汁にはグリコーゲンが豊富に含まれます。

グリコーゲン含有量が多い牡蠣は濃厚な味わいのものが多く、少ないとすっきりとした味わいのものが多いとの報告もあるようです。

男性・女性ならではの効能

男性・女性ならではの効能

牡蠣には、男性や女性ならではの悩みに関連した栄養素も含まれます。

さっそく見ていきましょう。

男性に関連した効能

男性が悩みがちな「生殖機能」や「薄毛」には、亜鉛が関わっています。

亜鉛は前立腺に多く存在し、精子の形成に関与すると考えられており、亜鉛の欠乏と男性の性機能低下には関連があるといわれています。

また亜鉛そのものに発毛効果はありませんが、健やかな毛髪のために亜鉛は重要な役割を担っているのです。

そのため、亜鉛が不足すると脱毛が起こることもあります。

したがって男性機能に自信が持てない、抜け毛が気になるという方は、亜鉛不足にならないよう心掛けてみてくださいね。

女性に関連した効能

貧血は、女性に多い悩みの1つです。

すでにお伝えしているように、牡蠣には鉄が多く含まれるので、貧血対策に役立ちます。

また亜鉛は男性だけでなく、妊娠中の方にとっても重要な栄養素の1つです。

なぜなら、亜鉛は胎児の健やかな発育に欠かせない栄養素だからです。

母体の亜鉛が不足すると、胎児への亜鉛移行も減少するため、妊娠中の摂取不足には注意しましょう。

ただし、免疫機能が低下しやすい妊娠中は牡蠣の生食は避けた方が安心です。

妊娠中に牡蠣を食べるときには、十分に加熱するとよいでしょう。

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調理によって栄養価は変わる?

調理によって栄養価は変わる?

亜鉛や鉄は調理による影響を受けにくいですが、水に溶けやすい栄養素は調理中に減少することもあります。

また油を使った調理では、カロリーや脂質が増加するでしょう。

そこで、栄養素の損失を最小限にする調理法や、油を多く使った料理のカロリーについて詳しく解説していきます。

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栄養を無駄にしない食べ方

牡蠣の栄養を余すことなく摂りたい場合には、生食や牡蠣飯、汁ごと食べるミルク煮などがオススメです。

なぜならグリコーゲンなど水に溶けやすい栄養素は、茹でると栄養が流れ出てしまうからです。

したがって栄養補給を重要視する場合には、生牡蠣を食べるか、流れ出た栄養も一緒に食べられる料理にするとよいでしょう。

また、栄養素の流出が少ない料理には牡蠣フライもあります。

ただしフライはカロリーも高めですので、食べすぎには注意が必要です。

牡蠣フライのカロリー

牡蠣フライ1個(30g)は、おおよそ77kcalです。

生の牡蠣1個(25g)は15kcalですから、フライにすることでカロリーは5倍以上になります。

また、牡蠣フライにマヨネーズをベースとしたタルタルソースをかけると、よりカロリーが高くなるため、食べ方には注意が必要です。

参考までに、タルタルソースのカロリーは大さじ1あたり36kcalが目安となります。

調理法カロリー
生牡蠣15kcal
牡蠣フライ77kcal
牡蠣フライ+タルタルソース(小さじ1)89kcal
※牡蠣1個分

したがってできるだけカロリーを抑えながら牡蠣フライを楽しみたい方は、タルタルソースの代わりにレモン汁をかけるとよいですね。

ほかにもカロリーオフのマヨネーズや、ヨーグルトなどを使った手作りソースもオススメです。

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食べ合わせると吸収が悪くなるもの

食べ合わせると吸収が悪くなるもの

食材によっては、一緒に食べると牡蠣に含まれる栄養素の吸収率を下げるものもあります。

たとえば、穀類や豆類の表皮に多く含まれるフィチン酸

フィチン酸は、亜鉛や鉄の吸収を妨げると知られています。

またコーヒーや緑茶に含まれるタンニンほうれん草などに含まれるシュウ酸は鉄の吸収を妨げます。

亜鉛や鉄を効率よく摂りたいときには、これらの食材は牡蠣とは別のタイミングで摂るとよいでしょう。

食べすぎるとどうなるのか

牡蠣に含まれる亜鉛は、過剰摂取に注意が必要です。

亜鉛の過剰摂取による影響は急性的なものと慢性的なものがあり、起こりうる症状は下記のとおりです。

・急性的なもの:胃の不調、めまい、吐き気など
・慢性的なもの:銅や鉄の欠乏による貧血、免疫機能の低下、神経系の異常、下痢など

ただし、通常の食事で亜鉛の過剰摂取が問題になることは少ないとされています。

それゆえ極端に多くの牡蠣を食べない限り過度に心配する必要はありませんが、亜鉛のサプリメントを使用している場合には注意しましょう。

まとめ

今回は、牡蠣の栄養について解説しました。

牡蠣には、亜鉛や鉄など私たちの健康に欠かすことのできないミネラルが豊富です。

これらは男性や女性ならではの悩みに関連した栄養素でもあるため、牡蠣も活用しながら不足しないよう摂りましょう。

それでは当記事を参考に、健康維持に牡蠣をお役立ていただけたら幸いです。

なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。

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参考文献
農林水産省 特集2カキ

独立行政法人農林水産消費安全技術センター 大きな目小さな目
文部科学省 食品成分データベース
国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 「健康食品」の安全性・有効性情報 亜鉛
厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書

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