納豆の糖質&カロリーは低い~日々の食卓でぜひ活用しましょう~

当記事を監修した専門家:管理栄養士・糖尿病療養指導士 白石香代子、編集長 宮田亘造(詳しいプロフィールはこちらをご覧ください)
「健康によいと言われる納豆、果たしてカロリーってどれくらいあるの?」
「納豆はよく食べるけど、体調管理で糖質も気にする必要が出てきた・・・」
結論から言うと、納豆のカロリーと糖質は低めなものの、どれだけカロリー&糖質があるのか、栄養への効果を解説していきます。
納豆を活用したカンタンレシピも紹介しますので、ぜひ最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
目次
納豆のカロリーや糖質量はどのくらい?
100gあたりの納豆のカロリーは約190kcalで、コンビニのおにぎり1個とほぼ同じカロリーとやや多めですが、1パック(40〜45g)に換算するとおおよそ80kcalと低めです。
また上の図に示しましたが、納豆の糖質は100gあたり0.2g〜0.3gと非常に少ないのも特徴です。
ちなみに糸引き納豆は、一般的によく食べる大粒や小粒の納豆を指します。一方のひきわり納豆は、大豆を砕いて皮を取り除いた後に納豆菌を付着させ発酵させたものです。
ひきわりですと、大豆を砕いた際に納豆菌が付着する表面積が広がったり、皮が除去されたりしますので、味や栄養価は糸引き納豆と比べて少し違いが出ます。
納豆のたれとからしの糖質&カロリーはどうか
ご存知の通り、たれとからしはそこまで量が無いため、糖質1g前後、カロリー10kcalほどと、製造元にもよりますが少なめと見てよいでしょう。
同じ豆類である豆腐のカロリーと糖質
例えば市販でよく見かける木綿豆腐を見ると、73kcal、糖質0.8gなので、カロリーは豆腐・糖質は納豆が少なめといえます。
参考記事:豆腐のカロリーと糖質量は少ない~他の栄養素と共にポイント解説~
納豆は糖質制限に向いている
糖質が少ないため、糖質制限に向いています。
また糖質が少ないことで、インスリン(血糖値を下げるホルモン)の過剰分泌を防ぎ、内臓脂肪や肥満の予防に繋がります。
インスリンには糖を中性脂肪に変えて体内にため込む働きもあるため、納豆のように糖質が少ない食材はダイエットにも適しているといえるでしょう。
つまりカロリーと糖質量の観点から、納豆は糖質制限ダイエットに適した食品と言えます。
参考記事:糖質制限ダイエットって効果があるの?適切な食材と方法を徹底解説
納豆の栄養素は豊富にある
納豆は健康によいというのはよく聞きますが、実際にどういった栄養素があり、効果をもたらすのか主だったものを以下に示します。
・食物繊維【コレステロール制御、美容、糖尿病、中性脂肪】
・レシチン【疲労回復、抗菌殺菌、整腸】
・亜鉛【整腸、皮膚や粘膜の健康維持】
・カルシウム【骨の形成、血液擬古を促し出血予防】
・たんぱく質【更年期障害の予防、骨の形成】
・マグネシウム 【体温・血圧の調整、美容、ダイエット】
・サポニン 【美容、高血圧、血栓の予防、抗菌殺菌】
・ナットウキナーゼ【ダイエット、血栓の分解】
・ビタミンB2【ダイエット、発育促進】
ダイエットに使えるのは?
①ビタミンB2で代謝をサポート
ビタミンB2は三大栄養素(炭水化物・たんぱく質・脂質)を分解し、体を動かすエネルギーに変換する補助役を務めるビタミンです。
とくに脂質の代謝と関係があり、ビタミンB2があることで食べ物の脂質が脂肪として溜め込まれる前に、エネルギーとして使用でき、結果として肥満の予防に有効です。
②マグネシウムが便秘解消
便秘、つまり腸に便(老廃物)が溜まった状態では腸内に悪玉菌が増殖し、むくみや血行不良、ひいては代謝が下がる原因になるのが問題点です。
マグネシウムは便など、老廃物を外に出す役割の水分を引き込む作用があるため、便秘の方にはとくに取り入れて欲しい栄養素の一つです。
③ナットウキナーゼが消化吸収を助ける
ナットウキナーゼは納豆菌から作られる酵素で、粘りの部分に含まれます。そして食べ物の消化吸収をサポートする働きがあります。
体は栄養素がしっかり消化吸収されると、代謝がアップします。代謝が上がると痩せやすくなるので、ナットウキナーゼの働きをぜひ活用したいところです。
卵かけご飯との相性は悪い?
結論からいうと、卵かけご飯と納豆の相性を、必要以上に気にする必要はないです。
ではなぜ、卵かけご飯との相性は悪いと言われるのでしょうか?
その理由ですが、生卵には卵白に含まれるアビジンというたんぱく質が存在し、納豆に含まれるビタミンB群のビオチン※と結合します。その結果、ビオチンの体内への吸収を妨げるからです。
※ビオチン:皮膚や粘膜の維持したり、爪や髪の健康に関わるビタミン
ただビオチンは、その他多くの食材に含まれているので、通常の生活で不足するケースはめったにないでしょう。
ただどうしても気になるのであれば、卵白だけ取り除き卵黄をご飯に混ぜる、もしくは卵を加熱するとアビジンが不活性化しますので、半熟卵で食べるなども効果的といえます。
納豆を使った超カンタンレシピ・キムチ納豆
もしかしたらレシピと言えないレベルかもしれませんが、納豆にキムチを合わせるとシナジー効果がとても出てオススメです。
というのもキムチには乳酸菌が多く含まれ、便秘の改善やコレステロール値を下げるなどの効果が見込まれます。
また、キムチは唐辛子による発汗作用も期待できるため、代謝の促進効果も見込めます。
まとめ
以上、納豆のカロリー&糖質についてまとめますと、
・納豆のカロリーは通常の1パックだと少なめ
・糖質は非常に少ない
・栄養が豊富でダイエットにも活用可
・キムチとの相性がよい
となります。
スーパーやコンビニで手軽に購入でき、健康にもよいので、ぜひ日々の食卓にて取り入れてみてください。
ただ、何事も食べ過ぎは要注意ですので、納豆とはいえほどほどにしてくださいね。
なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。
参考文献
厚生労働省 e-ヘルスネット 食物繊維の必要性と健康
全国納豆協同組合連合連合会 納豆PRセンター 納豆百科事典
日本人の食事摂取基準(2020年)食物繊維の目標量
モダンメディア62巻5号2016[腸内細菌叢]159 シリーズ腸内細菌叢5 糖尿病と腸内細菌 中野雄二郎ら
厚生労働省 eヘルスネット 腸内細菌と健康
厚生労働省 eヘルスネット 高尿酸血症
おかめ「納豆サイエンスラボ」 納豆の健康効果
健康長寿ネット ビタミンB2の働きと1日の摂取量
健康長寿ネット ビオチンの働きと1日の摂取量