れんこんの栄養成分と効能効果~食べ方を含め管理栄養士がポイント解説~
当記事の執筆は、管理栄養士 前間弘美が担当しました。
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シャキシャキした食感が特徴のれんこん。
穴が開いているれんこんは、その形状から「先の見通しがきく」という縁起物として、おせち料理や精進料理によく用いられている野菜です。
そして日本では、江戸時代中期かられんこんを食用として栽培し、古くは漢方薬として使用されるほど栄養が豊富です。
そこで今回は、れんこんの栄養成分と効能について、わかりやすくお伝えしていきます。
れんこんを使った簡単な絶品レシピもご紹介しますので、最後までお付き合いください。
目次
れんこんの栄養素と効能効果
水分が大半を占めるれんこんですが、ビタミンやミネラルも含まれます。
では早速、効能と共に順に解説していきます。
加熱に強い、れんこんのビタミンC
れんこんにはビタミンCが多く含まれており、その量はみかんの約1.5倍です。
ビタミンCは強い抗酸化作用があるため、疲労回復効果や免疫力の向上が期待でき、動脈硬化やがん等の病気を予防したり、皮膚や骨を強くする働きもあります。
本来、ビタミンCは熱に弱いですが、れんこんに含まれるでんぷん質がビタミンCを熱から守るため、加熱料理しても残存率は高いです。
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便秘の改善に食物繊維
れんこんには、水溶性食物繊維であるペクチンも含まれていますが、不溶性食物繊維の方が多いです。
ペクチンは水に溶けやすい食物繊維で、高血圧予防につながると言われています。
そして不溶性食物繊維は、水に溶けにくい食物繊維で、水分を吸収して便のカサを増やし排便をスムーズにする働きがあります。
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塩分を体の外に出してくれるカリウム
カリウムは尿中にナトリウムを排泄する働きがあるので、塩分の摂り過ぎを調整し、高血圧の予防に有効と言われています。
胃腸のトラブルに効くタンニン
れんこんを切るとすぐに黒く変色するのは、ポリフェノールの一種であるタンニンが含まれているからです。
タンニンには、止血作用や炎症を抑える働きがあるため、胃潰瘍や十二指腸潰瘍に効果が期待出来ます。
れんこんに栄養がないと言われるのは本当か
れんこんは80%以上が水分でできているため、栄養がないと言われることもあるようです。
しかし、れんこんには、ビタミンCや食物繊維などが豊富に含まれることから、栄養がある野菜と言えます。
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れんこんの効果的な食べ方
先程もお伝えしたように、様々な栄養が含まれているれんこんは、薄くスライスして「生」で食べるのが、一番栄養成分を効果的に摂ることが出来ます。
なぜなら、れんこんに含まれるカリウムやビタミンC・タンニンは、水に溶けやすい性質があるからです。
なお、水にさらしたり茹でる場合は、時間を短時間にすることで栄養成分を十分に活用出来ます。
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れんこんを毎日食べるのは健康に良い?
栄養価の高いれんこんを毎日食べるのは、食べる量に気を付けていただければ健康に良いと言えます。
というのも、れんこんには不溶性食物繊維が多く含まれるからです。
便秘に効果のある不溶性食物繊維ですが、摂り過ぎることで逆に便秘がひどくなってしまったり、他の栄養素の吸収を妨げてしまうこともあります。
なお、厚生労働省が定める「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、食物繊維の目標量は18歳以上の男性で1日21g以上です。
参考までに、れんこんを100g(5cmくらいの長さのれんこん1節)食べると、食物繊維は2.0g(※)摂れます。
(※)水溶性食物繊維が0.2g、不溶性食物繊維が1.8g
ですが、より健康な生活を送るには、ひとつの食材を毎日摂り続けるよりも色々な食材を取り入れる方が、多くの様々な栄養成分を取り入れられるためおすすめです。
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絶品!れんこんを使った簡単レシピ
簡単につくれてヘルシーな、れんこんサラダのレシピを紹介いたします。マヨネーズに無糖ヨーグルト加えることで、さっぱりするだけでなくカロリーも抑えられます。
【シャキっとヘルシー!れんこんサラダ】
・れんこん 200g
・ツナ缶(水煮) 1缶
・カイワレ大根 1/2パック
(調味料)
・マヨネーズ 大さじ1
・無糖ヨーグルト 大さじ1
・麺つゆ 小さじ1/2
・黒コショウ 少々
【作り方】
①れんこんは、皮をむいて3mm幅の半月切りに切り、酢水(分量外)に5分さらし、熱湯で約1分茹でて水気を切る
②ツナ缶は水気を切り、カイワレ大根は洗って根の部分を切る
③ボウルに調味料を混ぜ合わせておく
④③にれんこん・ツナ缶・カイワレ大根を入れ、軽く混ぜたらできあがり
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まとめ
以上、れんこんには、ビタミンやミネラルなど豊富に含まれることがわかりましたね。
れんこんに含まれるビタミンCは、みかんの約1.5倍で、疲労回復や免疫力向上の効果が期待できるのもポイントです。
また、ビタミンCは熱に弱い栄養成分ですが、れんこんに含まれるでんぷん質がビタミンCを守るため、加熱料理しても残存率は高いのも嬉しいですね。
しかし、れんこんには不溶性食物繊維が豊富に含まれており、食べすぎるとおなかが張って便秘がひどくなる可能性が注意が必要です。
今回の記事により、シャキシャキとした食感が特徴のれんこんを、うまく食卓に取り入れていただけると嬉しいです。
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参考文献
文部科学省 食品成分データベース
厚生労働省 日本人の食事摂取基準2020年版 れんこんの煮物 愛知県
カロリーSlism
独立行政法人農畜産業振興機構 れんこん
JA福岡市 福岡市農業協同組合 れんこん/農作物のご紹介
JA長生 旬のものスペシャル