シンクヘルスユーザーインタビュー④働き盛りを襲った糖尿病!~意識と行動を変えて見えたこと~
当記事の執筆は、管理栄養士 松原知香が担当しました。
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「責任ある仕事を任されるようになってきた」
「独立してようやく仕事も軌道に乗ってきた」
これから仕事をもっと頑張りたい!という働き盛りの方にとって、健康な体は資本です。
しかし、忙し過ぎるがゆえに自分の体のケアをついつい忘れがち。
健康診断で要検査と言われても病院行く時間がとれなかったり、そもそも健康診断を定期的に受けていないといった声も聞かれます。
今回は個人事業主として独立した後、まさに働き盛り真っ只中で2型糖尿病を発症したひろさんのユーザーインタビューをご紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
目次
ひろさんのプロフィール
ひろさん
(50代・男性 2020年~シンクヘルス利用)
Web開発などIT関連の個人事業主として独立開業。その後、脳梗塞の発症をきっかけに2型糖尿病と診断される。
糖尿病歴は3~5年。
突然の脳梗塞!隠れていた「糖尿病」
IT関連の個人事業主として独立開業し、日々仕事に励んでいたひろさん。
ある日、左半身が突然麻痺して動けなくなってしまいました。その症状は30分間続き、ようやくもとに戻ったものの、これは只事ではないと病院を受診したそうです。
診察の結果脳に影があると伝えられ、脳梗塞と診断されました。
そして、その他さまざまな検査をしたところ、2型糖尿病であることもわかったのです。
空腹時血糖値が234
中性脂肪も600以上
さまざまな検査結果が良く無かったです
※2型糖尿病の診断をする際は以下の数値を参照する
・糖尿病の症状があり、随時血糖値が200mg/dl以上
・OGTTの2時間後血糖値が200mg/dl以上
・空腹時血糖値が126mg/dl以上
・HbA1cが5%以上
参考記事:【医師監修】2型糖尿病とは〜原因・症状や治療についてわかりやすく解説〜
糖尿病はさまざまな合併症を引き起こす
糖尿病の怖いところは、糖尿病によって引き起こされる合併症です。
神経障害、網膜症、腎症などが代表的な一方、脳梗塞も合併症の1つです。糖尿病は動脈硬化を引き起こす要因であり、その結果脳梗塞を発症すると考えられています。
その証拠に、糖尿病の方は非糖尿病の方と比べて、脳梗塞の発症リスクが2~4倍高いという研究結果が発表されているのです。
さらに、麻痺などの後遺症によって生活に支障が出ることもあります。仕事や生活に大きく影響を与えてしまうこともあり、働き盛りに発症するのはとくに不安ですよね。
幸いひろさんの場合は後遺症がなく、その後は糖尿病の治療に専念されたそうです。
参考記事:糖尿病は心筋梗塞・脳梗塞に要注意〜リスクと予防のポイントをシンプルに解説〜
仕事第一で体は後回しの乱れた生活習慣
ひろさんが脳梗塞に加えて糖尿病を発症した原因、それは乱れた生活習慣と定期的な健康診断に行かなかったことにあります。
独立して仕事に追われていたひろさんの生活リズムは、昼夜逆転。
在宅で仕事をしていたこともあり、夜から明け方に仕事をし、日中は食事以外を睡眠時間に当てていたそうです。
少しずつ感じていた糖尿病の前兆
医師から診断されるまで、自分が糖尿病になるとは想像もしていなかったひろさんですが、言われてみると異変を感じる瞬間はいくつかあったようです。
・異常な喉の渇き
・ふくらはぎのつる回数が増えた
・減量していないのに体重が減った
・疲れやすくなった
これらは糖尿病の方が感じる症状に当てはまります。
しかし、糖尿病の初期にはこれらの症状を感じることはほとんどありません。症状を感じるということは、糖尿病がかなり進行していた証拠でもあるのです。
参考記事:【医師監修】糖尿病の前兆とは〜初期症状やサインを把握し早めに対応しよう〜
体が資本!心を入れ替えて生活習慣を見直した
「このままでは仕事も生活も立ち行かない!」
危機感を抱いたひろさんは昼夜逆転の生活リズムを辞め、食事療法や運動療法によりさまざまな生活習慣を見直すことになりました。
食事について
糖尿病が始まってすぐに管理栄養士から受けた食事指導では、「糖尿病食事療法のための食品交換表(以下、食品交換表)」を使ってカロリーなどをコントロールする方法を教わりました。
食品交換表とは、食品や調味料を7つのグループに分類し、1単位80kcalとして1日に摂取する食べ物を分類していくものです。同じ表に分類される食品同士で交換をするため、栄養バランスを整えやすい特徴があります。
ひろさんも、管理栄養士のアドバイスのもと標準体重に合わせた単位に沿って食事内容を決めていったそうです。
また、時には宅配弁当のサービスも活用されたとのこと。仕事で忙しく、なかなか自炊する時間が作れない方にとって、温めるだけで栄養バランスのよい食事が食べられるのはありがたいですね。
運動について
ひろさんはこれまで意識して運動をしていなかったため、始めは食後に30分前後歩くことから始めたそうです。
ウォーキングは、正しいやり方で行えば立派な運動になります。さらに、運動は血糖値を下げる効果が期待できるため、良好な血糖管理にはかかせません。
希望の光となった2型糖尿病の寛解
健康に無関心だった状態から、栄養バランスのとれた食事を意識し、習慣的な運動をし続けるひろさん。ここまで頑張れるのには、理由があります。
2型糖尿病と診断された当初は、治ることがなく一生付き合っていかなければならない病気だと絶望的に感じていました。
自分自身でもさまざまな情報を探っていたある日、希望の光ともいえる情報を得たのです。
それは、2型糖尿病の方の一定数に「寛解」がみられたという調査結果でした。
さらにひろさんを勇気づけたのは、同じ2型糖尿病で寛解したという方と知り合えたことです。
アプリの機能で仲間ができた
ひろさんが普段から血糖値や食事、運動記録のために使っているシンクヘルスアプリには、ユーザー同士が交流できる仲間機能というものがあります。仲間機能は同じ糖尿病の人同士で繋がれるSNSのような機能です。
ひろさんは、仲間機能で同じ2型糖尿病の方にメッセージを送ったところ、寛解したと伝えられたのです。
また、他の方からも薬を使わずに血糖管理が可能になったなどの報告を受け、「自分も続くぞ!」と治療を頑張る原動力につなげた、とおっしゃっていました。
闘病の大変さがわかる者同士だからこそ、励ましの言葉が身に染みて力に変わるのですね。
参考記事:ピアサポートってなに?同じ悩みを持つ人とつながろう
糖尿病「予備群」でも甘く見てはいけない
現在、ひろさんの目標は自身も寛解すること。
そして、誰でも糖尿病に関する正しい情報が得られるようになることを願っているそうです。
それは、自分自身が糖尿病の前兆に気づけず発症し、治療に大変苦労されているから。
糖尿病には「予備軍」といって、糖尿病と診断されないものの糖尿病の状態に近い方がいます。予備軍の方は、生活習慣の改善などを行わずにいると、いずれ糖尿病になる可能性が高いのです。
『放置してしまえば、自分のように大変な治療を行うことになる』
身をもってその苦労を経験したからこそ、糖尿病になる前の方にも自分の体と生活を見つめ直して欲しいと考えています。
1年に1回の健康診断は重要
生活習慣の見直しと合わせて、ひろさんが必要だと強く感じていたのは「定期的に健康診断を受ける」こと。
年に1度の健康診断が義務となっている会社員とは異なり、ひろさんのような個人事業主の方は自発的に健康診断を受けに行かなくてはなりません。
そのような方が健康診断を受けない理由としては、
「忙しくて時間がとれない」
「何か見つかったら怖いから」
などがあるようです。
しかし糖尿病をはじめ全ての病気にいえるのは、早期に発見して治療を始めることが重要であること。早く見つかれば、治療の選択肢が増える可能性もあります。
受診しないことの方がはるかに怖いことを知って欲しい、とおっしゃるひろさんの言葉には、経験者だからこその説得力がありました。
まとめ
仕事にまい進するあまり自分の体を省みなかった結果、脳梗塞を発症し2型糖尿病と診断されたひろさん。
当初は診断されたことでひどく落ち込んでいましたが、シンクヘルスアプリでつながった同じ2型糖尿病の方とお互いに励まし合うことで、食事や運動、生活リズムの改善へ前向きに取り組めたそうです。
その結果、現在の血糖値は良好に保てています。
「今後の目標は自らも寛解することです!」
とひろさんは力強くおっしゃいます。
目標があり、仲間もいることで辛い治療も乗り越えられると、インタビューを通して伝えていただきました。
ひろさんのように闘病中の方が前向きに治療に励めるよう、シンクヘルスアプリはサービスを通してこれからも応援し続けていきます。
なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは血糖値や血圧・体重などのデータと、食事・運動・服薬情報などを一括で管理できます。自動で入力したデータをグラフ化してくれるので、値を客観的に見える化し、理解することができます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。