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意外とすごい!油揚げの栄養〜揚げているのにダイエット向きの食材?~

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意外とすごい!油揚げの栄養〜揚げているのにダイエット向きの食材?~

当記事の執筆は、管理栄養士  佐藤久美が担当しました。
*シンクヘルスブログ監修・執筆者情報一覧はこちらをご覧ください

突然ですが、あなたは油揚げの栄養について考えたことはありますか?

「大豆製品だから体にいいの?」

「揚げているから、食べすぎはよくない?」

「味噌汁に少し入っているくらいだから、栄養を気にしたことがない」

実のところ油揚げは栄養が濃縮している食品ですから、栄養価はみなさんの想像以上かもしれません。

そこで今回は、油揚げの栄養について詳しく解説していきます。

ダイエット中に好まれる理由についてもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

油揚げの栄養と効能

油揚げの栄養と効能

豆腐を薄く切ってから油で揚げた、油揚げ。

そんな油揚げの特筆すべき栄養素は、たんぱく質と脂質です。

どのくらい含まれるのか、順に見ていきましょう。

体作りに欠かせない「たんぱく質」

油揚げは「畑の肉」とも呼ばれる大豆から作られるので、たんぱく質が豊富です。

たんぱく質は、筋肉や肌、髪や爪など私たちの体のあらゆる部位に利用されている重要な栄養素です。

また大豆に含まれるたんぱく質には、次のような機能性があるとわかっています。

・血中コレステロールの低下
・血圧上昇の抑制
・抗酸化作用
・肥満防止

ちなみに油揚げ100g中には、23.4gのたんぱく質が含まれます。

油揚げは水分量が少ないため、100gあたりで換算すると豆腐のたんぱく質量(7.0g)よりも多いですよ。

参考記事:豆腐の栄養成分がすごい!~効能がアップする食べ方や簡単レシピも大公開~

細胞膜やホルモンの材料となる「脂質」

油揚げ100g中に含まれる脂質は34.4gと、たんぱく質よりも多いです。

脂質は摂りすぎると肥満や生活習慣病のもととなるため、ダイエット中の方や健康を意識している方に敬遠されがちな栄養素でもあります。

一方で脂質は重要なエネルギー源であるとともに、細胞膜を構成したり、ホルモンの材料になったりと健康を維持する上でさまざまな役割を担っています。

ゆえに食事から摂る脂質は、多すぎはもちろん少なすぎても健康によくないのです。

五大栄養素では何に分類される?

油揚げは「大豆・大豆製品」として、五大栄養素の中では「たんぱく質」に分類されます。

そもそも五大栄養素とは、体に必要な5つの栄養素である「炭水化物、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラル」のことです。

五大栄養素それぞれの役割については、こちらをご覧ください。

なお先ほど、油揚げにはたんぱく質と脂質が多く含まれるとお伝えしたため、五大栄養素の中でも「たんぱく質」だけではなく「脂質」にも分類されるのではないか、と思う方もいらっしゃるかもしれません。

参考までに「脂質」に分類される食品には、調理油やバター・マヨネーズなど油そのものや油を主体とした調味料がありますよ。

油揚げにはミネラルも含まれる

油揚げにはミネラルも含まれる

油揚げは栄養が濃縮されている分、ミネラルも多く含みます。

どのようなミネラルが多いのか、さっそく見ていきましょう。

カルシウム

油揚げは、意外にもカルシウムを多く含む食材です。

なお、カルシウムは丈夫な骨を作るために重要な栄養素です。

油揚げは味噌汁や煮物に入れるなど気軽に摂れますから、日々の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか?

油揚げには、貧血予防に欠かせない鉄も含まれます

実のところ食品中に含まれる鉄には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類あります。

ヘム鉄は肉や魚などの動物性食品に、非ヘム鉄は野菜などの植物性食品に含まれるため、油揚げに含まれる鉄は非ヘム鉄です。

残念なことに、非ヘム鉄はヘム鉄に比べて体内での吸収率が低いです。

ただし動物性たんぱく質やビタミンCを一緒に摂れば、吸収率は上がります。

ゆえに積極的に鉄を補いたい方は、肉や魚、ブロッコリーや青菜などと一緒に油揚げを食べるとよいですね。

亜鉛

亜鉛は、骨の成長にも関わっています。

カルシウムと亜鉛を同時に摂取できる油揚げは、骨の健康が気になる方にオススメの食材と言えますね。

しかし油揚げだけで、1日に必要な亜鉛やカルシウムを十分に補うことは困難です。

ほかの食材とうまく組み合わせながら、必要な栄養素を補いましょう。

油揚げを毎日食べるとどうなる?

油揚げを毎日食べるとどうなる?

油揚げは、適量であれば毎日食べても健康に害はないでしょう。

たんぱく質や脂質、ミネラルなどの栄養が濃縮された油揚げを日々の食事にプラスすれば、栄養を補ったり、コクのある味に仕上がったりします。

一方で油揚げを食べすぎれば、カロリーの過剰摂取となる可能性も出てきます。

油揚げのカロリーは1枚あたりおおよそ113kcalと、8枚切りの食パン1枚とほぼ同じです。

油揚げは1日に何枚までなど明確な基準はありませんが、その分ほかの食材とのバランスを配慮するとよいですね。

揚げ物を食べたときなど摂取カロリーが多めと感じるときには、油揚げの摂取を控えるとよいでしょう。

油抜きすると脂質は減るのか

油抜きとは、油揚げから余分な油を落とすことです。

油を落としている分、油揚げに含まれる脂質は減り、カロリーも低くなりますよ。

ここでは、代表的な油抜きの方法を3つご紹介します。

①油揚げを下茹で(目安:2分)する
②油揚げに熱湯をかける
③油揚げをキッチンペーパーで包み、電子レンジで加熱(目安:600wで2分)する

油抜きのメリットは脂質やカロリーが減るだけでなく、油揚げがより美味しくなることです。

油抜きをすることで、余分な油臭さが減ったり、油揚げに味がしみ込みやすくなったりしますよ。

ダイエット中の方だけでなく、油揚げをより美味しく食べるためにもひと手間加える価値はありそうですね。

高カロリーでもダイエット向きな理由

高カロリーでもダイエット向きな理由

食べすぎるとカロリーの過剰摂取となる可能性がある油揚げは、なぜダイエット向きの食材と言われるのでしょうか?

その理由は、油揚げの糖質量に関係しています。

ダイエット食材といえば「低カロリー」や「低脂質」をイメージする方が多いと思いますが、近年注目を集めているのは「低糖質」です。

そして油揚げに含まれる糖質は、100gあたり0.5gと非常に少ないのです。

低糖質とダイエットの関係

ではなぜ低糖質食材は、ダイエット向きなのでしょうか?

その答えは、摂取する糖質を制限すると体に蓄積した脂肪がエネルギー源となり、効率的に体重を落とせるからです。

普段私たちの体は、糖質を主なエネルギー源としています。

しかし糖質を制限すると、エネルギー源として脂肪が使われるように変化するのです。

そのため、糖質制限は効率よくダイエットができると注目されています。

ただし極端な糖質制限は、疲労や吐き気などの症状が出ることもありますから、最低限の糖質は摂るようにしてくださいね。

なお糖質制限のオススメ方法や注意点は、こちらをご確認ください。

まとめ

以上、油揚げの栄養について解説しました。

油揚げは、栄養が濃縮している食品です。

ゆえに日々の食事に油揚げを活用すれば、コクと栄養をプラスできますよ。

油揚げに含まれる代表的な栄養素は、下記の通りです。

・たんぱく質
・脂質
・カルシウム
・鉄
・亜鉛

ご紹介した油抜きもぜひお試しいただき、より美味しく油揚げをご活用くださいね。

それでは当記事を参考に、油揚げを健康維持に役立てていただけたら幸いです。

なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。

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参考文献
農林水産省 食材を知ろう 大豆編

J-STAGE 大豆たんぱく質の機能性を探る
文部科学省 食品成分データベース
厚生労働省 e-ヘルスネット
国立研究開発法人産業技術総合研究所 骨粗鬆症治療のための生体材料
辻調グループ 薄揚げの油抜き

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