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糖尿病性ケトアシドーシスとは〜症状・原因・治療をわかりやすく解説〜

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糖尿病性ケトアシドーシスとは〜症状・原因・治療を分かりやすく解説〜

当記事の執筆はライター 前間弘美(管理栄養士)が担当しました。
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糖尿病性ケトアシドーシスをかんたんに説明しますと、糖尿病の方がインスリン(※)の極端な不足によってブドウ糖の利用が阻害されることで引き起こされる急性合併症です。

(※)血糖値を調整するホルモン

命にかかわる状態なので正しく理解し、適切な対処や予防が大切です。

糖尿病性ケトアシドーシスは少し難しく聞こえる病名ですが、当記事ではわかりやすく解説いたします。ぜひ最後までお付き合いください

糖尿病性ケトアシドーシスについて

高血糖とはどのような状態か

糖尿病性ケトアシドーシスは、血糖値を下げるインスリン不足が原因でブドウ糖の利用が阻害されることで引き起こされる急性合併症です。

私たちの体はインスリンがないと、ブドウ糖を筋肉や脳などの細胞に取り込むことができず、糖質をエネルギーとして利用できません。そのため、体内の脂肪や筋肉を分解してエネルギーに変える必要があります。

脂肪が分解されると、血中の遊離脂肪酸(※)が増加し、これがケトン体という酸性の物質に変換されます

(※)脂肪が分解されたもの

そして、ケトン体が増えるにつれ体内は強く酸性に傾き、アシドーシスと呼ばれる危険な状態になるのです。

さらに血糖値が高い状態では、浸透圧により体の細胞内の水分は血液中に移動していきます。血液中に移動した水分は尿として排出されてしまうため、水分不足から脱水状態になっていきます。

アシドーシスと脱水症状で、体は大変危険な状態に陥るのです。

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飢餓性ケトアシドーシスとは

飢餓性ケトアシドーシスも体が酸性に傾いた状態をいいます。

ただし原因は、拒食症など食事から摂取するエネルギー不足です。文字通り飢餓状態に陥ると、私たちの体は脂肪を分解してエネルギーを得ようとします。そこで、脂肪の分解によって作られたケトン体で、体内が酸性に傾いてしまうのです。

糖尿病性ケトアシドーシスの症状

ケトアシドーシスの症状

糖尿病性ケトアシドーシスの主な症状は

・腹痛や吐き気
・やたらとのどが渇き、多量に飲水
・多量に尿が出る
・だるい


などです。

症状が進むと、意識が朦朧(もうろう)とするほか、過呼吸や血圧低下が見られることもあります。

死亡することもあるのか

糖尿病性ケトアシドーシスは、治療が遅れると意識が朦朧としやがて死に至ることも。

死亡率は1%未満ですが、ほかに病気を抱えている人や高齢の方では、死亡率 5%以上にも及ぶとといわれており、早期受診・治療が重要な病気です。

糖尿病性ケトアシドーシスの原因

血糖乱れの原因

糖尿病性ケトアシドーシスは

・1型糖尿病の初発症状
・インスリン注射の減量や中止
・インフルエンザなどの感染症
・ステロイドホルモンや向精神薬、SGLT2阻害薬などの薬剤
・暴飲暴食(特に炭酸飲料、清涼飲料水の過剰摂取)


などが引き金となり、発症します。

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1型糖尿病の場合

1型糖尿病はインスリンが作られる膵臓の細胞が破壊されているため、インスリンが絶対的に不足している状態です。そのため、1型糖尿病の方は糖尿病性ケトアシドーシスを発症しやすいといわれています。

また、糖尿病性ケトアシドーシスの発症をきっかけに、1型糖尿病が発見されることもあります。

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2型糖尿病はどうか

2型糖尿病の方でも、ケトアシドーシスになることがあります。たとえば、夏場に甘いジュースやスポーツドリンクのような糖分の多い飲料を飲みすぎた際に、発症することが多いです。

この症状は、ソフトドリンクケトーシス(ペットボトル症候群)と呼ばれ、2型糖尿病の方でも若年者でも注意が必要です。

なお、ソフトドリンクケトーシスは、若年者や境界型糖尿病など糖尿病と診断されていない方でも発症することがあります。ただし、2型糖尿病の治療中であっても、風邪を引いたり大けがで血糖値のバランスが崩れて発症することもあります。

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SGLT2阻害薬の内服でも

SGLT2阻害薬内服中の方は、飢餓状態でなくても薬の作用による尿糖排泄増加により血糖および血中インスリンが低下します。

その結果ブドウ糖の代替エネルギーとして脂肪分解が亢進し、産生された遊離脂肪酸が肝臓でケトン体に変わっていきます。

SGLT2阻害薬内服中の方が、血糖値が低下したからと不適切なインスリン減量や中断を行ったり、極端な糖質摂取制限を行うことで、糖尿病ケトアシドーシスを発症することが報告されています。

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対処方法と治療法を紹介

ケトアシドーシスの原因と治療

まず、かかりつけの内科がある場合は、すぐに受診や電話相談をしてください。

難しい場合は、救急外来の受診が必要となります。すでに意識が朦朧としているようなときは、救急車を要請したほうがよいでしょう。

なお治療は、点滴が基本です。点滴して脱水状態を治しながら、インスリンを補っていきます。治療に伴って合併症も起こしやすいため、入院して全身状態を診てもらう必要があります。

併せて医師や看護師と、再発予防のための治療方針や生活習慣の改善について振り返りをすることがとても重要です。

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【番外編】ケトアシドーシスとケトーシスの違い 

ケトーシスとは、体内のケトン体が何らかの原因で増加している状態です。激しい運動や糖質制限でもケトーシスになることはあります。

ケトアシドーシスとは、ケトーシスがかなり進んだ状態になり、体内が酸性になった重症の状態をいいます。似た言葉ですが、重症度は天と地ほどの差があるのでご注意ください。

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まとめ 

糖尿病性ケトアシドーシスは、インスリン不足が原因で引き起こされる糖尿病の急性合併症とわかりました。

糖尿病性ケトアシドーシスは糖尿病のさまざまな合併症の中でも特に危険度が高いものですが、

早期治療で病態が改善できる病気です

糖尿病治療は毎日の飲み薬や注射、生活習慣の改善が必要で、とても億劫なものですよね。しかし恐ろしい合併症を予防するためにも、治療や生活習慣を見直していきましょう。

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参考文献
糖尿病療養指導ガイドブック2018 糖尿病療養指導士の学習目標と課題 日本糖尿病療養指導士認定機構編・著 メディカルレビュー社 2018年発行
慢性期看護論第2版編集 鈴木志津枝 藤田佐和 ヌーヴェルヒロカワ 2013年発行
見てできる臨床ケア図鑑 糖尿病看護ビジュアルナーシング監修 平野勉編集 柏崎純子 学研メディカル秀潤社 2015年
国立国際医療研究センター糖尿病情報センター 糖尿病の急性合併症のはなし
医学書出版 診断と治療社 内分泌代謝科専門医研修ガイドブック

 

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