デスクワークの足むくみ解消法~仕事中にできる簡単ケアを紹介~
当記事の執筆は、健康運動実践指導者 河内義紀が担当しました。
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「長時間のデスクワークで足がむくんで疲労を感じる」という経験はございませんか?座りっぱなしの姿勢が続くと、血液やリンパの流れが悪くなり、むくみやだるさを感じやすくなりますよね。
デスクワーク中のむくみを解消するには、足の血流を促進させるエクササイズやツボ押しが有効です。また、椅子に座る姿勢を意識することで、足のむくみの予防にもつながります。他にも、むくみにつながる良くない習慣を知ることで、日常生活で意識しやすくなるのです。
そこで、今回はデスクワーク中のむくみを解消する簡単なケア方法や椅子に座る際のポイントをご紹介します。運動初心者の方でも安心して取り組める内容ですので、ぜひ最後までお付き合いください。
目次
デスクワークで足がむくむのはなぜ?
デスクワーク中に足がむくむ主な原因は、長時間の座り姿勢による血液やリンパの循環不良です。座っていると、足の筋肉がほとんど動かないため、血液を心臓に送り返すポンプ機能が低下します。
ポンプ機能が低下することで、足に血液や水分が溜まりやすくなります。また、同じ姿勢はリンパの流れも滞り、むくみが発生しやすくなるのです。
参考記事:足のマッサージの正しいやり方とは?〜1日10分で足のむくみをスッキリ解消〜
着圧では解消しないのか
着圧アイテム(ソックスやタイツ)だけでは、根本的なむくみ解消をすることは難しいです。着圧アイテムは、足のむくみ対策として広く知られています。これらは、足に適度な圧力をかけることで、血液やリンパの流れをサポートし、むくみを軽減する効果が期待できます。
しかし、着圧は一時的なサポートにすぎず、長時間同じ姿勢でいることや筋肉を使わない生活習慣が続く限り、むくみを解消することはできません。
むくみを予防・解消するためには、定期的なストレッチや軽い運動、正しい姿勢を意識することが大切です。着圧アイテムを活用しながら、簡単エクササイズを生活に取り入れていきましょう。
デスクワーク中にできるむくみ解消エクササイズ
「むくみがひどいけど、帰ってから運動する時間がない」という方も多いのではないでしょうか?運動する時間を確保するのは難しいですよね。
運動する時間がない方のために今回は、デスクワーク中にできるむくみ解消エクササイズをご紹介します。簡単な運動ばかりですので、ぜひ習慣化してみてください。
エクササイズ①〜ふくらはぎストレッチ〜
ふくらはぎの筋肉は、「第二の心臓」と呼ばれ、血液やリンパ液を下半身から心臓に戻すポンプの役割を果たしています。足がむくんでいると、筋肉が硬くなり、血流やリンパの流れが悪化する恐れがあるのです。
今回は座った状態で筋肉を伸ばせる簡単なやり方をご紹介します。
【やり方】
②つま先を天井の方に向け、30秒伸ばしましょう。
エクササイズ②〜かかと上げ運動〜
かかと上げ運動は、立った状態でつま先を地面に残したままかかとを上げるシンプルな運動です。この運動を行うことで、ふくらはぎの筋肉が使われ、血行が促進されます。
ぜひ、デスクワークの隙間に立ち上がって、軽いエクササイズを取り入れてみましょう。
【やり方】
②2秒かけてかかとを上げます。
③2秒かけてかかとを下ろしましょう。
エクササイズ③〜足のつけ根ストレッチ〜
足のつけ根には、大腿動脈や静脈が通っており、下肢への血液供給を行っています。座りっぱなしの姿勢でいると足のつけ根の筋肉が硬くなり、血管が圧迫され、血流が悪くなる可能性があるのです。
足のつけ根の筋肉を伸ばし、血液の流れをスムーズにしていきましょう。
【やり方】
②背筋を伸ばしたまま、真下にしゃがみ30秒伸ばしましょう。
参考記事:ストレッチのもたらす効果が知れる〜運動の専門家がポイントまで詳しく解説〜
ツボを刺激してむくみを解消
むくみを効果的に解消する方法として、ツボの刺激が注目されています。東洋医学では、体内の水分代謝を促進するために特定のツボを押すことが推奨されているのです。
以下は、むくみに効く代表的なツボになりますので、仕事の休憩中などにぜひ刺激してみましょう。
ツボ①〜三陰交〜
三陰交(さんいんこう)は、全身の血流を促進し、冷えやむくみの改善に加え、生理痛の緩和にも効果が期待できます。
【ツボの位置】
内くるぶしの頂点から指4本分上がったところで、骨と筋肉の境目に位置します。
ツボ②〜陰陵泉〜
陰陵泉(いんりょうせん)は、余分な水分の排出を促進し、むくみの改善に加え、下痢や食欲不振などにも効果を発揮します。
【ツボの位置】
膝の下の内側の骨を上から下へとたどると、骨が大きく曲がって細くなるところがあります。その細くなったくぼみに位置します。
むくみを予防するための姿勢のポイント
むくみを予防するには、正しい姿勢を意識することが大切です。とくに、デスクワークなどで長時間座っていると足がむくみやすくなります。
そのため、デスクワーカー向けの正しい姿勢のポイントを2つご紹介します。
【動画】正しい椅子の座り方
デスクワーカーの方は、長時間椅子に座っているため、猫背などの楽な姿勢を取りやすくなります。猫背などの姿勢はむくみだけでなく、肩こりや腰痛の原因にもなり、仕事のパフォーマンス低下につながるのです。
そこで、正しい椅子の座り方を動画でまとめましたので、ぜひ意識してむくみの予防に努めましょう。
足を組むのを控えよう
足を組む動作を控えることは、椅子の座り姿勢を整えるのと同様、むくみ予防につながります。
足を組むと血流やリンパ液の流れが悪くなりやすく、足に余分な水分が溜まりやすくなります。その結果、夕方には足が重く感じたり、靴がきつく感じたりするのです。
そのため、むくみが気になる方は足を組む動作を控えてみてください。足を組む動作がやめられない方は、組む時間をなるべく短くするように意識していきましょう。
むくみにつながる良くない習慣
日常生活で無意識に行っている習慣は、足のむくみを引き起こす原因となることがあるのです。
そこで、むくみにつながる良くない習慣を知り、習慣を少しずつ変えていきましょう。
運動する習慣が少ない
運動不足は、足のむくみを引き起こす大きな原因の一つです。運動をすることで筋肉が縮み、血液やリンパ液を心臓に送り返す働きが活発になります。
しかし、運動する習慣が少ないと、筋肉が十分に使われないため血液やリンパ液の流れが滞り、足のむくみが生じやすくなるのです。
そのため、1日1分や1種目5回などでも良いので、体を動かす習慣をつけていきましょう。
「運動=多く動かないと効果がない」と思われやすいですが、短時間の運動でもむくみの軽減が期待できます。取り組みやすい種目をコツコツと継続してみてください。
座っている時間が長い
長時間座り続けることは、足の筋肉の活動量が減り、足のむくみにつながります。座っているときは、足が心臓より低い位置にあるため、重力の影響で血液やリンパ液が下半身に溜まりやすくなるのです。
そのため、座っている時間が長いと感じる方は、今より座っている時間を10分減らしてみましょう。理想は30分に1回、難しい場合は少なくとも1時間に1回は立ち上がることを心がけてみてください。
しかし、仕事に集中しているとなかなか意識していても忘れてしまいますよね。意識することが難しい場合は、スマートフォンのアプリ(アラーム機能など)を活用することがオススメです。
座っている姿勢が良くない
デスクワーク中に無意識にとってしまう前かがみや猫背の姿勢は、骨盤が後傾し、下半身の血流が滞りやすくなるため、むくみが発生しやすくなります。
さらに、悪い姿勢が続くと筋肉が緊張し、体全体の疲労感や不調も引き起こす可能性が高まるのです。姿勢を良くするには、正しく椅子に座ることも大切ですが、姿勢を維持する役割がある背中の筋肉を鍛えることも大切です。
上記は背中を鍛えることができる動画になります。姿勢が気になる方はぜひチャレンジしてみてください。
まとめ
以上、デスクワーク中のむくみを解消する簡単なケア方法や椅子に座る際のポイントをご紹介しました。
デスクワーク中に足のむくみを解消するには、足の筋肉を動かし、血液を心臓に送り返すポンプ機能を高めることが大切です。また、ツボを刺激することで、むくみの解消の促進につながりやすくなります。
むくみを解消する簡単エクササイズやツボ押しは以下の通りです。
【エクササイズ】
・筋肉を動かそう〜かかと上げ運動〜
・血流の改善に効果的〜足のつけ根ストレッチ〜
【ツボ押し】
・膝下ふきんのツボ〜陰陵泉〜
そして、エクササイズやツボ押しだけでなく、椅子に座る際の姿勢を正すこともむくみの予防になるのです。ぜひ、デスクワーク中にむくみが気になる方は、座り姿勢を意識してみてください。
それでは当記事を参考に、簡単ストレッチやツボ押しを試して、むくみの解消や予防に役立てていただけるとうれしいです。
なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは血糖値・体重・血圧などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。
参考文献
・厚生労働省 働く女性の心とからだの応援サイト
・スポーツ庁 Web広報マガジン
・東京都保健医療局