きゅうりの糖質&カロリーは低い〜栄養やダイエットでの活用法も紹介〜
当記事の執筆は、管理栄養士 前間弘美が担当しました。
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スーパーで1年中見かける野菜、きゅうり。
きゅうりは今でこそメジャーな野菜ですが、栽培が盛んになったのは江戸時代後期ごろで、それまでは地方でしか作られていないマイナーな野菜だったそうです。
ところで「きゅうりはあまり栄養がない」というイメージがありませんか?
確かにきゅうりはカロリーと糖質は低いですが、実は栄養のある野菜なのです。
そこで今回は、きゅうりについてお話していきたいと思います。
さらにダイエットでの活用方法もご紹介しますので、ぜひ最後までお読みくださいね。
目次
きゅうりの糖質&カロリーを紹介(100g換算)
きゅうり100gあたりの糖質は2g、カロリーは13kcalとかなり低いです。
きゅうり | にんじん | キャベツ | 大根 | |
カロリー | 13kcal | 30kcal | 21kcal | 15kcal |
糖質 | 2.0g | 5.8g | 3.5g | 2.9g |
*100gあたり
このように他の野菜と比べてみても、きゅうりの糖質とカロリーの低さがおわかりいただけると思います。
きゅうりがなぜこんなにカロリーが低いかというと、なんと95%が水分でできているからです。きゅうりは水分が多いため、他の野菜と比べてカロリーや糖質が低くなるのです。
参考記事:人参のカロリーと糖質は高いの?~糖質代謝に配慮したレシピも紹介~
参考記事:キャベツのカロリーと糖質は本当に低いの?簡単ダイエットレシピも紹介
参考記事:大根のカロリー・糖質は低いの?〜お手軽ダイエットレシピも公開!〜
1本と1枚あたりの量は
きゅうり1本の大きさはまちまちですが、スーパーによく置いてあるものの重さは大体80~140gで、糖質は1.6~2.8g、カロリーは10~18kcalです。
また、きゅうりのスライス1枚は約1gで糖質は0.2g、カロリーは0.1kcalとほとんどゼロに近いといえます。
きゅうりの浅漬けはどうか
きゅうりと言えば漬物も美味しいですが、その中でも浅漬けは簡単にできるのでよく食べられますね。
そんな浅漬けの糖質は100gあたり2.2g、カロリーは16kcalと生のきゅうりより少しだけ高くなっています。
きゅうり(生) | きゅうり(浅漬け) | |
カロリー | 13kcal | 17kcal |
糖質 | 2.0g | 2.4g |
*100gあたり
きゅうりは塩漬けにすると脱水作用で水分が抜け、その結果、浅漬けは生のきゅうりと比べてカロリーや糖質が高くなるのです。
なお浅漬けは食べやすく美味しいのですが、塩分が高いので食べ過ぎにはご注意ください。
きゅうりはダイエットに適した野菜
繰り返しになりますが、きゅうりは糖質とカロリーが低いので、ダイエットに適した野菜と言えます。
また、きゅうりには少量ではありますが食物繊維が含まれています。食物繊維は水分を吸収すると膨張し満腹感が得られる作用があるので、食べ過ぎを抑制できて、ダイエットに効果的です。
参考記事:食物繊維を多く含む食べ物をランキング形式でご紹介~ダイエット中にオススメな理由も解説~
デメリットはある?
あえてあげるなら、きゅうりには水分が多いので、食べ過ぎると体を冷やしてしまう可能性があるのがデメリットでしょう。
火照った体を冷やしてくれるのはありがたいのですが、体を冷やし過ぎると血流が悪くなったり、腹痛や下痢などの体調不良を引き起こしてしまいます。
体が冷えやすい方やお腹を壊しやすい方はきゅうりは1日に1本など、目安を決めて食べると良いでしょう。
ダイエット中のきゅうり活用法と注意点
ダイエット中のきゅうり活用法はとても簡単で、食前に1本きゅうりを食べるだけです。
きゅうりを食前に食べることで、水分によって満腹感が得られ食欲が落ち着き、過剰なカロリーの摂取を控えることができます。
しかし注意していただきたいのは、きゅうりを食べるだけで痩せる訳ではないということです。
きゅうりはあくまで食事量をコントロールしやすくする役割なので、カロリーを控えてバランスの取れた食事をすることを心がけましょう。
参考記事:野菜でダイエット効果を高めよう!~オススメの食べ方やレシピを紹介~
たんぱく質も一緒に摂る
たんぱく質といえば、体の代謝を上げるために必要な筋肉を構成する栄養素です。たんぱく質をしっかり摂り筋肉が増えると、基礎代謝(※)が上がり消費カロリーが増えるので、痩せやすい体へ近づくことができます。
(※)私たちが生きていくために必要な最小限に近いエネルギー消費量のこと
きゅうりはたんぱく質の少ない食材なので、肉や魚、大豆製品などのたんぱく質が豊富な食材を一緒に摂るとダイエットにも効果的でしょう。
参考記事:タンパク質ダイエットとは〜効果・方法・メニューをわかりやすく紹介〜
マヨネーズなど調味料は控えめに
きゅうりを食べる時、迷わずマヨネーズやドレッシングを付けるというあなた。実はこのような調味料には、脂質が多く含まれています。
ですので、ダイエットのためにきゅうりを食べるであれば、何も付けずに食べるか、塩やみそ、ノンオイルのドレッシングのようなカロリーの低い調味料で食べることが好ましいです。
夏の暑い日、よく冷えたパリパリのきゅうりに塩を付けて食べると、とても美味しいですよね。
きゅうりのカロリーの低さを活かすためにも、ぜひシンプルな味付けで食べてみてくださいね。
参考記事:マヨネーズは高カロリーで低糖質!大さじ1はどのくらい?健康効果も解説
きゅうりの栄養素と健康効果について
水分が多くあまり栄養のないイメージのあるきゅうりですが、実は微量のナトリウムやカルシウムが含まれていることから「天然のスポーツドリンク」として活躍します。多量の汗をかいた後の水分補給にもおすすめされるほど、栄養バランスの取れた食材なのです。
またカリウムやβ‐カロテン、ビタミンC、食物繊維などの栄養素も含まれています。
カリウムで高血圧やむくみを予防
カリウムはきゅうりの中で、最も注目したい栄養素です。
カリウムは体の中の塩分や水分のバランスを保ってくれる栄養素なので、塩分の摂りすぎを調節し、高血圧やむくみを予防してくれます。
参考記事:【医師監修】血圧をすぐに下げる方法はあるのか〜食事や運動が大切〜
加熱するとどうなるのか
きゅうりはスープや炒め物のように加熱して食べるとかさが減り、生の時よりたくさん食べられるようになります。
また、きゅうりの皮の緑色部分にはβ‐カロテンという栄養素が含まれています。β-カロテンは油と相性が良く、炒めたり一緒に調理することで体内への吸収力が上昇するのです。
β-カロテンは体内でビタミンAに変換されます。ビタミンAは目や肌の健康を保つビタミンです。さらにβ‐カロテンは抗酸化作用が強く、酸化ダメージから守る働きを期待されている栄養素でもあります。
参考記事:きゅうりは栄養がない?~効能とあわせ管理栄養士が徹底解説~
簡単で美味しい!きゅうりのレシピを紹介
そのままサラダで食べても美味しいきゅうりですが、毎日同じ味だと飽きてしまいますよね。そこで簡単で美味しいきゅうりのレシピをご紹介いたします。
このレシピでは良質なたんぱく質が含まれたツナを使っていますので、ダイエットにも効果的です。
カロリーが気になる方は、ノンオイルのツナ缶を使っていただくと安心して食べられますよ。
【きゅうりのツナ和え】
きゅうり 1本
ツナ缶 1/2缶
塩 小さじ1/3
醤油 小さじ1/2
おろしにんにく 小さじ1
(お好みでベビーリーフやレタス)
【作り方】
①きゅうりは乱切りにする
②①を塩もみし、5分ほど置く
③5分経ったら、きゅうりをしっかり手で絞って水気を切る
④③にツナ缶と醤油・おろしにんにくを加え、お好みでベビーリーフやレタスと盛り付けて完成
参考記事:ツナ缶はダイエットの味方!~効果的な活用方法を管理栄養士が解説~
まとめ
以上、きゅうりは糖質やカロリーが低いだけでなく、食物繊維やカリウム、β‐カロテンなどの健康面で有益な栄養素も含まれていることがお分かりいただけたと思います。
食前にきゅうりを1本食べることで、食欲を抑え食べ過ぎを防いでくれる効果もあるので、ぜひダイエットにも活用してみてください。
それでは、当記事があなたの食生活のお役に立てば幸いです。
なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。
【参考文献】
文部科学省 食品成分データベース
厚生労働省 e-ヘルスネット
カロリーSlism きゅうりの漬物
JA当麻農業協同組合 きゅうり/特産品紹介