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パクチーの栄養と効果~美容と健康に良い成分や効果的な食べ方をご紹介~

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パクチーの栄養と効果~美容と健康に良い成分や効果的な食べ方をご紹介~

当記事の執筆は、管理栄養士  松原知香が担当しました。
*シンクヘルスブログ監修・執筆者情報一覧はこちらをご覧ください

近年、若い女性を中心にブームとなったパクチーですが、実は美容や健康に役立つ成分を豊富に含んでいます。さらに、最近の研究であの独特の香りには驚きの効果があるということがわかってきました。

そこで今回は、パクチーの栄養と効果について詳しく解説いたします。

「パクチーはただの料理の飾りだ」と思っている方は当記事を読むと、考えが変わるかもしれませんよ。

また、「栄養が豊富なのはわかるけどパクチーの香りは苦手・・・」という方には、香りを抑える料理法のコツもご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。

嬉しい効果がたくさん!パクチーの栄養

パクチーはハーブの一種で、女性にとってうれしい効果が期待できる栄養素がたくさん含まれています。それでは詳しく見ていきましょう。

美肌に欠かせないビタミンC

美肌に欠かせないビタミンC
ビタミンCは、肌のハリに関わるコラーゲンを作りだす際に欠かせない栄養素です。さらに、シミの原因となるメラミン色素の発生を抑える効果により、ハリや透明感のある肌が手に入りますよ。

なおビタミンCは水にとけやすく、加熱で失われやすい栄養素です。そこでパクチーを薬味として生で食べるか、加熱する場合は汁ごと食べられる料理にすると、余すことなくビタミンCを摂れるのでオススメです。

参考記事:肌の老化は糖化が原因?〜4つの対策を徹底解説〜

アンチエイジングが期待できるβカロテンとビタミンE

βカロテンやビタミンEは強い抗酸化作用をもち、活性酸素の働きを抑えアンチエイジング効果が期待できます。活性酸素が体内に蓄積されると、老化が進み免疫力が低下してしまいます。

年齢を重ねると活性酸素を抑える酵素の量が減っていくため、βカロテンやビタミンEのような抗酸化ビタミンを積極的に摂ると良いです。

そしてパクチーにはβ‐カロテンとビタミンEの両方が含まれるので、アンチエイジングにピッタリと言えます。

参考記事:エイジングケアは何から始めればいいの?〜肌対策や生活習慣についても紹介~

便秘解消効果のある食物繊維

便秘解消効果のある食物繊維
食物繊維は便秘に悩む方の強い味方です。

パクチーには食物繊維が4.2g(100gあたり)含まれ、同じセリ科のセリと比べると約1.6倍も多いです。

なお食物繊維には、水に溶けない不溶性食物繊維と水に溶ける水溶性食物繊維2種類があります。

パクチーに含まれる不溶性食物繊維は便のカサを増やし、増えた便が腸を刺激することで便通を促す働きがあり、便秘解消に役立ちます。

便秘の状態が続くとお腹がぽっこりするだけでなく、腸内環境の悪化により肌荒れの原因にもなるので、食物繊維をしっかりとって解消しましょう。

ちなみに、水溶性食物繊維は水を含むとゼリー状になり、糖質や脂質、塩分を包み込んで体の外に排出する働きを持ちます

貧血を予防する鉄分

鉄分は赤血球のヘモグロビンに多く存在しています。そして赤血球は体中に酸素を運ぶ重要な役割を担う血液成分です。

私たちの体は鉄分不足の状態を放置していると貧血になってしまいます。それは鉄分不足により赤血球の数が減り酸素が体の隅々まで十分に運ばれず、めまいやふらつきが引き起こされるからです。

特に日本人は鉄分不足になりやすいと言われているので、意識して摂ることをオススメします。

なお、パクチー100gには鉄が1.4g含まれます。厚生労働省の食事摂取基準によると30代以上の女性(月経あり)に必要な鉄は9gとされているので、1/7程度補えるでしょう。

丈夫な骨を作るカルシウム

カルシウムは骨や歯をつくる上で欠かせない栄養素ですが、その他に筋肉の収縮作用などの働きもあります。

実は、更年期の女性では女性ホルモンの減少により骨密度が低下し、骨折のリスクが上がるといわれています。丈夫な骨で元気に過ごすためにも、日々の食事にパクチーのようなカルシウムを含む食材を取り入れましょう。

パクチーの独特な香りは体にいいの?

パクチーの香りが苦手という方も多いのではないでしょうか。

ですが、あの独特の香りにはいくつかの有用な成分が含まれており、最近の研究ではその高い効果に注目が集まっているのです。とくにリナロールという香気成分はラベンダーにも含まれ、リラックス効果が期待できるといわれています。

女性ホルモンを補う効果がある

パクチーにはリナロール以外にもう一つ、ゲラニオールという女性ホルモンのような働きをもつ香気成分が含まれています。はっきりとした研究結果はないのですが、実際に女性ホルモンを増やす目的でゲラニオールを含むアロマを体に刷り込むケアが行われているそうです。

また女性ホルモンを補うことで、骨粗しょう症の予防が期待できます。パクチーはカルシウムなど栄養面だけでなく、香り成分においても更年期の女性にオススメの食材といえます。

パクチーの香りが苦手な人にオススメの食べ方

いくら栄養豊富でも香りが苦手で食べられない、という方はパクチーを加熱するとよいでしょう。

熱を加えることでパクチーの香気成分が飛ぶため、生で食べるよりも香りを抑えることができます。その場合、香気成分の効果は薄れてしまいますが、初めてパクチーに挑戦する方でも抵抗なく食べられるでしょう。

また、葉を刻むことで香りが強く出るため、細かく刻まずにザックリと切ってスープに入れて食べる方法もあります。

パクチーを食べると加齢臭がなくなる?

パクチーを食べると加齢臭がなくなる?
インターネット上では「パクチーを食べたら加齢臭がなくなる」という情報をよく目にします。

年齢を重ねると気になり始める加齢臭は、皮脂が酸化することで発生する匂いです。「パクチーに含まれるβ-カロテンの抗酸化作用により、皮脂の酸化を防いで加齢臭を抑える」という噂はありますが、実際に効果があるかはわかっていません。

食べ過ぎには注意

パクチーブームによりパクチーの食べ放題を提供する飲食店も増えているようですが、食べ過ぎると便秘を悪化させる原因になります。

パクチーに含まれる食物繊維はとても多く、一般的に豊富と言われるさつまいもと比べてなんと約1.5倍です。食物繊維を一度に摂り過ぎると便が固くなり、便秘を悪化させてしまう可能性もあります。

栄養豊富とはいえパクチーばかりを食べるのではなく、バランスのよい食事を心がけ、栄養補助としてパクチーを取り入れるとよいでしょう。

パクチーの鮮度を長持ちさせる保存方法

パクチーは手に入りにくい食材なので、手に入った場合にはできるだけ長く鮮度を保ちたいですよね。

乾燥するとパクチー独特の風味が損なわれてしまいます。濡らした新聞紙で包んでポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存するとよいですよ。

パクチーは自宅で簡単に育てられる

パクチーは自宅で簡単に育てられる
パクチーを食べたくても、近くのスーパーには売っていなかったり、あっても少量しか入っていなかったりする場合があります。そこでいつでもパクチーが食べたいという方は、家庭で栽培するのがオススメです。

パクチーは暑さや寒さに強くて育てやすいといわれており、日当たりのよいベランダなどでかんたんに栽培することができます。最近では、空の牛乳パックを活用して室内で育てる方もいらっしゃるようですよ。試してみてはいかがでしょうか。

パクチーの栄養を損なわない食べ方

パクチーの栄養を効果的に摂るには、やはり生で食べるのが一番です。

加熱すると独特な香りを抑えることはできますが、同時にビタミンCなどの熱に弱いビタミンが損なわれてしまう可能性があります。パクチーの香りが好きな方は、ぜひ生で食べてください。

パクチー初心者必見のオススメレシピ

今回は、生のパクチーをおいしく食べることができるレシピをご紹介します。

火を使わずに作れるので、あと1品欲しいときにピッタリです。ごま油の香りとパクチーの香りの相性がよく食べやすいので、初めて生のパクチーに挑戦する方もぜひ作ってみてくださいね。


【パクチーともやしのナムル】
パクチーともやしのナムル

【材料】~2人分~
パクチー       1/2束
・もやし        1/2袋
・おろししょうが    小さじ1/2
・顆粒中華スープのもと 小さじ1/2
・ごま油        小さじ1
・塩コショウ      少々

 
【作り方】
もやしを水で洗いボールに入れ、電子レンジ500Wで2分加熱する
②パクチーを食べやすい長さに切る
③①の余分な水分を捨てて、②を入れる
④おろししょうが、顆粒中華スープのもと、塩コショウを入れてよく混ぜる
⑤全体がしんなりしたらごま油を入れてさらに混ぜたらできあがり

関連記事:【実はすごい!】もやしの栄養 〜効能や効果的な食べ方をポイント解説〜

まとめ

独特な香りで好き嫌いが分かれるパクチーですが、美容や健康に良い効果が期待できる栄養素を豊富に含んでいます。また、香りにもリラックス効果や女性ホルモンを補う効果があるため、パクチーを食べる時には加熱するより生で食べることがオススメです。

手に入りにくいときには、自宅で栽培することもできますよ

また紹介したレシピは、パクチーの香りが苦手な方でも食べやすい工夫をしています。ぜひ試してみてくださいね。

それでは、当記事を参考にパクチーを普段の食事に取り入れて、健康的な毎日をお過ごしください。

なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。

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【参考文献】
文部科学省 食品成分データベース
厚生労働省 e-ヘルスネット
公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット
国立栄養研究所「健康食品」の素材情報データベース コリアンダー
J-STAGE 自律神経機能に対する芳樟精油の香りの効果
福島県栄養士会 
春の野菜 パクチーを食べてみよう!

日本アロマコーディネーター協会 骨のこと、アロマで何かできるのかな・・・
JA遠州中央 シャンサイ(香菜)【パクチー】
JAあつぎ 家庭菜園 パクチー

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