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血糖値を下げるために運動が有効〜初心者でもできる5つの運動を紹介〜

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血糖値を下げるために運動が有効〜初心者でもできる5つの運動を紹介〜

当記事の執筆は、健康運動実践指導者  河内義紀が担当しました。
*シンクヘルスブログ監修・執筆者情報一覧はこちらをご覧ください

最初の健康診断で「血糖値に要注意です。」とかかりつけの医師からいわれた経験はございませんか?血糖値が高いままでは体に良くないとわかっているものの、何をしてよいかわからない方も多いですよね。

血糖値を下げるのに効果的な取り組みの一つが運動です。運動を行うと、筋肉への血流量が増え、血糖値が下がりやすくなります。また、適切な負荷やタイミングで行うと、運動の効果が高まるのです。

そこで、今回は血糖値を下げるために運動がよい理由と具体的な運動メニューをご紹介します。運動初心者の方でも安心して実践できる内容ですので、ぜひ最後までお付き合いください。

血糖値を下げるのに運動がよい理由

血糖値を下げるのに運動がよい理由

「血糖値を下げるには運動がよいと聞いたことあるけど、どのような効果があるの?」と疑問に思ったことはございませんか?効果を理解した上で取り組むと、運動の継続につながりやすくなります。

では、運動の効果をみていきましょう。

インスリンの働きを高める

運動は血糖値を下げるのに有効です。なぜ血糖値を下げるのに有効かというと、運動により筋肉への血流量が増え、糖が細胞の中に取り込まれます。そして、インスリン(※)の効果が高まり、血糖値が下がりやすくなるのです。

※インスリンとは、糖の代謝を調節し血糖値を一定に保つホルモン

筋肉がつき血糖値が安定しやすくなる

筋力トレーニングを行うと筋肉がつきます。筋肉量が徐々に増えると、インスリン抵抗性(※1)が改善し、血糖値が安定しやすくなるのです。

また、血糖値の安定だけでなく、基礎代謝(※2)を高めて消費カロリーを増やすことができ、太りにくい体づくりにつながります。

※1 インスリン抵抗性とは、インスリンが十分に発揮できない状態
※2 基礎代謝とは、心身共に安静時であっても代謝されるエネルギーのこと

NEAT〜座っている時間を減らして活動量を高める〜

NEATという言葉をご存知でしょうか?

NEAT(ニート)とは、運動以外の家事・通勤などの日常生活で消費するエネルギーをいいます。運動時間を増やすのはもちろん大切ですが、NEATを増やすだけでも、より高いエネルギーの消費が図れるのです。

立っているだけで血糖値が下がる

デスクワークなどで座っている時間が長くなっていませんか?座っている時間を減らし、立っている時間を増やすだけで血糖値が下がりやすくなります。なぜ、血糖値が下がりやすくなるかというと、身体活動が増えるためです。

筋肉はエネルギー源として血液中のブドウ糖(血糖)を利用します。立っていると、体重を支えるために筋肉が働き、血糖値が下がる効果が期待できるのです。

弊社のインスタグラムでもご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

すぐに実践できるNEATを紹介

今日からできるNEATの一例をご紹介します。以下を参考に、60分に1度、3分程度動くことを意識してみましょう。

【すぐに実践できるNEATの一例】

・立ち上がる
・家の中を歩く
・ストレッチ
・階段を使う
・掃除をする
・洗濯物を干す
・花に水をやる
・散歩に行く

とくに、運動初心者の方はいきなり筋トレなどの運動を始めるのではなく、日常生活での活動量を増やすことが取り組みやすくオススメです。

参考資料:歩数を意識してカロリーを消費しよう〜運動の目安や続けるコツを解説〜

ながら運動〜生活に運動を取り入れて血糖値を改善〜

「毎日運動しよう」と決めていても、なかなか実践できずサボりがちになってしまう方も多いのではないでしょうか。忙しくなると時間を確保するのが難しくなり、長時間のデスクワークなどで肩や腰まわりの筋肉が緊張してしまうこともあります。

そのようなとき、体を動かす時間がない方は、「ながら運動」がオススメですながら運動とは、日常生活の中で運動をしながら、他の活動を同時に行うことです。

日常生活で立つ時間(NEAT)が増えてきたり、慣れてきたりしたタイミングで、ながら運動に取り組んでみてください。

では、ながら運動が血糖値に与える影響をご紹介します。

少しの運動が血糖の安定に有効

ながら運動は、血糖値を安定させるのに効果的です。

血糖値が安定する理由は、運動によって筋肉が活性化されるからです。日常の活動と運動を組み合わせることで、血糖値が安定しやすくなり、糖尿病やその他の健康問題のリスクを減らすことが期待されます。

また、少しの運動は日常に取り入れやすく、運動の継続につながるのです。

食後にできるオススメのながら運動

今回は、取り組みやすいながら運動を2つご紹介します。簡単な運動ですので、毎日のルーティンにするのもよいかもしれません。

食後にできるオススメのながら運動

また、血糖値を下げるのに効果的な運動の時間帯は、食後になります。ご飯や麺などの糖質の多いものを摂ると血糖値が急上昇しやすくなるのですが、食後に運動をすることで、血糖値の上昇を防ぎ、インスリンの過剰分泌を抑えられるのです。

参考資料:ながら運動でプチダイエット!〜1日の時間帯別で使えるオススメな運動を紹介〜
参考資料:食後の運動は血糖値の改善につながる〜オススメの運動を動画で紹介〜

ストレッチ〜筋肉を伸ばすだけで血糖値が下がる〜

ストレッチは、活動量を高めるNEATにも含まれ、筋肉や関節の柔軟性を高めるだけでなく、血流を促進し、代謝を活性化する効果があります。これによって、血糖値の上昇を抑えることができるとされています。

さらに、ストレッチはリラックス効果もあるのです。ストレスが引き金となって血糖値が上昇することも考えられるため、ストレッチをストレスの緩和にも役立ててみてください。

20秒間ゆっくり行おう

血流を促進させるためのストレッチの目安は、以下を参考にしてみましょう。また、伸ばしている筋肉を意識することで、運動の効果が高まりやすくなります。

・時間:1種目20秒程度
・強度:伸ばしていて気持ち良い程度
・呼吸:ゆっくりと深く(ろうそくの火を消すようなイメージ)

座ったままできる2種目にチャレンジ

仕事の合間でもできるストレッチを2種目ご紹介します。休憩中に一息つきたい時や身体の疲れを感じている時にぜひ、試してみてください。

また、血糖値を下げるには、静的ストレッチ(※)が有効ですので、ゆっくりと筋肉の伸びを感じていきましょう。

※静的ストレッチとは、ゆったりと一方方向に伸ばしながら、しばらく静止する動きのこと

血流の滞りを解消しようー首ストレッチー

パソコンでの作業が多い方は、首のストレッチがオススメです。パソコン作業は頭が前方に出やすく、首の横の筋肉が張りやすくなります。首の横にある筋肉が張ると、血流が滞りやすくなるため、定期的に伸ばすことが大切です。

血流の滞りを解消しようー首ストレッチー

【やり方】

①背筋を伸ばし、片手を頭の上に置きます。
②手の重さを利用して、頭を横に傾けます。

伸ばすだけで姿勢が整うー胸ストレッチー

背中が丸まり、目線が下がりやすい方は、胸のストレッチにチャレンジしてみましょう。猫背の姿勢は、胸の筋肉が硬くなりやすく、胸の筋肉の硬さが原因で股関節まわりの筋肉などにも影響を及ぼす恐れがあります。

ストレッチすることで姿勢が整い、血流の促進につながるのです。

伸ばすだけで姿勢が整うー胸ストレッチー

【やり方】

①身体の後ろで指を組みます。
②手を下に押しさげ、お尻から遠ざけます。

参考資料:ストレッチのもたらす効果が知れる〜運動の専門家がポイントまで詳しく解説〜

有酸素運動〜5分のウォーキングでも効果あり〜

ウォーキングなどの有酸素運動は、脂肪の燃焼や心肺機能の向上の効果だけでなく、血糖値を下げる効果が期待できます。

また、長時間のウォーキングではなく、食後に5分程度の運動を定期的に取り入れることが血糖コントロールに必要なのです。

息が弾む程度の負荷で歩こう

血糖値を下げるための有酸素運動の目安は、以下を参考にしてみてください。週3回の運動が多いと感じる方は、まずは週1回(お仕事がお休みの日など)からチャレンジしていきましょう。

・時間:週に150分
・頻度:週3回以上(ウォーキングしない日が2日間以上続かないこと)
・スピード:楽と感じる程度(心拍数の目安は50歳未満の方で100~120拍/分、50歳以上の方で100拍/分以内)

簡単にできる有酸素運動に挑戦しよう

運動初心者の方でも、簡単に取り組める有酸素運動をご紹介します。図の種目を参考に、ご自身で継続してできるものに取り組んでみてください。

また、運動の継続は大変なことですが、

・外の景色を楽しむ
・美味しい空気を吸う
・好きな音楽を聴きながら行う

など、楽しみながら行うことがポイントです。

参考資料:ウォーキングは糖尿病の治療に効果的〜正しい方法で血糖値を改善〜

筋力トレーニング〜1回2分でできる運動の動画あり〜

スクワットなどの筋力トレーニングは、血糖値を下げるのにとても効果の高い運動です。筋肉量がある方は筋肉量がない方に比べて、糖質の多い食べ物を食べても、血糖値が上がりにくくなります。

血糖値が上がりにくくなる理由は、インスリンに頼らなくても血糖値を安定させることができるためです。そのため、ストレッチや有酸素運動に慣れてきたら、筋力トレーニングを少しずつ行っていきましょう。

楽と感じる負荷で鍛えよう

血糖値を安定させるための筋トレの目安は、以下を参考にしてみてください。筋肉をつけるためにいきなり負荷の高い運動を行ってしまうと、怪我をしてしまう可能性があります。

そのため、少ない回数から徐々に負荷を高めていきましょう。

・頻度:週2〜3回程度(連続しない日程で実施)
・回数:1種目10〜15回を1セット

短時間の筋トレを続けて筋肉量アップ

弊社のフィットネストレーナーが考案した短時間の筋トレメニューです。運動初心者の方でも安心して取り組める強度になっています。

動画をみながら、正しいフォームで鍛えられるようトライしてみてください。

参考資料:【糖尿病の方必見】筋トレは血糖値の改善に有効〜オススメの筋トレを紹介〜

まとめ

以上、血糖値を下げるために運動がよい理由と具体的な運動メニューをご紹介しました。

身体を動かすことは、血糖値を下げる役割があるだけでなく、基礎代謝を高めて太りにくい身体づくりにも効果的です。

また、運動と聞くと筋トレや有酸素運動をイメージしやすいですよね。しかし、日常生活での活動量を高める「NEAT(ニート)」や運動をしながら他の活動を同時に行う「ながら運動」も立派な運動となります。

そして、血糖値を安定しやすくするために最適であるストレッチ、有酸素運動、筋トレの具体的なメニューは下記の通りです。

【ストレッチ】

・首のストレッチ
・胸のストレッチ

【有酸素運動】

・ウォーキング
・踏み台昇降
・自転車

【筋トレ】

・トランクツイスト
・膝つきプルダウン
・スクワット

運動する際に回数や時間を意識することは、血糖値の安定に影響してきます。運動に慣れてきたら、徐々に負荷を高めてみてください。

それでは当記事を参考に、ご自身にあった運動を選択し、血糖値の安定に役立てていただけるとうれしいです。

なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは血糖値・体重・血圧などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。

糖尿病の記録 体重の記録 血圧の記録 生活習慣病の管理はシンクヘルスで一括管理

参考記事
厚生労働省 糖尿病を改善する運動 | e-ヘルスネット
厚生労働省 2型糖尿病の人を対象にした運動プログラム
厚生労働省 健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023
国立国際医療研究センター 糖尿病情報センター 糖尿病の運動のはなし

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