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小豆の栄養で健康をサポート~糖質量やダイエット効果も解説~

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小豆の栄養で健康をサポート~糖質量やダイエット効果も解説~

当記事の執筆は、管理栄養士 前間弘美が担当しました。
*シンクヘルスブログ監修・執筆者情報一覧はこちらをご覧ください

小豆はなんとなく健康によさそうなイメージをもつ方は多いでしょう。

ところが実際のところ、どのように健康をサポートしてくれるのかはっきりわからない方も多いと思います。

そこで、今回は小豆の栄養成分と効能についてかんたんにまとめました。ゆであずきやつぶあんの栄養成分、ダイエット効果についてもお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。

小豆の栄養成分と効能

小豆には豆全般に多い栄養素と、小豆特有の栄養素が含まれます。

良質なたんぱく質

小豆のたんぱく質は必須アミノ酸がそれぞれバランスよく含まれるため、良質なたんぱく質といわれています。

そもそもたんぱく質は20種類のアミノ酸で構成されています。中でも、私たちが体内で合成できなかったり、合成できても十分な量でない9種類のアミノ酸が必須アミノ酸です。

必須アミノ酸にはちょうどよいバランスがあります。そのため必須アミノ酸のバランスが悪い食品は、足りない必須アミノ酸をほかの食品で補う必要があります。

小豆のように元から必須アミノ酸がバランスよく含まれる食品は効率よく利用できるため、良質なたんぱく質と呼ばれるのです。

エネルギーを作り出す炭水化物

炭水化物は糖質と食物繊維を合わせたものです。糖質は体や脳のエネルギー源となり、食物繊維は体内で消化されずに大腸まで届きます

糖質に含まれるブドウ糖は脳の唯一のエネルギー源で、不足すると疲労感や集中力の低下につながります。ただし、摂りすぎた糖質は中性脂肪となって体に蓄えられるので、適量摂取するよう心がけましょう。

食物繊維は、水に溶けない不溶性食物繊維と水に溶ける水溶性食物繊維の2種類にわけられます。小豆に含まれる食物繊維は、ほとんどが不溶性で整腸作用があります

なお、水溶性食物繊維の働きは、コレステロールの排出や血糖値の急上昇を抑制です。

糖質からエネルギーを作るために必要なビタミンB1

糖質からエネルギーを作るために必要なビタミンB1

ビタミンB1は、糖質を体内で効率よくエネルギーとして使うための手助けをする栄養素です。そのためビタミンB1が不足すると、エネルギー源として糖質を利用する脳や神経が働きにくくなります。

小豆には糖質とビタミンB1が含まれるので、効率よく糖質をエネルギーに変えられると考えられます。

高血圧の予防効果が期待できるカリウム

カリウムはミネラルの一種で、血圧を正常に保つ働きがあります。なぜなら、摂りすぎたナトリウムを尿へ排出するからです。

そのためカリウムを十分に摂ると、ナトリウムの過剰摂取による高血圧の予防や改善できる可能性があります。

老化や生活習慣病を予防するサポニン

サポニンは、小豆を茹でるときに出るアクで抗酸化物質です。

抗酸化物質とは、活性酸素を取り除いて酸化を抑える物質です。活性酸素は、私たちが酸素を取り込む際に作られます。つまり、酸素を使って生きる以上、活性酸素は必ず発生するのです。

活性酸素は微量であれば私たちの体に有用ですが、増えすぎると老化や生活習慣病などの要因となります。そこで、サポニンのように酸化を防ぐ抗酸化物質が必要なのです。

抗酸化作用の強いアントシアニン

アントシアニンはブルーベリーなどにも含まれる紫の色素です。アントシアニンのような植物の色素はポリフェノールと呼ばれ、強い抗酸化作用が期待されています

ポリフェノールを効果的に摂取するには、皮ごと食べるのがおススメです。小豆を食べるときは、ゆであずきや赤飯のように皮ごと食べられる調理法にするとよいですね。

ゆであずきやつぶあんにも栄養はあるの?

もちろん、ゆであずきやつぶあんにも小豆と同じような栄養が含まれます

ゆであずきは小豆を茹でたもの、つぶあんは小豆を煮て砂糖を加えたものです。つまり、小豆の栄養成分がそのまま入っているといえます。

なお、こしあんは煮た小豆をつぶして裏ごしして皮を取り除き、砂糖を加えて作ります。皮を取り除くので、ポリフェノールのように皮由来の栄養は減るでしょう。

関連記事:糖尿病になったらあま~いおしるこはNG?糖質オフのオススメ商品もご紹介

糖質量に注意

糖質量に注意

市販のゆであずき缶やつぶあんは砂糖が多く入っているため、そのままの小豆やゆであずきと比べて糖質量が多いです。

私たちの体は糖質を摂りすぎると、中性脂肪として蓄える仕組みがあります。つまり、市販のゆであずき缶やつぶあんを食べすぎると糖尿病や肥満のリスクが高まるのです。

そこで、市販のゆであずき缶とつぶあんは1日大さじ1~2杯程度がオススメです。

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小豆を毎日食べると健康にいいのか

小豆は適量であれば、毎日食べると健康にいいといえます。

というのも、小豆には良質なたんぱく質や炭水化物、カリウム、ビタミン、抗酸化物質など私たちの体に必要な栄養素が含まれるからです。

とはいえ、食べすぎると糖質やたんぱく質を摂りすぎる可能性があります。砂糖を加えていない小豆にも糖質は多く含まれますので、食べすぎると糖尿病をはじめ生活習慣病につながるかもしれません

また、たんぱく質も摂りすぎると肥満症につながるほか、腎臓に負担をかける可能性があります。

小豆の栄養素だけで健康になれるわけではないので、さまざまな食材を食べるようにしましょう。

女性にうれしい栄養素とは

女性にうれしい栄養素とは

女性にうれしい効果のある栄養素は、先ほど紹介した食物繊維です。

女性は男性と比べて便秘になりやすいといわれています。その原因の1つがダイエットによる食事量の減少です。食事量が減ると便の材料が減り、便通も少なくなります。そこで食物繊維を摂ると便のカサが増え、便通をよくしてくれるのです。

ただし、注意点として水分をしっかり摂るようにしましょう。というのも、水分を摂らずに食物繊維をたくさん摂取すると、カチカチの便になるからです。カチカチの便は便秘をひどくしてしまうので、必ず水分をたくさん摂ってくださいね。

あずきダイエットってなに?

小豆を活用したダイエットのことです。小豆の栄養素を取り入れることで、ダイエットをサポートします。

小豆茶の効果

小豆茶は炒った小豆を煮出した汁です。煮汁に溶け出したアントシアニンは、酸化を防ぐだけでなく、糖質の分解を抑制し血糖値の上昇を抑える働きが期待されています。

糖質をたくさん摂って血糖値が急上昇すると、インスリンが多く出ます。インスリンには血糖値を下げるだけでなく、使わなかった糖質を中性脂肪として体に貯め込む働きも。つまり、糖質の分解を抑えて血糖値を急上昇させなければ、肥満を防げる可能性があります。

アントシアニンの効果について、ヒトを対象とした研究はまだ行われていないようですが、今後の発表が楽しみですね。

なお、小豆水は小豆を炒らずに煮出した汁です。炒る作業が必要ないので作りやすい反面、少し独特の苦みがあります。

実際に小豆茶と小豆水を作ってみたところ、小豆水の方が色はやや濃く、アクが多く出ました。色の濃さはアントシアニン由来で、アクはサポニンを含むことから、小豆水の方が抗酸化作用は強い可能性があります。

とはいえ、抗酸化物質は一度にたくさん摂るよりも、こまめに摂取することの方が大切です。小豆茶でも小豆水でも、自分にとって飲みやすい物を続けて飲むとよいですね。

関連記事:お茶は脂質異常症を予防・改善できるの?〜オススメのお茶も紹介〜

【レシピ】小豆茶と小豆水の作り方

それでは、小豆茶や小豆水の作り方をお伝えします。できあがった小豆茶や小豆水はできれば当日中、長くても2~3日以内には飲みきるのが理想です。

そのため、今回は2~3回分のレシピにしました。

【小豆茶】

小豆茶

【材料~2・3杯分~】
・乾燥小豆 50g
・水 500ml

 

【作り方】
①小豆を水洗いし、キッチンペーパーで水気をとる
②アルミホイルを敷いたトースターに並べ、1000w8分ほど加熱する
③小豆の色が少し黒くなったら、水と一緒に鍋に入れて火にかける
④沸騰したら、10分ほど弱火でコトコト煮る
⑤茶こしかザルでこして、できあがり

 

【小豆水】

小豆水

【材料~2・3杯分~】
・乾燥小豆 50g
・水 500ml

 

【作り方】
①水洗いした小豆を水と一緒に鍋に入れて火にかける
②沸騰したら、30分ほど弱火でコトコト煮る
③茶こしかザルでこして、できあがり

できあがった小豆茶や小豆水は冷蔵庫で保管してくださいね。

小豆ヨーグルトはどうか

小豆ヨーグルトはどうか

小豆ヨーグルトは、その名の通りヨーグルトに小豆をトッピングしたものです。

善玉菌であるヨーグルトの乳酸菌と善玉菌のエサである小豆の食物繊維が、腸内環境を整える手助けとなります。

腸内環境の整った状態は短鎖脂肪酸(※)を作りやすいため、肥満になりにくいといわれています。というのも、短鎖脂肪酸には脂肪の蓄積や食欲を抑える働きがあるからです。

(※)大腸で食物繊維を分解する際にできる副産物

オススメはヨーグルトに無糖のゆであずきとオリゴ糖をトッピングする食べ方です。オリゴ糖は食物繊維と同じく善玉菌のエサとなるので、腸内環境を整えたいときにぴったりですよ。

ちなみに、先ほど紹介した小豆茶と小豆水を作る際に煮出した小豆をトッピングしてもよいでしょう。小豆茶の小豆は加熱時間が短く少し硬めなので、追加で煮るとやわらかくなって食べやすいです。ゆであずきと同じように、オリゴ糖などと一緒にヨーグルトにトッピングしてみてくださいね。

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【小豆と大豆】栄養面での違い

【小豆と大豆】栄養面での違い

小豆は大豆と比べて炭水化物を多く含みます。ところが、たんぱく質や脂質は大豆の方が多いです。

そして小豆は鮮やかな色から、畑の宝石やルビーといわれています。一方で大豆はたんぱく質の豊富さから、畑の肉と呼ばれています。

小豆の鮮やかな色はアントシアニンの色です。大豆にアントシアニンは含まれないので、ポリフェノールの量も違うといえます。

まとめ

以上、小豆の栄養についてお伝えしました。

小豆にはたんぱく質や炭水化物、ビタミンB1、カリウム、サポニン、アントシアニンといった私たちの健康をサポートしてくれる栄養素が含まれます。

アントシアニンは小豆特有の栄養素で、糖質の分解を抑えて血糖値を上昇させにくい働きが期待されています。まだヒトへの影響はわかっていませんが、抗酸化物質は私たちの健康によいのは間違いないです。日々の食生活に小豆を取り入れることで、老化や生活習慣病予防に役立つでしょう。

それでは当記事があなたの健康に役立つとうれしいです。

なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。

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【参考文献】
実教出版 オールガイド食品成分表2023
東京法令出版株式会社 新食品成分表FOODS2023
厚生労働省 e-ヘルスネット
公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット
J-STAGE 小豆ポリフェノールの生体内抗酸化活性と肝臓保護作用 小豆ポリフェノールの単回および継続投与が血中グルコース濃度に及ぼす影響

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