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かいわれ大根は栄養価が高い!~効果効能について管理栄養士が解説~

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かいわれ大根は栄養価が高い!~効果効能について管理栄養士が解説~

当記事の執筆は、管理栄養士  佐藤久美が担当しました。
*シンクヘルスブログ監修・執筆者情報一覧はこちらをご覧ください

ピリッとした辛みが特徴のかいわれ大根。

料理のアクセントとなるだけでなく、実は栄養価も優れている野菜です。

そこで今回は、かいわれ大根の栄養について迫ります。

見た目が似ているブロッコリースプラウトとの違いや、簡単に作れるレシピも紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

かいわれ大根の栄養と効果

かいわれ大根の栄養と効果

可愛らしい双葉が開いたかいわれ大根には、栄養がたっぷりと詰まっています。

さっそく見ていきましょう。

生活習慣病予防に役立つイソチオシアネート

かいわれ大根の辛みは、イソチオシアネートによるものです。

イソチオシアネートはファイトケミカル(※)の1種で、抗酸化力が高いです。

(※)ファイトケミカルとは、植物が紫外線や昆虫などから身を守るために作り出された成分のこと

そのため、イソチオシアネートは私たちの体が過剰に酸化されるのを防ぐ働きがあります。

体内での酸化が過剰になると細胞が傷つき、動脈硬化が進んだり、老化や生活習慣病の原因となったりするのです。

ほかにもイソチオシアネートには消化の促進や、殺菌作用があるともわかっています。

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抗酸化力の高いβ-カロテン

かいわれ大根には、β-カロテンが豊富に含まれます。

β-カロテンも抗酸化力が高い栄養素です。

ほかにも、β-カロテンは必要に応じて体内でビタミンAに変換されます。

そして皮膚や粘膜の乾燥を防いだり、目の正常な機能を維持したりするのに役立ちます

β-カロテンは、油脂との相性がよい栄養素です。

ゆえにかいわれ大根と油脂を一緒に摂ることで、β‐カロテンの吸収率がアップします。

たとえば、かいわれ大根に油入りドレッシングをかけたり、アボカドなど脂質を含む食材と一緒に食べたりするとよいですね。

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骨粗鬆症予防に関わるビタミンK

ビタミンKは、血液凝固に関わる栄養素です。

そのため、ビタミンKが不足すると出血が止まりにくくなります。

またビタミンKは、カルシウムが骨にくっつくときにも必要な栄養素です。

そのためビタミンK不足が長期間続くと、骨粗鬆症や骨折のリスクが高まることも知られています。

ビタミンKもβ-カロテンと同様に油脂との相性がよいため、一緒に摂るのがオススメです。

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毎日食べてもいいの?

毎日食べてもいいの?

かいわれ大根は、毎日食べても健康に害はないでしょう。

ただし、辛みがあるため1度にたくさん食べると胸やけや胃痛を感じることがあるかもしれません。

体質にもよりますので、ご自身の体調に配慮しながらかいわれ大根を楽しみましょう。

加熱すると栄養価は変わるのか

加熱すると、イソチオシアネートなど熱に弱い栄養素は減少します。

それゆえ、かいわれ大根に含まれる栄養素を余すことなく摂るには生のまま食べることをオススメします。

一方でかいわれ大根を食べて胃に不快感をおぼえる方は、加熱することで食べやすくなるかもしれません。

栄養がないといわれる理由は?

かいわれ大根は成長した大根と比べて、細く軽いことや未熟なイメージがあり「栄養がなさそう」といわれることもあるようです。

しかし、お伝えしているように多くの栄養素が含まれており、決して栄養価が低いわけではありません

調理の手間もかかりませんので、普段の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか?

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そもそもかいわれ大根とは

そもそもかいわれ大根とは

かいわれ大根は、大根の新芽です。

暗い部屋で発芽させ、茎が出るまで成長させたのち、光を当てて緑化させます。

同じように育てる代表的な野菜には、豆苗があります。

ちなみに、野菜の新芽のことを「スプラウト」と呼ぶこともあるでしょう。

ブロッコリースプラウトという言葉を聞いたことのある方もいらっしゃるかもしれませんね。

ブロッコリースプラウトは、その名の通りブロッコリーの新芽です。

また、見た目は少し異なりますが、もやしもスプラウトの1種です。

もやしは光に当てることなく、暗い部屋で成長させるため白色をしています。

ちなみに、かいわれ大根をはじめとしたスプラウトは、成長に備えて濃縮した栄養成分を保持しています。

そのため、ひょろっとした見た目以上に栄養が詰まっているのです。

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ブロッコリースプラウトとの違い

かいわれ大根とブロッコリースプラウトは見た目がそっくり。

では、栄養価がどのように異なるのか見てみましょう。

カロリーβ-カロテンビタミンK
かいわれ大根21kcal1900μg200μg
ブロッコリースプラウト18kcal1400μg150μg
※100gあたり

このように、前述している栄養素についてはかいわれ大根の方が多く含んでおり、カロリーも若干高いです。

また、かいわれ大根とブロッコリースプラウトでは注目されている成分が異なります。

・かいわれ大根:イソチオシアネート
・ブロッコリースプラウト:スルフォラファン

スルフォラファンも抗酸化作用に優れていますが、イソチオシアネートと異なるのは血糖コントロールや肝機能の改善効果が期待されていることです。

それぞれの味を楽しんだり、料理に合ったスプラウトを選んだりするとよいですね。

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【簡単レシピ】Wスプラウトサラダ

ここではかいわれ大根ともやしを使った「Wスプラウトサラダ」を紹介します。

ぜひお試しください。

【簡単レシピ】Wスプラウトサラダ

【材料】~2人分~
・かいわれ大根 1/2パック
・もやし 1/2袋
・かつお節 1袋
・ごま油 小さじ1
・ポン酢 大さじ1
・すりごま 大さじ1/2
・塩 少々
・こしょう 少々

【作り方】
①かいわれ大根は、根元を切り落とす
②鍋に水を入れ火にかけて、沸騰したらもやしを入れる
③再び沸騰したら、もやしをざるに上げ水気を切る
④①のかいわれ大根と③のもやし、かつお節、ごま油、ポン酢、すりごまをボウルに入れ和える
⑤塩こしょうで味を調えたら、完成

まとめ

大根の新芽であるかいわれ大根には、成長に備えて濃縮した栄養成分が蓄えられています。

代表的な栄養素は、下記のとおりです。

・イソチオシアネート:抗酸化力が高い、消化促進、殺菌作用
・β-カロテン:抗酸化力が高い、ビタミンAへ変換されて粘膜保護に役立つ
・ビタミンK:血液凝固や骨の形成に関わる

これらの栄養素を余すことなく摂るには、生のまま油脂と一緒に食べるとよいでしょう。

それでは当記事を参考に、普段の食事にかいわれ大根を取り入れていただけたら嬉しいです。

なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。

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参考文献
J-stage 野菜スプラウトの機能性の最近の進展―発酵ソバスプラウトを中心に―
文部科学省 食品成分データベース
公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット
農畜産業振興機構 今月の野菜 だいこん

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