焼酎のカロリー&糖質は高い?〜ダイエットにも良いのか比較をまじえ検証〜
当記事の執筆は、管理栄養士 白石香代子が担当しました。
*シンクヘルスブログ監修・執筆者情報一覧はこちらをご覧ください
「最近お腹が出てきたから、乾杯はビールだけど2杯目からは焼酎にしよう」
焼酎は他のお酒に比べて、なんとなくヘルシーなイメージを持っている方もいますよね。
とはいえ、焼酎のカロリーや糖質がどのくらいなのか、焼酎ならたくさん飲んでもいいのか、など詳しく知らないことも多いと思います。
実は焼酎の糖質はゼロですが、カロリーは高めです。
そこで今回は焼酎と他のお酒との違いや、ダイエット中におすすめの飲み方を詳しくお伝えしていきます。
この記事を読むと、普段は他のお酒を飲んでいる方も、焼酎への興味がわいてくるかもしれません。
また、焼酎を飲み慣れていない方へのおすすめの焼酎もご紹介しますので、ぜひ最後までお付き合いください。
目次
焼酎のカロリーと糖質(100ml)
焼酎100mlあたりのカロリーは、甲類は203kcal、乙類は144kcal、糖質は甲類乙類ともにゼロです。
焼酎は製造方法の違いによって、「甲類(連続式蒸留焼酎)」と「乙類(単式蒸留焼酎)」に分類されます。
カロリー | 糖質 | 特徴 | |
甲類 | 203kcal | 0g | ・クセがなくて飲みやすい ・酎ハイやサワー、梅酒などに使われることが多い |
乙類 | 144kcal | 0g | ・原料の風味が豊かで味わい深い ・ロックやストレートで楽しむことが多い |
*100mlあたり
焼酎は100mlあた、コンビニのおにぎり1個分のカロリーとほぼ同じかそれ以上であることから、焼酎はカロリーの高い飲み物であるといえます。
ちなみに、「混和焼酎」という甲類と乙類をブレンドした焼酎もあります。混和焼酎は甲類と乙類の良さをあわせ持つ焼酎として、風味が豊かで、すっきりとした飲みやすさが魅力です。
ブレンドの割合はものによって様々なので一概にはいえませんが、混和焼酎100mlあたりのカロリーは144~203kcal、糖質はゼロでしょう。
参考記事:大人気の韓国焼酎「チャミスル」のカロリーと糖質~太るのかも解説~
泡盛は乙類に分類
泡盛のカロリーは206kcal、糖質はゼロで、一般的な乙類の焼酎よりはカロリーが高めとなっています。
泡盛は乙類の中でも特徴的な焼酎で、味わいや口当たりが深くコクがあります。
他のお酒と比較
焼酎と他のお酒のカロリーと糖質量を比較して表にまとめました。
カロリー | 糖質 | |
焼酎(甲類) | 203kcal | 0g |
焼酎(乙類) | 144kcal | 0g |
泡盛 | 206kcal | 0g |
ビール | 39kcal | 3.1g |
日本酒(普通酒) | 107kcal | 2.5g |
赤ワイン | 68kcal | 1.0g |
*100mlあたり
まずカロリーに注目すると、お酒の中でも、焼酎や日本酒のカロリーがとても高いとわかります。
しかし、これは100mlあたりのカロリーです。なぜなら、お酒は種類によって含まれるアルコールの量が異なるため、1回に飲める量が変わるからです。
厚生労働省による指標によると、適度な飲酒は1日あたりの平均で純アルコールで20g程度とされています。
そこで、純アルコール20gをお酒に換算し、カロリーと糖質を下記の表にまとめました。
純アルコール20gあたりの量 | カロリー | 糖質 | |
焼酎(甲類) | 0.6合(110ml) | 223kcal | 0g |
焼酎(乙類) | 0.6合(110ml) | 158kcal | 0g |
泡盛 | 0.6合(110ml) | 227kcal | 0g |
ビール | 中ビン1本(500ml) | 195kcal | 15.5g |
日本酒(普通酒) | 1合(180ml) | 193kcal | 4.5g |
赤ワイン | グラス2杯(200ml) | 136kcal | 2.0g |
このように、焼酎や日本酒のカロリーはアルコール量に対して特別高いわけではないとわかりますね。
次に糖質について見ていきましょう。繰り返しになりますが、焼酎は糖質がゼロです。
上の表からわかるように、焼酎以外のお酒には糖質が含まれています。これは製造方法が異なるためで、焼酎は「蒸留酒」であるのに対し、ビールや日本酒、ワインは「醸造酒」です。蒸留酒は製造の過程で水分とアルコールだけを抽出するため、糖質がなくなります。
ちなみに、ウイスキーも焼酎と同じ蒸留酒なので糖質はゼロです。
参考記事:ウイスキーのカロリーと糖質は高い?〜オススメのおつまみとともに紹介〜
麦・芋でカロリーと糖質量は異なるのか
麦焼酎と芋焼酎は共に乙類の焼酎であるため、カロリーや糖質はほぼ同じです。
ちなみに、純アルコールのカロリーが1gあたり7.1kcalなので、同じ乙類焼酎でもアルコール度数が高いほど、カロリーも高くなります。
参考記事:糖尿病とアルコールの付き合い方~適量や飲み過ぎ対策を紹介~
ダイエット中に飲むと太る?
結論から申し上げますと、焼酎はカロリーが高いので飲みすぎると太る可能性があります。
そこで、1日0.6合(110ml)までなど目安を決めて飲むと、カロリーが抑えられダイエット中でも焼酎を楽しむことができますよ。
【ロック・水割り・ソーダ割り】飲み方は何がおすすめ
ダイエット中に焼酎を飲む時は、ソーダ割りがおすすめです。というのも炭酸水には満腹感を覚えさせる作用もあるため、飲みすぎ、食べ過ぎを防止する効果が期待できるからです。
もちろん、炭酸水はカロリーと糖質がゼロの無糖を選んでくださいね。
参考記事:炭酸水にダイエット効果はある?~飲み方やアレンジ方法について紹介~
飲み過ぎには注意
焼酎はアルコール度数の高いお酒なので、飲む量に比例して当然アルコールの摂取量も増えます。
アルコールの過剰摂取は肥満を招くだけでなく、その他様々な健康障害を引き起こす恐れがありますので、適度な飲酒を心がけましょう。
オススメの焼酎はコレ!
ここではおすすめの乙類焼酎を2種類ご紹介します。
「普段ビールや日本酒を飲んでいるけれど、糖質がゼロなら焼酎を飲んでみたい」という方へのおすすめは、米焼酎である「吟香鳥飼」です。
米焼酎は麦焼酎や芋焼酎などに比べて独特の香りやクセがなく、焼酎を飲み慣れていない人でも飲みやすいでしょう。
また、「普段焼酎を飲んでいるけれど、もう少しカロリーを抑えたい」という人におすすめなのは「白霧島 20%」です。
乙類焼酎はアルコール25%のものが多い中、白霧島はアルコール度数が20%のものと25%のものが製造されています。白麹仕込みの本格芋焼酎で、どしっとしたコクがあるため、アルコール度数の低さを感じさせず、満足感が得られるでしょう。
とはいえ、今回はあくまでダイエットに着目したうえでおすすめする焼酎です。味にはそれぞれ好みがあることを念頭に入れ、参考にしていただければと思います。
低カロリー&低糖質なレシピ
先ほど乙類焼酎のおすすめをご紹介しましたが、ここでは甲類焼酎であるホワイトリカーを使った、低カロリー&低糖質の自家製レモンサワーの作り方をご紹介します。
【自家製レモンサワーの素】
・レモン 6個
・ラカント 400g
・ホワイトリカー 900ml
【作り方】
①ビンなどの保存容器を煮沸消毒して、乾かしておく
②きれいに洗ったレモンの水気をしっかり拭き取り、輪切りやくし切りなどお好みの形に切る
③①にレモン・ラカント・ホワイトリカーを入れて、ふたを閉めたら軽く振る
④直射日光の当たらない涼しい場所で保管し、1日1回程度保存容器を上下に振る
⑤3~4週間で、レモンサワーの素が完成
※氷を入れたグラスにレモンサワーの素・炭酸水(無糖)を入れて混ぜれば、レモンサワーのできあがり
まとめ
以上、焼酎はカロリーは高いけれど、糖質はゼロとわかりました。
糖質が含まれていないとはいえカロリーが高いことや、アルコール摂取量の面から考えて、1日0.6合(110ml)までと目安を決めて飲むと良いでしょう。
普段焼酎を飲み慣れていない方は、この記事でご紹介した焼酎や自家製レモンサワーを参考にしてみてくださいね。
それでは当記事を参考に、おいしく健康的に焼酎を楽しんでいただけたら嬉しいです。
なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは血糖値や体重、運動や食事の記録がカンタンにできます。日々の血糖コントロールにてぜひ活用してみてくださいね。
■参考文献
酒類総合研究所 お酒のはなし
厚生労働省 e-ヘルスネット
日本食品成分表2020(八訂)医歯薬出版株式会社
鳥飼酒造 吟香鳥飼
霧島酒造株式会社 白霧島