じゃがいもにダイエット効果はあるの?~栄養や太りにくい食べ方を紹介~
当記事の執筆は、管理栄養士 佐藤久美が担当しました。
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「ダイエット中だからじゃがいもを食べよう!」と考えたことはありますか?
ポテトチップスやフライドポテトなどダイエット中にじゃがいも製品を控えることは多くても、積極的に食べようとしている人は少ないかもしれません。
じゃがいもは、ダイエット中に控えた方がよいのでしょうか?
そのような疑問をもとに、今回はじゃがいもとダイエットの関係について詳しく解説していきます。
ダイエット中にオススメの管理栄養士考案レシピもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
じゃがいもはダイエット向きの食材なのか
じゃがいもは、ダイエットに活用しやすい食材です。
なぜなら、じゃがいもは食べ応えがあるわりにカロリーや糖質が低いからです。
さらにビタミンやミネラル、食物繊維も含まれますので、ダイエット中に不足しやすい栄養素も補えます。
参考記事:じゃがいもはカロリーと糖質が多いの?~栄養素や糖質オフレシピも紹介~
ダイエットによくないといわれる理由
じゃがいもがダイエット中に敬遠される理由として「野菜の中ではカロリーや糖質が高い」ことが挙げられます。
カロリー | 糖質 | |
じゃがいも | 51kcal | 15.5g |
トマト | 20kcal | 3.1g |
きゅうり | 13kcal | 2.0 |
※100gあたり |
上の表のように、トマトやきゅうりなどの野菜と比べてしまうとカロリー・糖質の高さは一目瞭然。つまり、じゃがいもは食べすぎに要注意です。
じゃがいもの太りにくい食べ方
すでにお伝えしているように、じゃがいもは食べる量に注意が必要です。
先ほど野菜の中ではカロリーや糖質が高いとお伝えしましたがご飯、パンなどの主食や、同じくいも類であるさつまいもと比べると低いです。
カロリー | 糖質 | |
じゃがいも | 51kcal | 15.5g |
さつまいも | 127kcal | 31.0g |
ご飯 | 156kcal | 38.1g |
食パン | 248kcal | 48.2g |
※100gあたり |
したがって、じゃがいもはうまく活用することでダイエットの味方となるでしょう。
一方で、食べる量が増えればカロリーや糖質量は多くなり体重の増加につながる可能性があります。
それゆえダイエット中にじゃがいもを食べる場合は、主食やほかのいも類とのバランスも考えながら1日1/2個(約75g)を目安にするとよいでしょう。
オススメの調理方法
ダイエット中にじゃがいもを食べる場合には「蒸す」「茹でる」といった調理法がオススメです。
なぜならフライドポテトなど油を多く使う調理法では、カロリーや脂質が高くなるからです。
多様な調理方法で楽しめるじゃがいもですが、場合によってはカロリーオーバーになることを気にかけておきましょう。
じゃがいもはご飯の代わりになるの?
じゃがいもは主成分が糖質ですので、ご飯の代わりになります。
たとえばご飯の代わりに同量のじゃがいもを食べると、カロリーや糖質を大幅にカットできるのでダイエット中の方にとって好都合ですね。
ただしこれは「じゃがいもそのもののカロリーや糖質をご飯と比較した場合」です。
したがって脂質の多いハッシュドポテトをおにぎりの代わりにする、ポテトチップスをご飯代わりにすることは避けましょう。
参考記事:ご飯1杯のカロリーと糖質はどれくらい?糖質制限での活用を踏まえシンプルに解説
じゃがいもの栄養と効果
じゃがいもの主成分は糖質で、主食として食べている国もあるほどです。
一方、フランスではじゃがいもに含まれるビタミンの多さが注目され「大地のりんご」と呼ばれています。
さっそく主食と野菜の要素を兼ね備えているじゃがいもの栄養の中から、とくにダイエットに役立つものを見ていきましょう。
参考記事:りんごの栄養成分と効能効果〜健康によいは本当なのか徹底的に検証!〜
糖質の代謝に必要なビタミンB1
ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変えるときに必要な栄養素です。
普段私たちは糖質を多く含むご飯やパンなどを主食とし、エネルギー源として活用しています。しかしビタミンB1が不足すると、糖質をエネルギーに変換しにくくなります。
余分な糖質は体内で脂肪として蓄積されるので、ビタミンB1はダイエットを後押ししてくれる栄養素といえるでしょう。
ちなみにじゃがいもには、ご飯の4倍もビタミンB1が含まれています。
腸内環境を整える食物繊維
じゃがいもには「第六の栄養素」(※)として注目されている、食物繊維が豊富です。
(※)五大栄養素は、炭水化物、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラルです。
食物繊維は体内に吸収されませんが、健康やダイエットのために重要な役割を持ちます。たとえば食物繊維は水分を吸収して膨らむ性質を持つため、満腹感が得られ食べすぎを防ぎます。
ほかにも食物繊維は善玉腸内細菌の餌となり、腸内環境の改善に効果的です。
最近の研究では、特定の腸内細菌の増減と肥満症に関係があることがわかっています。腸内環境を整えると、ダイエットにも効果がみられる可能性があるかもしれませんね。
今後の研究結果に期待しましょう。
参考記事:腸活に良い食べ物ランキングTOP5~続けられる簡単レシピもご紹介~
じゃがいもを使ったダイエットレシピをご紹介
ダイエット中でも食べられるボリューム満点の「スパニッシュオムレツ」をご紹介します。
【ボリューム満点スパニッシュオムレツ】
・じゃがいも 1個
・玉ねぎ 1/2個
・パプリカ 1/2個
・エリンギ 30g
・卵 3個
・オリーブオイル 大さじ1
・塩 少々
・こしょう 少々
・ケチャップ お好みで
【作り方】
①じゃがいも、玉ねぎ、パプリカ、エリンギを小さめに切る。
②フライパンでオリーブオイルを温めてから、じゃがいもと玉ねぎをじっくりと炒める。
③じゃがいもと玉ねぎに火が通ったら、パプリカとエリンギを加えてさらに炒める。
④ボウルに卵を割り入れ、塩とこしょうを入れて混ぜる。
⑤エリンギに火が通ったら④の卵を入れて、全体を混ぜる。
⑥フライパンに蓋をして蒸し焼きにし、卵が固まったらお皿に取り分ける。
⑦お好みでケチャップをかけたら完成。
まとめ
以上、じゃがいもとダイエットの関係について解説しました。
じゃがいもは野菜の中ではカロリーや糖質が高いため、ダイエット中に敬遠されることもあります。しかし、じゃがいもは食べ応えがあるわりにカロリーや糖質が低いので、ダイエットに活用しやすい食材です。
ダイエット中にじゃがいもを食べる場合には「蒸す」「茹でる」といった調理法で、食べる量に注意するとよいでしょう。
それでは当記事を参考に、ダイエット中でも安心してじゃがいもを食べていただけたら幸いです。
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参考文献
文部科学省 食品成分データベース
独立行政法人農畜産業振興機構 ばれいしょ
公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット
厚生労働省 e-ヘルスネット
日本内科学会雑誌 肥満・糖尿病と腸内細菌