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桃の栄養は体にうれしい効果がある~缶詰や食べ過ぎの注意点まで解説~

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とろける甘さが絶品!桃の栄養と効果~缶詰や皮ごと食べた時の栄養まで解説~

当記事の執筆は、管理栄養士  松原知香が担当しました。
*シンクヘルスブログ監修・執筆者情報一覧はこちらをご覧ください

夏に向けて旬を迎える桃は、とろけるような甘さと香りが特徴で子供から大人まで大好きですよね。

そんな桃には健康に効果のある栄養成分が含まれており、おいしく食べながら綺麗になれる、まさに一石二鳥の果物なのです。

そこで今回は、桃に含まれている栄養とその効果について解説いたします。手軽に食べられる缶詰の栄養や、皮に含まれる意外な成分についてもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

桃の栄養と効能効果

桃にはビタミンEやカリウム、ペクチンなどの栄養成分が含まれます。

桃には「あかつき」や「白鳳(はくほう)」など様々な品種があります。それぞれに特徴がありますが、今回は桃全般に含まれている栄養についてみていきましょう。

ビタミンEは酸化から細胞を守る

ビタミンEは抗酸化作用が非常に強く、私たちの体を酸化から守る働きがあります。そのため血管を健康的に保ち、動脈硬化の進行を抑える効果が期待できます。

ビタミンEは油と相性が良い栄養成分なので、生の桃とモッツァレラチーズにオリーブオイルを回しかけた「桃のカプレーゼ」は、美味しくビタミンEを摂るのに効率的な組み合わせですよ。

カリウムは塩分の摂りすぎを調整する

カリウムは塩分の摂りすぎを調整する

カリウムは、摂りすぎたナトリウム(塩分)を調整しバランスを保つ働きがあります。

私たちの体は、ナトリウムとカリウムのバランスが一定に保たれていますが、ナトリウムを摂り過ぎてしまうとそのバランスが崩れてしまいます。すると、体が摂り過ぎたナトリウムの濃度を下げようと水分を溜め込みます。

そこで桃のようにカリウムを豊富に含んだ食べ物をとると、摂り過ぎた塩分と一緒に水分を体の外に出してくれるのです。高めの血圧が気になる方にも、役立ちますよ。

ペクチンは食後の血糖上昇を緩やかにする

桃にはペクチンという食物繊維が含まれており、食後の血糖値上昇を緩やかにする働きを持ちます。食物繊維は、人間の消化管では吸収されないため「第六の栄養素」とも言われており、水に溶けやすい水溶性と溶けにくい不溶性に分類されます。

桃に含まれるペクチンは、水溶性食物繊維です。

水溶性食物繊維は、水に溶けるとゼリー状になり、糖分の吸収スピードを緩やかにして食後の高血糖を予防する働きがあります。また、水溶性食物繊維は腸内で善玉菌のエサとなり、腸内環境を改善して便秘を予防する効果まであるのです。

ちなみに、不溶性食物繊維は便の量を増やすことで、腸を刺激し便通を促す効果があります。桃には、水溶性食物繊維であるペクチンの他に、不溶性食物繊維もバランスよく含まれていますよ。

【もったいない!】皮にも栄養がある

【もったいない!】皮にも栄養がある

一般的に桃を食べる際には皮をむいて食べると思いますが、実は皮にもしっかりと栄養が含まれているのです。桃の皮には、緑茶で有名なカテキンが含まれています。

カテキンはポリフェノールの一種で、強い抗菌作用を持つほか、抗酸化作用肥満予防など、体に有益な効果が期待できます。

そのため桃は、皮も一緒に食べるのがオススメです。食べる時には、桃を良く洗い表面のうぶ毛も洗い落とすと、口当たりがよくなりますよ。

参考記事:お茶にダイエット効果はあるの?〜痩せるお茶の真相・効果に迫る〜

缶詰の桃は栄養が少ないって本当?

缶詰と生の桃の栄養は差がありますが、決して缶詰の栄養が少ないということはありません

一般的に缶詰のフルーツは栄養が少ない、というイメージはありますよね。実は体に良い働きをする栄養成分を含んでいるのです。

生の桃は白のものが多いですが、缶詰の桃は黄色い果肉のものもよく見られます。この黄桃には白桃と比べて、体の酸化防止に役立つβカロテンが多く含まれています。

βカロテンは強い抗酸化作用を持っているため、健康な血管を保ち動脈硬化の進行を遅らせる働きが期待できます。

また、缶詰の桃に含まれる食物繊維は生の桃と変わらない量です(100gあたり)。

つまり、缶詰の桃もたくさん栄養があるといえるでしょう。

缶詰はカロリーと糖質に注意

缶詰はカロリーと糖質に注意

缶詰の桃を食べる際に注意したいのは、カロリーと糖質です。缶詰は生の桃をシロップ漬けにして作るので、大量の砂糖が使われていますそのため、カロリー、糖質ともに生の桃の約2倍多いのです。

ダイエット中でカロリーと糖質を抑えたい方は、缶詰よりも生の桃を食べた方がよいでしょう。

 参考記事:桃のカロリーと糖質は低い〜缶詰・栄養・スイーツレシピもまとめて紹介〜

桃の食べすぎは体に悪い?

よく冷えた桃を食べ過ぎることで、体が冷えて下痢を引き起こす可能性があります。

冷たいものを大量に食べると、腸が刺激されて動きが活発になります。すると、腸で水分が吸収されずに通過し、便に水分が多く含まれます。その結果、下痢になってしまうのです。

ちなみに、桃は冷やし過ぎると味が落ちてしまいますので、食べる直前に冷蔵庫に入れるのがおすすめです。

冷たい桃はおいしいですが、食べ過ぎには気を付けましょう。

毎日食べると痩せるのか

桃を食べると痩せるのか
桃を食べるだけでは痩せませんが、他の果物に比べてカロリーが低いため、桃に置き換えることで太りにくくなると考えられます。

りんご
カロリー38kcal53kcal

また、桃に含まれる食物繊維の働きにより、便秘の解消が期待できるため、お腹がぽっこりするのを防ぐことができますよ。

ただし、桃だけではたんぱく質やその他に必要な栄養素が摂れませんダイエットする際には、カロリーを抑える他に、野菜や肉類を含めたバランスの良い食事を心がけましょう。

参考記事:40代が痩せるには何が必要?〜ダイエット方法やメニューをシンプルに紹介〜

1日に食べてもよい量

食べ過ぎを防ぐため、1日の適量を把握するとよいでしょう。参考になるのが、厚生労働省と農林水産省が提唱している「食事バランスガイド」です。こちらは、1日3食の中で、何をどれくらい食べたらよいか、5つの料理グループに分けたものです。

桃などの果物は1日あたり200gが望ましいとされています。

桃200gを具体的な量で示すと、Mサイズの桃が1個あたり212g(可食部)なので、1日に食べてもよい桃の量はMサイズ1個です。

ただし他の果物と組み合わせる場合には、1/2個など量を調整する必要があります。

参考記事:五大栄養素の働きとは?管理栄養士がわかりやすく解説~主な役割も紹介~

まとめ

桃には、ビタミンEやカリウム、食物繊維など健康な体づくりに役立つ栄養が含まれています。

また、普段は捨ててしまう皮にも、抗菌作用のあるカテキンが含まれていますので、皮ごと食べることで、桃の栄養を余すことなく摂れますよ。

桃は、他の果物に比べてカロリーや糖質が低く、ダイエット中のおやつとして取り入れると良いでしょう。ただし、缶詰の桃はカロリー、糖質ともに生の桃よりも多いため、ダイエットするなら生の桃がオススメです。

それでは、当記事を参考に、おいしい桃を食べて美しく健康的な毎日をお過ごしください。

なお弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。
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参考文献
文部科学省 食品成分データベース 
厚生労働省 e-ヘルスネット
農林水産省 
桃の歴史と主な品種 食事バランスガイド早分かり
三輪正幸監修「からだにおいしいフルーツの便利帳」(高橋書店)

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