パスタのカロリーと糖質量は高めで太る?〜栄養素をポイント解説〜

当記事を監修した専門家:管理栄養士・糖尿病療養指導士 白石香代子 、編集長 宮田亘造(詳しいプロフィールはこちらをご覧ください)
パスタって太るイメージがある
そんな風に思っているとしたら、少しもったいないです。
確かに麺・パン・ご飯類などの主食はカロリー&糖質が多めで食べ過ぎに注意ですが、その中でパスタは太りづらい特徴も合わせ持ちます。
そこで今回はパスタのカロリー&糖質を数字と比較をまじえ具体的に説明しながら、太りづらい理由などもわかりやすく解説します。
それでは以下、本題に入りましょう!
目次
パスタ(スパゲティ)のカロリー&糖質を他の主食と比較(100g換算)
上記の表にあるよう、パスタの糖質は100gあたり31.3gで、主な主食の中でご飯の次に多めとなります。
一方、カロリーで見るとパスタは150kcalと、ご飯とほぼ同様の量です。
パスタを食べると太るのか
主食は比較的カロリー&糖質が多めですので、食べすぎると太る要因になります。
一般的な市販のパスタ(乾麺)はひと束100gのものが多く、茹でると約250g(糖質78g、375kcalほど)になります。しかも通常、スパゲッティで一人前と言うと80−100gのパスタ(乾麺)が使われているのが現状です。
しかしカロリーは低めな方ですし、糖質は下記でご紹介しますが一人前の量であれば過剰に心配する必要はないでしょう。
ただ、たらこスパゲッティやペペロンチーノなど具材の少ないものでは100gでも物足りないかもしれませんので、サイドメニューでサラダをプラスするなど工夫すると良いですね。
糖質制限ダイエットに向いているか
糖質が全体の食材の中で多めにはなる一方、低GI食品に分類されるため、パスタを食べる量を減らせば糖質制限ダイエットには向いています。
低GI値とは
GI(Glycemic Index)値とは食後血糖値の上昇度を示す指標で、高GI食品ほど血糖値が速く上昇し、低GI食品ほど上昇しにくいという特徴があります。
低GI食品であるパスタのように、血糖値がゆるやかに上昇するのは身体に大きな影響がないものの、高GI食品のように急激に上昇すると、インスリン(血糖値を下げるためのホルモン)が過剰に分泌されることに。
実はこのインスリン、糖を中性脂肪に変えて体内にため込んでしまう働きがあります。
なので、低GI食品であるパスタは食べても太りづらい要素もあるため、ダイエットに適しているでしょう。
参考記事:ご飯の糖質量やカロリーを知ろう!糖質制限での活用を踏まえシンプルに解説
その他のパスタの栄養素
微量ではありますが、その他にも以下の通りいくつか栄養素が含まれています。
ただ、量が少なく栄養素としての効果があまり望めませんが、以下の成分があることを念のため把握しつつ、具材として肉・野菜類を上手にトッピングし、栄養を補いましょう。
タンパク質は筋肉づくりの源
パスタは小麦から作られるため、植物性のタンパク質が含まれます。一般的には食パンほどではありませんが、そば・うどん・ご飯よりは多めになります。
たんぱく質が足りないと、筋肉が減って代謝が落ち、太りやすい身体となる可能性があります。
食物繊維は腸内環境を改善
また、そば・うどん・ご飯と比べてもスパゲティの食物繊維は多めで、食パンよりは少なめです。
食物繊維は消化管の運動を活発にして、腸内を細菌が活動しやすい環境にし、腸の中を整えます。その結果、便秘を解消したり、糖質の吸収を妨げ体外に排泄する作用があり、ダイエットの味方となります。
また、食物繊維は水分を吸収し膨張する結果、満腹感が得られ食べ過ぎを抑止するのも特徴です。
とっておきの簡単・美味しいレシピを紹介
フライパン一つで出来る簡単パスタをご紹介します。
しかも自宅にいながらレストランの味が出せますので、ぜひお試しください!
【キャベツとしめじのスープパスタ】
パスタ 80g
キャベツ 2枚
しめじ 1/2袋
玉ねぎ 1/8個
ハム 4枚
コンソメ 小さじ1
にんにく(チューブ) 大さじ1
塩こしょう 少々
オリーブオイル 大さじ1
【作り方】
①キャベツはざく切り、しめじは石づきを取る。玉ねぎは薄切り、ハムは1−2センチ角に切る。
②フライパンにオリーブオイルを入れて中火で熱心し、キャベツ、しめじ、玉ねぎ、ハムを入れて炒める。
③具材がしっかり被るほどの水を加えてパスタを入れて煮る。パスタが柔らかくなってきたらコンソメとニンニクを加え、さらにパスタが好みの固さになるまで煮る。
④塩こしょうで味を整えて完成。
(今回は仕上げに水菜を飾っていますが、お好みでOKです)
参考記事:オリーブオイルのカロリーは高い?〜ダイエット効果や糖質オフレシピも紹介〜
その他パスタの種類
昨今は多種多様なパスタがありますが、どれが悪いというものは無く、あなたのお好みで選ぶとよいです。
また、食べ方に関連して以下の点も押さえておくと良いでしょう。
低糖質・糖質オフパスタもある
最近は各食品メーカーによって低糖質・糖質オフパスタが作られています。スーパーで簡単に手に入りますので糖質が気になる方は上手に活用して、体質改善いただくとよいでしょう。
そこで低糖質パスタも色々ありますが、どれを選ぶか迷うのであれば以下、好評のポポロスパの商品を試してみるとよいでしょう。
パスタの代用は?
麺の美味しさや栄養を考えると、大豆やこんにゃくを使った麺などが代用で挙げられます。
スーパーでもよく探すと置いていますので、『パスタ以外で洋風に調理したい』と思われる方は、トライしてみてください。
まとめ
以上、パスタについてまとめますと、
・糖質&カロリーともにやや多め
・食べる量を減らせばダイエットにも活用できる
・栄養素はパスタに載せる具材やサイドメニューで補う
となります。
レストランに行っても様々な形態のパスタを見かけるくらい、アレンジ可能な食材です。上手に活用いただき、あなたにぴったりのパスタをぜひ楽しんでください。
なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは糖質&カロリーを含む食事・体重・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてくださいね。
参考文献
文部科学省 食品成分データベース
国立研究開発法人 国立がん研究センター 現在までの成果
独立行政法人 国立病院機構 大阪刀根山医療センター 低GI食品について
厚生労働省 e-ヘルスネット 食物繊維の必要性と健康