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シンクヘルスユーザーインタビュー③1型糖尿病と過ごしてきた長い年月と今後への想い

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シンクヘルスユーザーインタビュー③1型糖尿病と過ごしてきた長い年月と今後への想い

当記事の執筆は、管理栄養士 前間弘美が担当しました。
*シンクヘルスブログ監修・執筆者情報一覧はこちらをご覧ください

糖尿病の方の中には、子どものころに発症したという方も少なくありません。

ご自身の子どもが1型糖尿病と診断されることもあるでしょう。

今回は小学生の時に1型糖尿病と診断を受け、20年以上糖尿病とともに生活してきたM.T.さんのストーリーを紹介いたします

長く糖尿病と付き合ってきたM.T.さんのシンクヘルスアプリ活用法も、教えていただきました。ぜひ最後までご覧ください。

M.T.さんのプロフィール

M.T.さん

(30代・女性 2020年3月〜シンクヘルス利用)

小学4年生の時に1型糖尿病を発症して以来、20年以上の年月を糖尿病と共に過ごす。子どもの頃に発症したこともあり、自然と1型糖尿病であることを受け入れ、投薬や血糖値測定は当たり前のこととして生活に馴染んでいる。

大人になった現在、合併症はなく血糖値も安定しているものの、1型糖尿病だからこその大変な現実に直面し面倒だと感じることも。社会全体がもっと糖尿病を正しく理解し、認識や接し方を改善してほしいと願う。

発症は小学生のころ

M.T.さんが1型糖尿病と診断されたのは、小学4年生の時です。当時を振り返って、どんどん体重が落ち、夜中起きてまで飲み物を飲んだりしていました、と話してくださいました。

糖尿病の代表的な自覚症状である、体重減少や喉の渇きがあったと考えられます。

糖尿病だと判明したきっかけ

糖尿病だと判明したきっかけ

小学校の健康診断で行われる尿検査で、再検査となったM.T.さん。病院を受診したところ糖尿病だと判明し、その後入院することとなります。

思い出の入院生活

意外にも、入院生活は楽しく充実したものだったそうです。

個人差はありますが、糖尿病の治療では血糖管理のために入院をすることがあります。M.T.さんも入退院を繰り返していたため、学校を休みがちでした。

その代わり、病院生活では医療スタッフの方々と仲良くなるだけでなく、同世代の友達ができたり恋愛をしたりと、まさに青春といえる入院生活だったようです。

同じように何度も入退院している人と再会することもあり、入院仲間との病院で過ごす時間は、楽しく充実したものだったのです。

M.T.さん

 

とても深く交流でき自分の心の支えだったのかなと思います

倒れたことも

そんな充実した入院生活ですが、血糖管理がうまくいかずに意識を失ったことも。昼食前にインスリン注射を打ってもらい、昼食を待っている間にパタリと倒れたそうです。

幸い入院中だったためすぐに対処してもらえましたが、目覚めたのはその日の夜で今がいつなのか朝なのか夜なのかわからず混乱した、とM.T.さんはおっしゃいました。

また食べ盛りだったため、入院中の食事は毎食大盛りにしてもらっていた、といいます。子どものころに1型糖尿病を発症した方にとって、血糖値を安定させることの難しさが伺えます。

サマーキャンプへの参加

サマーキャンプへの参加

小学校高学年のころに、1週間の小児糖尿病サマーキャンプに参加したこともあるM.T.さん。

小児糖尿病サマーキャンプとは日本糖尿病協会が主催する、1型糖尿病の小・中・高校生を対象とした活動です。子どもたちが自然の中で集団生活を通して糖尿病の自己管理に必要な知識・技術を身につけ、共に励む仲間をつくる場として提供されています。

この活動は1967年から毎年全国各地で行われており、子どものころに発症した1型糖尿病の方やその家族の交流の場となっています。

M.T.さんもサマーキャンプを通じて友達ができ、初めて自分で注射ができるようになったそうです。参加したのは1度だけですが大きく成長した思い出となりました、と教えてくださいました。

参考記事:ピアサポートってなに?同じ悩みを持つ人とつながろう

学校生活とクラスメートの反応

子どもの生活の中において、1日の大半を占めるのは学校生活です。当時のM.T.さんは担任や養護教諭に相談し、クラスメートへ低血糖時の補食の説明や補食であるジュースを保管してもらっていたそうです。

クラスメートの反応は、M.T.さんが血糖測定を始めるとみんなが数値を予想するなど、子どもならではの素直な受け入れ方だったようです。心ない言葉をかけられることもなく、自分自身も1型糖尿病にかかわることは日常生活の一部で当たり前のこととして受け入れていました、とM.T.さん。

M.T.さん

 

子どものころは勉強のようにやらなければならないこと、としか認識していませんでした

大人になってからのこと

大人になってからのこと

子どものころは1型糖尿病であることについて深く考えていませんでしたが、大人になると面倒だなと感じることが増えるなど、1型糖尿病であることのマイナスの部分を感じるようになった、とM.T.さん。

たとえば、何か口にしようとするたびにインスリン注射を考えなくてはならず、食べるのをためらうこともあるそうです。

何も考えずに好きに食べられたらどれだけ楽だろうか、とふとよぎることもあります。今は食べたいものを食べるというより、血糖コントロールがしやすいものを食べて生きている感覚です、と語ってくださいました。

さらに大人になると仕事をしながらの通院や医療費など、自分自身の負担が重い現実を目の当たりにして、やるせなさを感じることもあるようです。糖尿病は目に見えてわかる病気ではないですが、決して負担の少ない病気ではありません。もっと社会全体で理解を深め、当事者の負担が減るようにしていきたいですね。

数値は安定

現在、M.T.さんのHbA1cは5%台後半を推移しています。HbA1cとは過去1~2ヶ月の血糖値を反映する値で、1型糖尿病の方は7%未満で合併症を引き起こす可能性が低くなるといわれています。

M.T.さんは1型糖尿病を発症して20年以上経ちますが、いまだに神経障害や網膜症、腎症などの合併症はないそうです。血糖値をしっかりと管理されていることがうかがえますね。

血糖値管理のコツ

血糖値管理のコツ

M.T.さんの血糖値管理のコツは、自分の1番の主治医は自分である、と意識して行動していることです。

たとえばM.T.さんは、運動する前は血糖値を高めにしておきたいからインスリンの単位を減らすか、食事を少し多めに摂っています。また、生理前は血糖値が高くなり生理が始まると血糖値が下がるので、毎月しっかり生理記録をつけ予測して行動できるようにしているそうです。

さらに食べたことないものは積極的に試してみるなど、日々トライアンドエラーしていることからもコツコツまじめで攻略したいという性格がわかります。

血糖値の変動には個人差があるので、すべての方に当てはまる方法ではないかもしれません。しかし、自分の血糖値の変動パターンがわかると、それに合わせた工夫を考えられるようになりますね

M.T.さん

 

継続は力なりだと実感しています

低血糖時の対応

長年、糖尿病と共に生きてきたM.T.さんは、低血糖時に備えてブドウ糖を持ち歩いているものの、あまり食べることはないそうです。ブドウ糖を食べるよりも、ジュースなどを飲んだ方が素早く対応できるのでその場で購入するなどして対応している、と教えてくださいました。

スマートフォンの機能を活用

スマートフォンの機能を活用

もし倒れた場合のために、自身のスマートフォンにメディカルIDを設定しているというM.T.さん。

メディカルIDとはiPhoneに搭載されている機能の1つで、持病や緊急連絡先など緊急時に必要な可能性のある情報がロック画面を解除することなく見られます。参考までに、Androidも健康情報や緊急連絡先を入力できる機能があります

ヘルプマークを持とうか考えたこともあるそうですが、偏見や他人に気を遣わせたくないという気持ちが勝って所持しないことを選択した、とのことでした。

ヘルプマークとは見た目でわからないものの、助けや配慮を必要とする人のために作られたマークです。マークを付けていれば倒れた時にわかりやすいものの、普段から助けが必要なことの少ない方にとっては目立ちすぎると感じてしまうのかもしれませんね。

 

【ヘルプマーク】
【ヘルプマーク】
(東京都福祉局HPより引用)

今後への想い

子どものころに1型糖尿病を発症し自然と受け入れて生きたM.T.さんですが、1型糖尿病のことを深く理解していない方から「若いのに」「甘いものダメなんでしょ」「痩せてるのに」などと言われて傷ついた過去もあります。

発言した方は何気ない言葉だったとはいえ、言われたことを今でも覚えているし言葉のナイフのように感じたそうです。このできごとを経験してからは、1型糖尿病であることを伝える際は信頼できる相手かどうか考えるようになりました、と語ってくださいました。

すべての方が糖尿病について正しい知識をつけるのは、簡単なことではありません。しかし、理解のある方が少しでも増えれば、糖尿病の方にとって生きやすい社会になるでしょう。理解していることが当たり前になるよう、一人ひとりが意識したいですね

M.T.さんのシンクヘルスアプリ活用法

1型糖尿病歴20年以上のM.Tさんに、シンクヘルスアプリの活用法を聞いてみました。

血糖値やインスリンの単位を入力し、日記のように使えるので、後から見返して振り返りやすいところが良いです。この日何をして、この数値の時にインスリンを何単位打って、上手くいったかダメだったかを振り返り、日々より良くなるように活用しています

可視化できるところも

・自分で設定した目標値を外れると自動で色分けされる機能
・HbA1cの予測値を出してくれるところ

も、お気に入りだとおっしゃるM.T.さん。

他にも、病院で測定したHbA1cを入力することもできるため今までの記録と見比べて管理しやすい、と教えてくださいました。

今まで血糖値のアプリを検索し、いくつかインストールした上でシンクヘルスが使いやすいと感じ、4年近く継続して使ってくださっているそうです(2024年1月現在)。

M.T.さん

 

おいしい健康のレシピを見るのも密かな楽しみです

まとめ

まとめ

小学生の時に1型糖尿病と診断を受け、20年以上糖尿病とともに生活してきたM.T.さん。

長く糖尿病と付き合ってきたM.T.さんだからこその、血糖値管理のコツ低血糖時の対応を教えていただきました。子どものころに発症したため糖尿病にかかわることは自然と受け入れたものの、大人になったからこその大変な面も感じていることがわかります。

少しでも多くの人が糖尿病について正しく理解し、もっと糖尿病の方が生きやすい世の中に変えていきたいですね

M.T.さんはシンクヘルスアプリを日々の記録や振り返りに活用し、血糖値管理に役立ててくださっています。今まで使ったことがなかったという方も、ぜひ試してみてはいかがでしょうか?

なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。

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