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【医師監修】足の巻き爪は切り方が原因?〜対処方法や陥入爪との違いも解説〜

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足の巻き爪は切り方が原因? 〜治療から対策までシンプルに解説〜

当記事は、内科認定医・糖尿病専門医 古賀 萌奈美先生にご監修いただきました。
執筆はライター 前間弘美(管理栄養士)が担当しました。
*シンクヘルスブログ監修・執筆者情報一覧はこちらをご覧ください

「何だか爪が内側に丸まっている気がする…」
「爪が皮膚に食い込んで痛い」

そんな風に感じたことはありませんか?

それはもしかしたら巻き爪や陥入爪かもしれません。

今回は、巻き爪について原因や対象方法、陥入爪との違いまでわかりやすく解説していきます。正しい爪の切り方もお伝えするので、ぜひ最後までご覧ください。

巻き爪とは

巻き爪とは

巻き爪とは、爪の端が内側に食い込んでいる状態のことです。

歩行時や運動時に、爪が圧迫されて、足の指先に痛みを生じたり、爪の下に血腫を生じたりすることがある一方で、爪が強く弯曲していても痛みが全くないこともあります。

陥入爪(かんにゅうそう)はどのような状態か

陥入爪は爪の端が周りの皮膚に食い込んで炎症を起こしている状態です。

痛みや腫れを生じ、さらに皮膚にできたキズが感染を起こし、化膿することもありします。

巻き爪の原因について

巻き爪の原因は、外傷や皮膚・爪疾患、遺伝性、加齢などが考えられていますが、真の原因は不明のことが多いです。

陥入爪の場合は

陥入爪の主な原因は、

・深爪(爪を短くしすぎた状態)
・外反母趾(足指の変形)
・靴による圧迫
・運動による刺激

が挙げられます。

最も一般的なのは深爪で、深爪をした所に靴や圧負荷がかかることで爪が皮膚にくい込んで陥入爪が起こります。

また外反母趾では合わない靴の影響で、足指の付け根が曲がってしまいます。こうなると歩行時、爪に過剰な負担がかかって皮膚に爪がくい込み、陥入爪につながるのです。

靴による圧迫は、サイズの合っていない靴やヒールの高い靴、先がとがっている靴によって起こります。

そして運動による刺激とは、ジョギングで爪先に負荷がかかったり、ボールなどを蹴ることで爪先に刺激が加わったりすることです。

手にも起こるのか

巻き爪は足に起こることが多いですが、手に起こる場合もあります。

なお、手に巻き爪が起こる原因として考えられるのは、元々の体質で爪が薄くて柔らかい場合や、深爪、マニキュア・ジェルネイルの使用で爪が乾燥している場合などです。

何科で診てもらえるの?

巻き爪や陥入爪は、皮膚科を受診すると診てもらえます。また、形成外科や整形外科で診察している医師もいます。

巻き爪や陥入爪の治療をしているかどうかは、ホームページに掲載している場合も多いです。お近くの医療機関を検索してみると、よいかもしれませんね。

どんな治療をするのか

巻き爪の治療

医療機関で受ける治療は、爪の形を直して痛みを取り除くものです。

軽症であれば、テーピングコットンを用いて、皮膚を爪から引き離すように固定することで爪の食い込みを減らして痛みを和らげます。

その他に、爪を平らにするクリップ法や、爪の先端に穴を開けて細いワイヤーを通すワイヤー法があります。

炎症や化膿がある場合の治療

陥入爪で炎症や化膿がある場合は、先にそちらを治すことが必要です。

ガター法といって、爪の端と皮膚の間に柔らかいチューブを差し込む治療を行います。

巻き爪や陥入爪で手術することもあるの?

巻き爪や陥入爪の程度によっては手術をすることがありますが、入院して全身麻酔をするような手術ではなく、局所麻酔(爪の部分にだけ麻酔をすること)を使って短時間で終わるものです。

食い込んでいる爪を取り除く部分抜爪や、食い込んでいる爪を取り除いてフェノールという薬を使ってその部分に爪が生えてこないようにするフェノール法があります。

巻き爪や陥入爪はセルフケアで対策を

巻き爪の対策

正しい爪の切り方

爪を切る時は、

・深爪をしない
・両端を深く切り込み過ぎない

という点に気を付けることが大切です。

また爪の切り方は、スクエアカットにしましょう。スクエアカットとは、爪を指の先端と同じ高さにして横方向にまっすぐ切り、やすりで整える方法です。

テーピングも効果的

治療のところでもお伝えしましたが、テーピングはかんたんで効果的な方法です。

爪の外側から斜めに引っ張りながらたすき掛けのように貼る方法や、爪甲(そうこう:爪の露出している部分)の周囲をテーピングする方法があります。

慣れてしまえば自分でもできる方法です。もしもやり方がわからない場合は病院を受診した際、医師にやり方を聞いてみるのもよいかもしれません。

そのほか日常で気をつけること

爪の切り方やテーピング以外に日常的に気を付けることを3つお伝えします。

①靴の選び方

小さすぎる靴・大きすぎる靴は避けましょう。爪先に少しゆとりがあるくらいの靴がオススメです。

また、ヒールの高い靴を毎日履き続けるのは負担になります。ヒールの低い靴を選んだり、かかとの高くないフラットな靴を履いたり、爪への負担を減らす日を作ってあげるとよいですね。

②歩き方

巻き爪にならないためには、かかとから着地して足の裏全体に重心をのせるような歩き方が、オススメです。つま先に重心をのせるような歩き方は、爪や指先に負担がかかります。

③清潔にする

足を清潔にしておくことは、巻き爪になったあとに大切な点です。

なぜなら巻き爪によって炎症や化膿が起きた場合、清潔に保てていないと更に悪化してしまうことがあるからです。

爪のケアに使える道具を紹介

爪切りだと足の爪が切りにくい場合は、ニッパーを試してみるのもよいかもしれません。

爪のセルフケアに役立つ道具は100円均一ショップにもあるので、お店を覗いてみるのもよいですね。

まとめ

巻き爪は爪の端が内側に食い込んでいる状態、陥入爪は、爪の端が内側に食い込み炎症を起こしている状態のことです。

巻き爪の原因は、外傷や皮膚・爪疾患、遺伝、加齢などが推測されますが、真の原因はわからないことが多いです。一方で、陥入爪の主な原因は、深爪・外反母趾・靴による圧迫・運動による刺激が挙げられます。

皮膚科などで診てもらえるので、HPなどで確認してみましょう。巻き爪・陥入爪の治療は医療機関で行いますが、正しい爪切りなどのセルフケアも大切です。

それでは、当記事を参考にあなたの日常生活が少しでも快適になると、嬉しいです。

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参考文献
原田和子(2016)3コマ送り写真で完全マスター!フットケア手技【ケア編】7 巻き爪の ケア,糖尿病ケア,13(3),49-51
・医療情報科学研究所(2020)病気がみえるvol.14 皮膚科 第1版,メディックメディア,298
・J-STAGE 足にかかる外力に起因する爪の変化
・日本創傷外科学会 陥入爪・巻き爪

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