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糖尿病足病変とは~原因から初期症状・予防法まで解説~

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糖尿病足病変とは?原因と治療のポイントを3分で解説

当記事の執筆は、シンクヘルスブログ編集部が担当しました。
*シンクヘルスブログ監修・執筆者情報一覧はこちらをご覧ください

糖尿病のある方は、『水虫』や『タコ』など足のトラブルに要注意です。

なぜなら糖尿病の方は、足のトラブルなどの初期症状をきっかけに、何らかの感染症とあわさることによって糖尿病足病変が発生するからです。

糖尿病足病変は放置して悪化すると、足を切断しなくてはいけないことも。

今回は、糖尿病足病変のメカニズムと治療や予防についてお伝えしていきます。ぜひ最後までご覧ください。

糖尿病足病変の原因とメカニズム

糖尿病足病変の原因

糖尿病足病変とは、靴擦れやたこなど「足のトラブル」に加え、神経障害や血流障害が原因となっておこるさまざまな病態のことです。

ここからは、糖尿病足病変のメカニズムについてお伝えしましょう。

まず運動神経の障害により筋肉の萎縮がおこるため、足裏のアーチが変形し足底圧が特定の部位にかかります。これにより靴擦れ・たこ・ケガなど足のトラブルが起こりやすくなるのです。

さらに、触覚神経の障害が起こると痛みを感じにくくなるので、足のトラブルに気づかないまま悪化してしまいます。

加えて自律神経の障害による発汗の低下は、皮膚の乾燥や皮膚のバリア機能低下を引き起こし、細菌感染をおこしやすい状態になってしまうのです。

足のトラブルが起こりやすい・ケガに気づきにくい・感染しやすい状態では、できた傷などから簡単に細菌感染をおこして潰瘍ができてしまいます。

そこに血流障害が起こっていると、酸素や栄養が足先まで届きにくくなるので傷が治りが遅くなったり、新たな潰瘍や壊疽を起こしたりてしまうのです。

参考記事:糖尿病だと感染症になりやすい? ~理由と対処法をシンプルに解説~

糖尿病足病変の初期症状とリスク要因

糖尿病足病変の初期症状は多岐にわたりますが、代表的なものをまとめました。

・足趾の変形
・陥入爪(※)
・爪白癬
・足白癬
・靴ずれ
・乾燥・亀裂
・うおのめ、たこ 

※陥入爪:爪の周囲が皮膚に食い込む状態

これらの初期症状が進行していくと、以下のようなより治療に時間がかかる症状があらわれます。

・蜂窩織炎(ほうかしきえん)※1
・壊死性筋膜炎※2
・足潰瘍(皮膚の欠損)
・壊疽(組織の壊死)

※1蜂窩織炎:皮膚とその下部の組織に細菌が感染して炎症が起こる病気
※2筋膜(筋肉を覆う結合組織の表面)に沿う形で皮膚の深い箇所で壊死が広がる病気

ちなみに蜂窩織炎や壊死性筋膜炎は、糖尿病足病変によって小さな傷ができ、そこに細菌が感染することによって発生します。

一方、足潰瘍や壊疽は細菌感染をきっかけに、傷が悪化することで発生します。特に壊疽は、進行すると足を切断しなくてはいけないこともあるので、予防や速やかな治療が必要です。

なお次の項目に当てはまる方は、糖尿病足病変になるリスクが高いといえるためご注意ください。

🔲10年以上糖尿病を患っている
🔲血糖値が安定しない
🔲腎不全
🔲足への注意不足
🔲高齢     など

参考記事:傷の治りが遅いのは糖尿病が原因?~仕組みと対応をわかりやすく解説~

早期治療がポイント

糖尿病足病変の治療のポイントは、放置しないことが大事です。

「水虫がある」「足に傷ができた」「足が赤く腫れている」等の症状がある方は、糖尿病の先生に相談したり、皮膚科を受診したりしましょう。

ちなみに、糖尿病足病変は重症になると入院して治療をしたり、最悪の場合下肢切断をしたりしなくてはいけない場合もあるのです。

辛い思いをする前に、まずは小さな傷のうちから早期に治療を開始しましょう。

予防は適切なフットケアから

フットケア

糖尿病足病変は、適切なフットケアによって予防することができます。

では、具体的なフットケアのポイントを6つご紹介しましょう。

①異常が出たらすぐに連絡

外傷や腫れ・痛みなどが出たら、すぐに受診をしてください。「次の外来の日まで様子を見よう…」と放置するのは禁物です。

②禁煙

喫煙は末梢の血流を低下させてしまいます。禁煙に努めましょう。

③毎日足をチェック

足を清潔に保ち、異常がないか毎日確認してください。見えにくい場合は鏡を使うと見やすくなります。

④足に合った靴を選択

かかとの高い靴は避け、履く前に異物が入っていないか確認することが大切です。

⑤爪を正しく丁寧に切る

深爪しないように注意することが必要になります。また、ストレートにカットするのが良いです。爪が厚くなって割れやすい状態や陥入などがあれば、医師に相談しましょう。

参考記事:足の巻き爪は切り方が原因? 〜治療から対策までシンプルに解説〜

⑥熱湯に注意

熱湯は皮膚を傷つけるので、お湯の温度を確かめてから入浴することが大切です。また、冬場のコタツや暖房器具は、体から離して低温やけどをしないように注意しましょう。

まとめ

以上糖尿病足病変について、理解は深まりましたでしょうか?

最後に今日の話を以下4点にまとめました。

・足病変とは主に感染と足の傷などが原因で起こる
・糖尿病の方は足病変が起こりやすく、気づかないうちに悪化しやすい
・足に異変が起きたら放置せず早めに医師へ相談
・予防にはフットケアが大事


あなたのこれからの生活が少しでも楽しいものになるように、足元には気を付けて毎日を過ごしてもらえると嬉しいです。

なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは血糖値や食事の記録がカンタンにできます。記録がグラフになり状況が把握しやすいのでぜひ活用してみてくださいね。
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参考文献
学研メディカル秀潤社(2018),糖尿病・内分泌疾患ビジュアルブック 第2版,p125‐133
国立国際医療センター糖尿病センター フットケア

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