甘酒は血糖値を急上昇させる?~糖尿病の方が注意すべき飲み方や適量も紹介~

当記事の執筆は、管理栄養士 松原知香が担当しました。
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米からつくる優しい甘さの甘酒、お正月に飲むという方も多いですよね。
最近では美容や健康に関心の高い方からも注目されていますが、甘いからこそ気になるのは血糖値。
甘酒の甘さは、血糖値を急上昇させるのでしょうか。
また、血糖値が気になる方や糖尿病の方が甘酒を飲んでもよいかは、悩ましいところです。
そこで今回は、血糖値が気になる方が甘酒とどう付き合っていくのかについてお伝えします。
ぜひ最後までご覧ください。
目次
甘酒は血糖値を急上昇させるのか
甘酒に含まれる糖質は、体に吸収されるスピードが早いため、飲みすぎや一気飲みは血糖値を急上昇させる可能性があります。
甘酒のなかでも米こうじから作る甘酒は、発酵の段階で米に含まれるでんぷんを分解してブドウ糖を作りますが、ブドウ糖は体に素早く吸収・利用されやすい糖なのです。
糖尿病の方は、低血糖時にブドウ糖を含む食品をとり血糖値を上げるといった対策をとることがあり、ブドウ糖はそれだけ血糖値を上昇させやすいといえます。
そのため、甘酒も飲み方によっては血糖値を急上昇させる要因になると考えられます。
とくに糖尿病の方は血糖値が上がりやすいうえに、一度上がった血糖値が下がりにくい傾向にありるため、血糖変動を最小限に抑えるためにも、飲み方や量には気を付けましょう。
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糖尿病の方が甘酒を飲んでも大丈夫?
糖尿病だからといって「食べてはいけないもの」はないので、糖尿病の方でも甘酒は飲めます。ただし、際限なく飲んでいいわけではありません。
糖尿病の食事管理をする際に活用したい「糖尿病食事療法のための食品交換表」によると、甘酒はお菓子などと同じ「し好食品」に分類されます。
糖尿病の方は、食事から摂るカロリーや糖質量をコントロールする必要があるため、1日3食バランスの良い食事を心がけたい一方、お菓子などのし好食品は避けたほうがよいとされています。
甘酒のように甘いものがどうしても食べたいときは、かかりつけ医や食事指導を受けている管理栄養士に相談をしてから食べるようにしましょう。
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血糖値の急上昇を防ぐ甘酒の飲み方
血糖値が上がりやすい甘酒ですが、寒い季節に飲んで温まりたいですよね。
ここからは、血糖値が気になる方や糖尿病の方が甘酒を飲む際に役立つ、血糖値の急上昇を抑えるコツをご紹介します。
飲むスピードはゆっくりと

甘酒を飲むときは、ゆっくり飲むと良いです。
冒頭でもお伝えした通り、ブドウ糖は砂糖であるショ糖などに比べて体への吸収スピードが早いのです。
一気に飲むと、血糖値が急上昇してその後下がりにくかったり、急降下して低血糖を起こしてしまうこと可能性もあります。
甘酒を飲む際は、家族や友人とのお話を楽しんだり、ひとりでリラックスしたいときなどに、味わいながら飲むことをオススメします。
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1日の目安量
血糖値が気になる方や糖尿病の方が甘酒を飲むなら、1日100gまでとしましょう。
糖尿病の方が食事内容を決める際に活用される「糖尿病食事療法のための食品交換表(以下、食品交換表)」において、甘酒はし好食品に含まれます。
食品交換表では80kcalを1単位と計算し、ご飯やパン、野菜、肉など7つのグループそれぞれに目安の摂取量を分配します。
甘酒のようなし好食品はこの7つのグループに含まれず、もし飲むならご飯やパンなどの炭水化物の摂取量を減らす必要があります。
しかし、甘酒の量を増やしご飯などの量を減らしすぎるのはバランスの良い食事といえません。そのため、甘酒は1単位分(80kcal)までとするのが望ましいです。
甘酒100gあたりのカロリーは79kcal、糖質は18.3gなので、1日あたりの上限は100gを目安にするとよいでしょう。
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「飲む点滴」甘酒に含まれる栄養とは

甘酒が「飲む点滴」と表現されるのを目にする機会も多いのではないでしょうか。これは、点滴と同様に甘酒にもブドウ糖が含まれるから、という説が有力なようです。
さらに、甘酒ができる際デンプンを分解することでオリゴ糖を作り出します。オリゴ糖はビフィズス菌など善玉菌のエサになり、善玉菌が増えて腸内環境の改善に役立つのです。
甘酒は、私たちの健康をサポートする栄養が補える、昔から親しまれてきた発酵食品だといえますね。
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【酒かすと米こうじ】血糖値によいのはどちらか
甘酒は、米こうじからつくるものと、酒かすからつくるものの2種類があります。
血糖値が気になる方や糖尿病の方によいのはどちらなのか気になりますが、答えは「どちらでもない」です。
酒かすは食物繊維を多く含むため、血糖値の上昇を緩やかにする働きが期待できる一方、酒かすで作る甘酒には砂糖を加えているため血糖値が上昇しやすいです。
また、米こうじから作る甘酒はブドウ糖やオリゴ糖など体によい成分を補えますが、こちらも血糖値への影響は少なからずあります。
まとめると酒かす、米こうじどちらの甘酒も「一長一短」があるため、どちらがよいと断言はできないのです。
その時の気分によって選んでいただければと思います。
ただし、飲む際はどちらかを1日1杯とし、両方を1杯ずつなどとしないようご注意ください。
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まとめ

古くから日本人に親しまれてきた甘酒は、工夫することで糖尿病の方でも飲んでいただけます。ただし、甘酒はお菓子と同じ「し好食品」に分類されるため、かかりつけ医や管理栄養士に相談してから飲みましょう。
大まかな目安は1日1杯(約100g)として、甘酒を飲む代わりに3食いずれかの主食を減らすなど調整するとよいですよ。
これから寒さがいっそう厳しくなる季節、甘酒を上手に取り入れて温かくお過ごしください。
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参考文献
文部科学省 食品成分データベース
農林水産省 甘酒
日本糖尿病学会編・著 糖尿病食事療法のための食品交換表 第7版



