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血糖値を上げない朝食の選び方とは〜メニューや飲み物をポイント解説〜

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血糖値を上げない朝食

当記事の執筆は、管理栄養士  白石香代子が担当しました。
*シンクヘルスブログ監修・執筆者情報一覧はこちらをご覧ください

「血糖値を改善したいけど、朝食にトーストだけ食べる習慣は良くないのかな…」

糖尿病など生活習慣病の主な原因には、毎日の食事や食習慣が大きく関係します。つまり食べ物や食べ方を工夫すれば血糖値は下げられるのです。

しかし、3食の中でもとくに慌ただしいのが朝食の時間ですよね。バランスよく、品数も豊富にしたけれど時間がない、と感じることも多いのではないでしょうか。

そこで今回は、朝食で血糖値を上げないためにはどうしたら良いのかについてお伝えすることにしました。

中でも最近注目をあびている、朝食時におすすめの飲み物は一見の価値ありです。ぜひ最後までお読みください。

血糖値を上げないための朝食ポイント

血糖値を上げないための朝食ポイント

血糖値を上げる糖質をオフしたり、血糖値の急上昇を防ぐ食材を選んだりしながら、朝食後の血糖値を上げない工夫をしていきましょう。

主食の量を少し控える

一般的に、朝食で食べるパンやご飯といった主食に糖質は多く含まれます。

糖質(g)
食パン1枚
(6枚切り/65g)
31.3g
ご飯お茶碗1杯
(150g)
57.2g


上記の表のように食パン1枚やご飯お茶碗軽く1杯程度でしたら、さほど問題はないと思われます。

しかし食パン2枚だったりご飯を大盛りにして食べたりすると、知らず知らずのうちに糖質を摂りすぎる可能性があるのです。

糖質は私たちの体を動かす大切なエネルギー源ですので、極端に減らしてはいけませんがちょっと少なめを意識すると良いでしょう。

参考記事:ご飯1杯のカロリーと糖質はどれくらい?糖質制限での活用を踏まえシンプルに解説
参考記事:食パンの糖質は高い?〜糖質オフや糖質制限にオススメの商品も紹介〜

おかずをプラス

忙しい朝は、どうしてもトーストやおにぎりだけ…と1品料理になりがちですが、ゆで卵や野菜、味噌汁などのおかずも一緒に食べるよう意識すると良いです。

そうすることで、たんぱく質や食物繊維が取れるようになります。

たんぱく質は糖の貯蔵庫である筋肉を作る栄養素で、インスリン(血糖値を下げるホルモン)の効きをサポートします。

そして食物繊維には、小腸での糖の吸収スピードを緩やかにする働きがあるのです。

1日のスタートとなる朝食は、バランスも考えてしっかり食べるよう心がけましょう。

参考記事:血糖値を上げない食べ方について管理栄養士が解説~順番や糖質量も~

血糖値と朝食の関係

血糖値と朝食の関係

朝食をとると1日の血糖変動を緩やかにし、良好な血糖管理に役立ちます。

なぜなら、空腹の時間が長くなると脂肪が分解されて脂肪酸が増えることにより、インスリン(血糖値を下げるホルモン)の働きが悪くなる可能性があるからです。結果、食後の血糖値が急上昇するリスクが生じます。

ですので、朝食は血糖値を安定させるために大切な食事と言えるのです。

朝食を抜くと血糖値は下がるのか

一見、食事を抜くことで血糖値の上昇を抑えられるように思いますが、じつは私たちの体は朝食を抜いても血糖値が下がりにくくなるように調整されています。

もう少し詳しくお伝えしますと一般的には就寝中、私たちの血糖値は下がっています。

そして朝食を食べない、つまり血糖値が低い状態が長く続くと、私たちの体は「インスリン拮抗ホルモン」と呼ばれる血糖値を上げるホルモンを分泌して、血糖値が下がりすぎないようにするのです。

なぜなら血糖値が低い状態が続くと、頭がぼーっとしてして集中力がなくなったり、イライラしたりすることもあるからです。

インスリン拮抗ホルモンが分泌された状態(朝食抜きで昼食を食べる)で食事をすると、いつもと同じ食事内容だったとしても、通常以上に血糖値が上がりやすくなってしまいます

血糖値を上げない食事はあるのか

血糖値を上げない食事

結論から言いますと、血糖値を上げにくい食事はあります。しかし後ほど詳しくご紹介しますが、食べ物や食べ方には工夫が必要です。

基本的には、食事をすると誰でも血糖値は上がります。そして食事に含まれる栄養素の中でも糖質(※)が血糖の上昇には大きく関わります。

(※)糖質は分解されてブドウ糖になり、腸から吸収されて血液中に入る栄養素です。

そのため糖質量を控える、もしくは糖質の吸収を緩やかにすることで、血糖値を上げにくい食事は実現できます。

参考記事:【医師監修】糖尿病に良い食べ物は?食材やメニューをわかりやすく紹介

血糖値の上昇を防ぐ簡単メニューを紹介

それでは、具体的なメニューについて見ていきます。

まず、朝食にご飯を食べる場合は、納豆や味噌汁を付け加えることをオススメします。さらにお好きでしたら、卵かけご飯も良いですね。

朝食メニュー

ご飯が主食の時には、このようなメニューにするだけで、納豆や卵でたんぱく質を摂ることが可能です。

またお好きな野菜や海藻をたっぷり入れた味噌汁に、もずくなどを添えると食物繊維もたっぷり取れますよ。

参考記事:もずくの栄養成分と効能効果~健康に効果的な食べ方も伝授~

パンはどうする?

パン食の場合は、胚芽やライ麦入りのものがオススメです。たったそれだけの工夫で、パンから食物繊維を補うことができます。

さらに目玉焼きや海藻のスープを添えると、簡単にバランスの良いメニューが出来上がります。

コンビニでも出来るのか

朝食メニューコンビニ

コンビニでももちろん大丈夫です。一例をご紹介しますね。

・おにぎり+ゆで卵+野菜サラダ
・野菜サンドイッチ+牛乳やヨーグルト


ちなみに健康的なイメージのあるサンドイッチですが、挟んでいる具材によっては避けたほうが良いものもあります。

たとえば、カツサンドはたんぱく質を摂れる一方、脂質も増えることになります。

なので、ヘルシーでありながら野菜とたんぱく質が一緒に摂れるものを選ぶと良いでしょう。例えば、【ブロッコリー+えび】 【レタス+卵】などがオススメです。

参考記事:糖尿病のコンビニ活用術〜選び方や組み合わせを管理栄養士が直伝〜

朝食に牛乳を飲むと血糖上昇を抑えられる

朝食時の牛乳で血糖上昇を抑制

最近の研究で、朝食に牛乳を飲むと血糖管理が良好である可能性が分かってきました。

この作用は、牛乳に含まれるカゼインとホエイプロテインという2つのたんぱく質によるものと思われています。

ちなみにホエイプロテインには、インスリンの分泌を促す消化管ホルモンの産生を促す効果も期待できると言われています。

なので、毎日コップ1杯の朝牛乳を習慣にするのも良いですね。

参考記事:牛乳の栄養を徹底解説~メリット・デメリットまで詳しくお伝えします~

ヨーグルトは代用OK?

ヨーグルトは血糖値を下げるのか

ヨーグルトでもOKです。ヨーグルトにもホエイプロテインが含まれます。

ただし、ヨーグルトを食べる際には糖のものを選ぶことがポイントです。

加糖の甘いヨーグルトには砂糖が含まれ、血糖値を上げる要因となってしまいます。せっかくのホエイプロテインの効果が薄れないためにも、無糖で召し上がってください。

参考記事:糖尿病の方におすすめなヨーグルトの食べ方~上手に食べれば効果的~

まとめ

以上、血糖値を上げない朝食についてご紹介しました。

朝食はどうしてもおにぎりだけ、パンだけになる傾向がありますが、主食には糖質が多く含まれますので、少し注意が必要です。

では、ポイントをまとめます。

・主食の量を少し控える
・卵や納豆、サラダなどのおかずも食べる


なお、朝食に牛乳を飲むと血糖コントロールができる可能性も示唆されています。コップ1杯の牛乳を習慣にするのも良いですね。

それでは最後になりますが、当記事があなたの血糖改善のヒントとなれば幸いです。

なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。

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参考文献
「図解で改善」ズボラでもラクラク!薬に頼らず血糖値がぐんぐん下がる!医学的に正しい最強の食べ方 板倉弘重先生 三笠書房
Elsevier Consuming milk at breakfast lowers blood glucose throughout the day 2018年8月
Journal of Daily Science Effect of milk protein intake and casein-to-whey ratio in breakfast meals on postprandial glucose, satiety ratings, and subsequent meal intake  2018年8月
Diabeters Care Fasting Until Noon Triggers Increased Postprandial Hyperglycemia and Impaired Insulin Response After Lunch and Dinner in Individuals With Type 2 Diabetes: A Randomized Clinical Trial,Volume38 issue10

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