シンクヘルスユーザーインタビュー⑥シングルマザーがある日糖尿病に~子供のために病気と向き合う~
当記事の執筆は、管理栄養士 松原知香が担当しました。
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ひとり親家庭は、30年前に比べて約1.4倍に増加しています。一人で家計を支えながら子育ても家事もこなす方も多い中で、もし病気になってしまったらどうでしょう?
「子供のお世話や生活費はどうしよう・・・」
さまざまな不安要素が頭に浮かんで、自分の治療どころではなくなってしまいますよね。一方で、自分の体を守ることは家族の生活を守ることにもつながります。
今回ご紹介するシンクヘルスユーザーは、シングルマザーとして家族の生活を支える中、2型糖尿病を発症し、自身の病気と向き合いながら治療を続けているhanakoiさんです。
環境の変化から糖尿病を発症した際の心境や葛藤、血糖管理を行う難しさなどを伺いました。
子供との生活を守るため、自身の病気と向き合って奮闘する姿に母の強さを感じ、お話を聞きながら勇気をもらいました。
ぜひ最後までご覧ください。
目次
hanakoiさんのプロフィール
hanakoiさん
(40代・女性・2022年~シンクヘルスアプリを使用)
離婚を経験後、環境の変化とそれに伴うストレスにより2型糖尿病を発症。
現在シングルマザーとして2人の子育てをしながら闘病を続ける。
急激な環境の変化から募ったストレス
hanakoiさんは現在、2人の子育てをしながら仕事もこなして忙しい日々を送っています。
じつはhanakoiさんはシングルマザー。
離婚を機に引っ越しをして、仕事もパートからフルタイムへ変更するなど、生活環境やリズムが急激に変わりました。
まだ手のかかる子供を送り出して仕事をし、帰ってきたら子供のお世話に溜まっている家事を片づける日々。
「子供との生活のために仕事を頑張っているのに、そのせいで子供たちと触れ合う時間が減ってしまう」
時間的な余裕がなくなるにつれて、今までできていたことができない現実は、hankoiさんの心の余裕を奪っていきました。
加えて、子供を一人で育てなくてなくてはいけないプレッシャーがより体への負担となり、ストレスが増大していったのです。
食事は時短でエネルギー重視
仕事をフルタイムに変えたことで家にいる時間が短くなり、真っ先にしわ寄せを受けたのは「食事」だったそうです。
帰宅して、お腹を空かせた子供たちに1分でも早くご飯を出してあげたいと思う親心は、子育てをしている方なら痛いほど共感できますよね。
しかし、炭水化物中心の食生活に加えて、さまざまな環境の変化により、hanakoiさんの体は悲鳴を上げるようになったのです。
感じた体の異変
仕事に家事、子育てに追われる日々を送っていたhanakoiさんは、ある時から
・髪の毛が抜ける
・痩せていく
・喉が渇く
このような症状を感じるようになったと言います。
しかし、肉体労働も多い造園のお仕事をされていたこともあり、体に異変を感じても「仕事のせいかな?」と深く気に留めることはありませんでした。
そんな時、会社の健康診断で血糖値の数値に異常がみつかり、再検査したところHbA1c(※)がなんと11.7%。hanakoiさんは重度の2型糖尿病になっていました。
(※)HbA1cは長期的(約2~3か月)の血糖値を評価する指標。40代女性の場合、平均値は5.5%。
参考記事:【医師監修】糖尿病の前兆とは〜初期症状やサインを把握し早めに対応しよう〜
即入院と言われてもできないワケ
医師からは「即入院をして治療を始めましょう」と告げられましたが、hanakoiさんは入院を決断することができませんでした。
その理由は、2人の子供たちを残しておくことができなかったからです。
「自分が入院したら、子供たちはどうやって生活するのか?」
仕事のことなど考えるべきことがたくさんある中で、hanakoiさんは子供たちのことが一番気がかりだったと言います。
治療について
医師と相談した結果、hanakoiさんは通院による治療を開始しました。
治療方針は食事療法、運動療法、そして薬による血糖管理の3つです。
hanakoiさんが、3つの治療法でとくに苦労しているのは「食事療法」とおっしゃいます。
参考記事:【医師監修】2型糖尿病とは〜原因・症状や治療についてわかりやすく解説〜
「食べることが苦痛」安定しない血糖値
糖尿病の治療において、食事管理は非常に大きな役割を占めます。
基本的な食事療法は、食事バランスを整えて個人の身体状況にあわせた適切なカロリー内で食事をとります。
hanakoiさんは炭水化物中心の食生活を見直し、パンやご飯をかなり制限しているそうです。
それでも、一時的に下がった血糖値は次の食事で再び急上昇してもとに戻ってしまいます。
さらに、食べていなくても血糖値が上昇してしまう状態をみて「食べることが嫌になる」と落ち込むこともあったそうです。
SNSで知った「シンクヘルスアプリ」
試行錯誤をする日々の中、hanakoiさんは情報収集のためにみていたInstagramで、シンクヘルスアプリの存在を知りました。
現在、シンクヘルスでは「シンクヘルス実験室」というアカウント名で、血糖管理のポイントを食事や運動を中心にご紹介しています。
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hanakoiさんは、シンクヘルス実験室の投稿からアプリに興味を持ち、日々の血糖値を記録するためにシンクヘルスアプリを使い始めました。
HbA1cの予測機能がオススメ
hanakoiさんは、朝に血糖値を測定してシンクヘルスアプリに記録し続けているそうです。
また、使い続ける中でHbA1cの予測機能が便利で他の方にもオススメしたいポイントだ、とおっしゃいます。
シンクヘルスアプリでは日々の血糖値を入力することで、HbA1cの推定値を自動で計算して教えてくれる機能があります。
HbA1cは過去2~3か月の血糖値を評価する際に用いられる数値であり、これまでの血糖管理が良好かどうかがわかるのです。
ただし、アプリではあくまで推定値なので、実際の血液検査から得られるHbA1cの数値とは扱いが異なります。血糖管理において大切な、治療を続けるモチベーション維持の材料として活用できます。
※シンクヘルスアプリの機能についてもっと知りたい方はこちら
まとめ
シングルマザーとして一人で家計を支えながら家事と子育て、そして糖尿病の治療に向き合うhanakoiさん。「大変」という言葉では表せないほど、さまざまな苦悩や葛藤があったと、今回のインタビューを通して感じました。
ご自身の血糖管理ではうまく行かないことも多いようですが、シンクヘルスアプリの活用により試行錯誤を繰り返しているようです。
また、hanakoiさんが糖尿病の治療を前向きに頑張れる一番の原動力は、やはり子供たちの存在。
血糖管理を良好に保ち、体が元気な状態で子供たちの成長を見届けたい、という気持ちは子育て中で糖尿病治療中の方にとって共通の願いではないでしょうか。
入院をしなければいけないほどの体調にも関わらず、通院で治療を続けながら自分の病気をすぐに受け入れて向き合う姿に、hanakoiさんの人として、そして母としての強さを感じました。
シンクヘルスは、hanakoiさんのように糖尿病と向き合い奮闘する方々を、さまざまなコンテンツを通してサポートしていきます。
なお、弊社が開発する無料アプリ・シンクヘルスでは食事や運動、血糖値を一括で管理できます。最近では、写真からAIがカロリーや炭水化物量、たんぱく質、脂質といった食事内容を自動で分析する機能が新たに始まりました。
より食事記録を簡単に行えるので、ぜひご活用ください。
【参考文献】
令和3年度 全国ひとり親世帯等調査結果
I-6-6図 母子世帯数及び父子世帯数の推移 | 内閣府男女共同参画局
令和元年国民健康・栄養調査 第 2 部 身体状況調査の結果