天保山内科は鹿児島県鹿児島市に位置する、高血圧症・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病を中心に診療を行うクリニックです。
天保山内科では、さまざまな疾患の患者さんの診察にシンクヘルスをご活用いただき、質の高い診療の提供を実現されています。
今回は、院長の橋口恭博先生にシンクヘルスのご活用方法についてお伺いしました。
※本記事はダイジェスト版です。
シンクヘルス導入にいたった経緯と導入後の効果
シンクヘルスを導入しようと思ったきっかけは何でしたか?
家庭血圧測定値記録目的に血圧手帳を活用していたのですが、それをアプリ化することから始めたと思います。いろいろなアプリを見ていたのですが、学会の講演でシンクヘルスの使い方を聞いて、導入を決めました。
シンクヘルス導入前の課題を教えてください。
薬剤調整や効果を確認するための体重・血圧値などの情報を正確に取得するのが大変だと感じていました。
導入前は血圧手帳に記入頂いた数値を見て、おおよその平均値を“だいたいこれぐらい”と“算出”していました。手帳ですと、数字の羅列になり、平均値や傾向などを読み取っても正確性はありません.診察に必要な情報が素早く、正確に分かるといいなと思っていました。
※本事例の内容を詳細にお話しいただいている「完全版」はこちらからダウンロードいただけます。
シンクヘルスを導入後、その課題は解決されましたか?
導入後は期間内の平均値が算出されており、降圧薬の効果を医師も患者も確認できるようになりました。一緒に画面を見ながら、治療の効果を確認できるのでとても助かっています。
院内での実際の活用について
貴院では特に血圧管理でご活用いただいておりますが、シンクヘルスのデータをどのようにごかつようされていますか?
血圧記録は高血圧症の症例全例でお願いしています。当院では糖尿病と高血圧の合併症の方が多いです。
診察時に患者さんと一緒にダッシュボードを確認しながら治療の効果を確認したり、薬剤調整を行ったりしています。血圧の画面では、平均値や傾向だけでなく、分布を確認できるので便利です。
血圧管理以外でご活用されている場面はありますか?
血圧・体重・血糖管理がほとんどで、それぞれ薬剤調整に活用しています。
血糖管理はSMBGを使用している患者さんにお願いしています。血糖値を記録してもらうと、低血糖や高血糖があった際に、プラットフォームのお知らせで通知してくれます。実際に、プラットフォームのお知らせで低血糖が起こった患者さんに気づき、適切な対応ができたことがありました。
インスリン調整中など低血糖リスクのある患者さんも遠隔でモニタリングできるのは便利だと思います。また、血糖値のサマリーとして測定回数が表示されるので、診療報酬の算定に活用しています。
その他には、患者さんの状態が一覧で確認できるダッシュボード画面も活用しています。血圧・体重・血糖値ごとに記録がある全ての患者さんを数値の悪い順に並べ替えることができるため、ケアが必要な患者さんを特定することができます。これは電子カルテではできないことなので、シンクヘルスならではと思います。
患者さんへのアプリの紹介
どのような患者さんにシンクヘルスを紹介されていますか?
高血圧症・糖尿病・脂質異常症など生活習慣病症例には全例お願いしています。年齢関係なく、スマートフォンを持っている人にはお願いしていますよ。ご高齢の方はご家族がいれば、ご家族の方に代理入力を依頼することもあります。
もちろん中には自信がないとおっしゃる方もいます。そのような方には「医療スタッフも慣れるまでは時間がかかりましたが、だんだんと簡単にできるようになっていきますよ。」という説明をすると受け入れていただけます。
患者さんへのアプリの紹介はどのようにされていますか?
まずは、医師が記録の必要性を説明する際に、アプリで記録してもらうようお話しします。その後、看護師や栄養士がアプリの登録方法や入力方法など具体的な使い方をお伝えしています。
貴院では、非常に多くの患者さんと連携いただいておりますが、たくさんの患者さんにアプリをご利用いただくコツはありますか?
高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病の全症例にアプリの利用をお願いしているので、結果的に多くの患者さんに利用してもらうことになっています。生活習慣病の患者さんには血圧や体重を記録してきてもらう必要がありますが、それを手帳などの紙媒体ではなく、初めからアプリ前提で記録のお願いをしています。
最後に、患者さんに記録を継続してもらうコツがあれば教えてください。
実はその点が一番難しいと思います。測定入力頂いた結果に対し、評価と改善点があれば次回までの目標などを示すことかと思います。患者さんの記録を見ながら話をすることは大切ですね。患者さんがつけてくれている記録が診療に必要なことを実感できれば、記録を継続してくれるようになります。
※本事例の内容を詳細にお話しいただいている「完全版」はこちらからダウンロードいただけます。