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第67回日本糖尿病学会年次学術集会 講演レポート

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第67回日本糖尿病学会年次学術集会 シンポジウム2: 「糖尿病診療に革新をもたらす新たな概念 やテクノロ ジー」にて弊社創業者CEOのエド・デンが糖尿病治療におけるPHR活用のためのテクノロジーについて講演いたしました。

 

本記事では、弊社創業者CEOエド・デン講演「PHRの革新:患者満足度とアウトカム向上への道」のポイントをお届けします。

 

講演者プロフィール

エド・デン / CEO

ITの活用で、”糖尿病などの慢性疾患に罹患しても自身の祖母のように健康で長生きできる人を一人でも多くしたい”という思いから2013年にH2.Incの起業に至る。

糖尿病をはじめとする慢性疾患管理に特化した「シンクヘルス」

 

弊社の提供するPHRサービスは2つのソリューションによって構成されています。

 

・患者さん向けPHR『シンクヘルスアプリ』

・医療機関向けクラウドサービス『シンクヘルスプラットフォーム』

     

    患者さんがアプリ上で血糖値、血圧、体重、運動、食事などのPHRを記録し、患者さんの同意を得た上で、医療機関はプラットフォーム上で患者さんのデータを確認できます。

     

    データ分析と独自のアルゴリズムを使用して患者さんの生活習慣の改善や医療従事者のより良い意思決定を支援します。

     

     

     

    リアルワールドデータを活用し、糖尿病治療を支援

    シンクヘルスを活用することで、74%のユーザーが服薬時間の遵守80%のユーザーが医師の指示に従って血糖自己測定を継続できるようになっています。

    患者データをもとにした包括的な糖尿病支援

     

    アプリで患者さんが記録したデータをもとに産学共同研究等を通して、糖尿病治療におけるデジタルソリューションの有効性を評価し、今後のさらなる活用に向け開発を行っています。

     

    また、HbA1c予測機能などにより、治療継続の動機付けや治療計画の見直しを支援しています。

     

    多くの血糖自己測定器、血圧計等デバイスと自動連携

     

    血糖自己測定器、血圧計、体重計、インスリンコネクテッドデバイス、CGMデバイス、ウェアラブル端末など数多くの機器との連携に力を入れています。

    機器連携機能により、患者さんは簡単に日々の健康状態を記録できます。

     

    様々なメーカーの機器と連携できるため、あらゆる患者さんにご利用頂けるだけでなく、転院先等により、異なるメーカーの機器を使用しなければならない場合でもアプリを継続してご使用いただけます。

     

    AIによる食事解析機能

     

    2024年4月にAIによる食事解析機能をリリースしました。患者さんがアプリで食事写真を撮影するとAIが自動で食品メニュー、カロリー、炭水化物、脂質、タンパク質を解析します。

     

    この機能により、より簡単に食事記録がでることに加え、患者さん自身で摂取したカロリーや炭水化物量を把握しやすくなり、行動変容につながることが期待されます。

     

    参考:新機能AIによる食事解析機能のご紹介

     

    デジタルの活用とアウトカム

    世界的に糖尿病治療に関わる医療従事者が不足する中で、患者さんの自己管理や行動変容の促進を支援するソリューションは医療従事者にとってもメリットがあります。

    患者さんの自己管理の促進

     

    データの可視化や教育コンテンツの配信など、患者さんの自己管理や行動変容に対する支援を目的とした仕掛けも多くあります。

     

    患者さんが記録したデータはアプリ上でグラフや表などで見える化されるため、自身の健康状態や治療の効果が振り返りやすくなります。

     

    今年の後半に患者さんが設定した目標を達成すると報酬を受け取ることができる機能のアップグレードを予定しています。

     

    医療従事者や家族のサポート

     

    患者さんはアプリを通して家族や医療従事者とデータを共有し、つながることができます。

     

    以下の図は、医療従事者向けの『シンクヘルスプラットフォーム』の画面の一部です。

    患者さんがアプリで記録した食事写真やその他のあらゆるデータを確認でき、診察や指導の質を向上するとともに、効率化します。

     

     

    医療従事者や家族とのつながりと治療継続の関係性

     

    台湾で行った研究によると、シンクヘルス上で家族や医療従事者とつながり、サポートを受けているユーザーは治療の継続率及びHbA1cの改善率が高かったことが実証されています。

     

    下図の緑の線は医療従事者とつながっているユーザー、赤の線はそれ以外のユーザーを示しています。

     

     

     

    慢性疾患管理の未来

    すべての疾患ステージに対応した包括的なソリューション

     

    シンクヘルスは糖尿病をもつ方だけではく、予備軍の方や健康に気を使っている方、さらにはCKDや心不全等の合併症を患っている方など、より個別化されたソリューションの提供を目指しています。

     

     

    AIの活用

     

    さらなるAIの活用に向けて、GoogleのMed PaLM2やChat GPTなどのソリューションを利用したサービスを検討しています。

     

     

    参考:

    グローバル及び日本での展開

     

    2014年に日本でのサービス展開を開始し、2018年に日本法人を設立。

    台湾や日本以外にも、中東、韓国、そしてまもなくオーストラリアでもサービスを展開していきます。

     

    海外での取り組み

     

    日本のみならず、世界中で新しいテクノロジーを活用した様々な取り組みを進めています。

     

    ・「全民健康保険」(National Health Insurance:NHI)とのデータ連携(台湾)

    ・インスリン治療支援プログラムのクラスⅡ医療機器承認(台湾)

    ・シンガポール政府と共同した糖尿病予備軍へのデジタルコーチングプログラム開発プロジェクト(シンガポール)

    まとめ

     

    シンクヘルスでは、AIをはじめとする新たなテクノロジーを活用したサービスの開発や、各国の政府や大学との共同研究などを通して、慢性疾患治療領域での取り組みを進めています。

     

    すでに日本国内でも、数多くの医療機関にご採用いただき、糖尿病や高血圧、肥満症などの治療にお役立ていただいております。

    参考:シンクヘルス導入事例一覧

     

    今後も、国内外問わず、より良い慢性疾患治療に向けたソリューションを提供していきます。

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