執筆はライター下田 篤男（管理薬剤師・薬局経営コンサルタント）が担当しました。

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「クリニックのHPって作った方がいいのかな」

「どういう業者に外注すればよいのだろう」

このように、クリニックのHPについて頭を悩ませている先生も多いのではないでしょうか。

医療機関の集客・ブランディングにおいて、ホームページの重要性は年々高まっています。

患者さんの多くが医療機関選びの際にウェブサイトを参考にするというデータもあり、クリニックの「顔」となるホームページの質は経営に直結します。しかし、数多くある制作会社の中から最適なパートナーを選ぶのは容易ではありません。

会社選びを慎重に進めないと、費用の割に集客効果の低いサイトを制作されてしまうなどの失敗例も少なくありません。

そこで今回の記事では、クリニック経営者や医院開業を控えた医師のために、ホームページの重要性から制作会社選びの crucial なポイント、適正相場まで徹底解説します。

医療分野に強い制作会社を厳選してご紹介しますので。これからクリニックHP制作を検討されている先生は、ぜひ参考にしてください。

 クリニックにとってホームページが重要な理由

現代のデジタル社会において、クリニックのホームページは単なる情報発信ツールではなく、患者獲得と経営安定化のための重要な戦略的資産となっています。

ここでは、医療機関にとってホームページが必要不可欠である4つの理由を解説します。

患者の医療機関選びにおけるホームページの影響力

現代の患者さんは、医療機関を選ぶ際にまずインターネットで検索する傾向が強まっています。実際、厚生労働省の令和５(2023)年受療行動調査（概数）の概況によれば、新しい医療機関を探す患者さんのうち、病院の情報をネットで入手した割合は28.8％となっています。

令和２年の前回調査結果の23.5％から5%強増加しており、今後もネットを介して医療機関を調べる傾向は強くなるでしょう。

ホームページは「クリニックの顔」として、診療内容、医師のプロフィール、設備、アクセス方法など、患者さんが求める基本情報を24時間提供します。特に初診の患者さんにとって、ホームページの印象はクリニック選択における決定的な要素となっているのです。

コロナ禍以降の医療DX促進とオンライン予約の増加

新型コロナウイルス感染症の流行は、医療機関のデジタル化を大きく加速させました。感染リスクを減らすための「三密」回避策として、オンライン予約システムを導入するクリニックが急増しています。

2021年の調査データによると、診療所のオンライン予約システム導入率は34%でしたが、2024年の調査データでは、68.5%へと倍増しました。

このトレンドは今後も続くと予想され、オンライン予約やWEB問診票などの機能を備えたホームページは、患者さんの利便性向上と院内の業務効率化の両方に貢献します。

他院との差別化要素としてのウェブサイト

同じ診療科のクリニックが複数ある地域では、ホームページの質が患者獲得における重要な差別化要素となります。特に、以下のような要素が差別化に役立つでしょう。

ホームページがないことによる機会損失

ホームページを持たないクリニックは、以下のような機会損失を被る可能性があります。

ホームページを持たないクリニックは、新規患者の獲得機会を逃すだけでなく、24時間体制での情報提供ができないという制約があります。

また、自院の専門性や特色を広くアピールする効果的な手段を失い、患者獲得を口コミや紹介のみに依存せざるを得なくなります。これにより、集客力の不安定化やブランド構築の遅れにつながる恐れがあります。

時代の変化に合わせて、クリニックのホームページは「あれば便利」なツールから「経営に不可欠」な資産へと変化しているのです。

失敗しないクリニックHP制作会社の選び方

クリニックのホームページは経営にとって重要な資産である一方、制作会社選びを誤ると予算や時間の無駄になるだけでなく、患者集客の機会損失にもつながります。効果的なホームページを実現するためには、単に価格だけでなく、以下の5つの観点から最適なパートナーを選ぶことが重要です。

医療業界の知識・実績があるか

クリニックのホームページ制作は、一般的な企業サイトとは異なる専門性が求められます。医療広告ガイドラインの遵守や個人情報の適切な取り扱いなど、医療特有の規制や配慮が必要です。

必ず、同業種の制作実績を必ず確認しましょう。医療業界に特化した制作会社であれば、同じ診療科のサイト制作経験から得た知見を活かした効果的な提案が期待できます。

クリニック特有のニーズ（予約システム、SEO対策等）に対応できるか

クリニックのホームページには、一般的なコーポレートサイトとは異なる特有の機能やニーズがあります。

制作会社に対して、これらの機能についての具体的な実装方法や実績を質問し、クリニック特有のニーズに対応できる技術力と知見があるかを見極めましょう。

デザイン性と使いやすさのバランス

美しいデザインは第一印象として重要ですが、それ以上に患者さんにとっての使いやすさ（ユーザビリティ）が重要です。特に以下のポイントに注意しましょう：

良質な制作会社は、デザイン性と使いやすさを両立させた複数のポートフォリオを持っています。制作実績のサイトを実際に操作してみて、患者目線での使いやすさを確認することが大切です。

更新のしやすさとアフターサポート体制

ホームページは制作して終わりではなく、継続的な更新と管理が必要です。特に以下の点に注目して制作会社を評価しましょう。

クリニックのウェブサイト管理においては、WordPressなどの使いやすいCMSを採用しているか、スタッフが簡単に更新できるような研修やマニュアルが提供されているかを確認すべきです。

また、セキュリティ対策やバックアップ体制の整備状況、平日・休日の対応時間や担当者の専任制などのサポート体制の充実度も重要です。さらに、システム障害やセキュリティ問題発生時の対応実績を確認することで、安定したウェブサイト運用が期待できるかどうかを判断できます。

良質な制作会社は、制作後も長期的なパートナーとしてクリニックのデジタルマーケティングをサポートする体制を整えています。

患者集客につながる提案力と実績

ホームページの最終目的は「患者集客」です。制作会社の提案が見た目の美しさだけでなく、実際の集患に結びつく内容かどうかを見極めることが重要です。

ウェブ制作会社を選ぶ際は、患者さんの行動分析に基づいた効果的な集客戦略を提案できるか確認することが重要です。

過去の制作事例における集客増加率や予約数の具体的な改善実績を示せるかどうかも判断材料となります。また、ホームページだけでなく複数の集客チャネルを組み合わせた総合的なアプローチを提案できるか、患者さんが本当に知りたい情報を効果的に発信する戦略があるか、そしてデータ分析に基づいて継続的な改善提案ができるかどうかも、長期的な成果を左右する重要な評価ポイントです。

優れた制作会社は「ホームページを作る」ことだけでなく、「患者さんを集める」という本質的な目的に対するソリューションを提案できます。

クリニックHP制作の相場と費用内訳

クリニックのホームページ制作を検討する際、適切な予算計画を立てることが成功への第一歩です。費用は制作会社や機能によって大きく異なるため、何にどれくらいのコストがかかるのかを理解しておくことが重要です。ここでは、初期制作費からランニングコストまで、クリニックHP制作に関わる費用の全体像を解説します。

ただし、費用相場はあくまでも目安ですので、詳細は制作会社に確認してください。

初期制作費の相場（規模別・機能別）

クリニックのホームページ制作費用は、規模や機能によって大きく異なります。一般的な相場は以下の通りです。

「基本情報型」は、クリニック開業時や初めてウェブサイトを構築する医療機関に適した、コストパフォーマンスの高いプランです。5〜10ページ程度のシンプルな構成で、患者さんが必要とする基本的な診療情報、医師紹介、アクセス情報などを効率よく掲載します。

テンプレートベースのデザインを採用することでコストを抑えながらも、専門性と信頼感を伝えるデザインが可能です。また、簡易的なスマホ対応により、増加するモバイルユーザーにも基本的な情報提供ができます。

予算や更新頻度に制約のある医療機関でも、オンライン上での基本的な情報発信基盤を確立できる入門レベルのウェブサイトです。将来的な拡張性も考慮した設計が可能です。

「標準機能型」は、すでに地域で一定の認知度があり、ウェブサイトを通じて診療内容をより詳しく伝えたい医療機関に最適なプランです。10〜20ページの標準的な構成により、診療内容の詳細説明やよくある質問、スタッフブログなどのコンテンツを充実させることができます。

一部カスタマイズされたオリジナルデザインにより、クリニックのブランドイメージを効果的に表現できるとともに、レスポンシブデザインの採用でスマートフォンやタブレットなど様々な端末からの閲覧に対応します。簡易的な予約フォームの設置により患者さんの利便性が向上し、基本的なSEO対策によって地域からの検索流入も期待できます。

中規模クリニックや専門性をアピールしたい診療所に適した、コストと機能のバランスに優れたウェブサイトです。

「フル機能型」は、ウェブサイトを重要な経営資源として位置づけ、本格的な集客・ブランディング効果を求める医療機関向けの最上位プランです。20ページ以上の充実した構成により、詳細な診療情報に加え、症例写真ギャラリーや動画コンテンツなど高付加価値のコンテンツを提供できます。

完全オリジナルデザインによって他院との差別化を図り、クリニックの個性と専門性を最大限に表現します。患者管理システムと連携したオンライン予約システムの完全統合により、24時間予約受付が可能になり、多言語対応で訪日外国人患者の獲得も視野に入れることができます。

詳細なSEO対策と集客戦略の実施、SNS連携機能やブログ・コラム機能の充実により、継続的な情報発信と患者エンゲージメントの向上が期待できます。成長志向の強い大規模クリニックや専門性の高い医療機関にとって、長期的な投資効果を発揮するハイエンドなウェブソリューションです。

規模の大きな病院や高度な専門クリニックでは、200万円を超える場合もあります。特に美容クリニックや自由診療中心のクリニックでは、集客への投資として高額な制作費をかけるケースが増えています。

ランニングコスト（保守・管理費用）

ホームページの制作は初期費用だけではなく、継続的なランニングコストも考慮する必要があります。

保守管理費用は、医療機関としての信頼性を保つために省略すべきではありません。特に個人情報を扱うフォームがある場合は、セキュリティ対策は必須です。

コンテンツ更新費用は、スタッフや医師で対応することができればコストカットを実現することが可能です。ただし、本格的な集患対策のためにSEOを意識したコンテンツ制作にこだわりたい場合は必要な出費といえるでしょう。

予約システム導入のための追加費用

オンライン予約システムは患者さんの利便性向上と院内業務効率化に貢献しますが、導入には追加コストがかかります。

「シンプルな予約フォーム」は、オンライン予約の第一歩として導入しやすい基本的なシステムです。患者さんがウェブサイト上で希望日時と基本情報を入力すると、クリニック側にメールで通知が届き、スタッフが手動で予約管理を行います。導入コストが抑えられる一方、既存システムとの連携はないため、受付スタッフによる予約台帳やカレンダーへの転記作業が必要です。予約機能を初めて導入する小規模クリニックや、予約数が比較的少ない診療科に適しており、24時間いつでも予約リクエストを受け付けられる利便性を患者さんに提供できます。

「中級予約システム」は、業務効率と患者サービスのバランスを重視したソリューションです。リアルタイムでの予約枠表示により、患者さんは空き状況を確認しながら希望の時間帯を選択できます。予約完了時の自動返信やリマインドメール機能により、予約忘れの防止と来院率の向上が期待できます。また、簡易的な院内システムとの連携により、二重予約の防止や受付業務の効率化が図れます。中規模クリニックや、一定の予約数がある医療機関に適しており、スタッフの業務負担軽減と患者満足度の向上を同時に実現できる実用的なシステムです。

「高機能予約システム」は、医療機関の業務フローを根本から効率化する総合的な予約ソリューションです。電子カルテやレセプトコンピュータとの完全連携により、予約から診療、会計までのワークフローをシームレスに統合します。初診患者の問診票オンライン入力や保険証撮影・送信機能により、来院前の情報収集が可能となり、待合室での滞在時間短縮につながります。また、キャンセル・変更の自動管理機能や予約状況の分析レポートにより、経営判断に役立つデータを取得できます。大規模クリニックや予約管理に多くの人的リソースを割いている医療機関に最適で、患者サービスの向上と運営効率の大幅な改善を実現する戦略的投資となります。

さらに、多くの予約システムには月額利用料（5,000〜50,000円程度）が発生します。システム選定の際は、院内の既存システムとの親和性や、スタッフの操作習熟度も考慮することが重要です。

SEO対策・コンテンツマーケティングにかかる費用

検索エンジンでの上位表示を目指すSEO対策やコンテンツマーケティングは、継続的な投資が必要です。

「基本的なSEO対策」は、ウェブサイトの検索エンジン対応を整えるための土台作りに焦点を当てたプランです。ページタイトルやメタディスクリプションの最適化により検索結果での表示品質を高め、内部リンク構造の改善によってサイト内の重要ページへの評価を集中させます。地域の患者さんが使用する基本的なキーワードへの対策を行い、Googleマイビジネスの登録・最適化により地図検索での視認性を向上させます。新規開業クリニックや、これからオンライン集客を始める医療機関に適しており、比較的低コストで地域からの自然流入増加を目指す基礎的な対策です。効果は3〜6ヶ月程度で徐々に現れ始めます。

「本格的なSEO・コンテンツマーケティング」は、競合調査に基づく戦略的なアプローチで、確実な検索順位向上と集客増加を目指すプランです。競合分析とキーワード戦略の立案により、効果的な差別化ポイントを見出し、ターゲットとする患者層に響くコンテンツを戦略的に制作します。月4〜8記事の専門性の高いブログ・コラム記事を継続的に発信することで、サイトの権威性と信頼性を高め、詳細なアクセス解析に基づく改善提案により効果を最大化します。また、地域密着型のSEO対策によって、近隣エリアからの集客力を強化します。すでに基本的なウェブ集客ができており、さらなる成長を目指す中〜大規模クリニックに適しています。6ヶ月〜1年の継続により、安定した集客チャネルとしての効果を発揮します。

「プレミアムマーケティング」は、医療機関のオンラインマーケティングを包括的に展開する最上位プランです。医療知識を持つ専門ライターによる高品質なコンテンツ制作を核に、動画制作やYouTube活用などマルチメディア戦略を展開します。各種SNSプラットフォームとの連携により多角的な情報発信を実現し、検索広告やディスプレイ広告の戦略的運用によって即効性のある集客も同時に行います。月次レポートと定期的な戦略会議を通じて、データに基づく継続的な改善と方向性の調整を行うことで、長期的な成長を実現します。差別化された専門性をアピールしたい高度専門クリニックや、競合の激しいエリアで優位性を確立したい医療機関に最適なソリューションです。継続的な投資により、地域におけるオンライン上の医療ブランドとしての地位確立を目指せます。

SEO対策は短期間で効果が出るものではなく、6ヶ月〜1年程度の継続的な取り組みが必要です。特に競合の多いエリアや診療科では、より高度な対策が求められます。

コストパフォーマンスの見極め方

限られた予算で最大の効果を得るためには、以下のポイントでコストパフォーマンスを見極めることが重要です。

医療施設のホームページ制作を検討する際は、まず月間の新規患者獲得目標と患者一人あたりの生涯価値を明確にすることが重要です。この数値をもとに、ホームページ制作・運用にかかるコストがどの程度の期間で回収できるかを計算し、投資判断の基準とします。

効率的な投資のためには、最初から全ての機能を揃えるのではなく、必要最低限の機能でスタートして効果を確認しながら段階的に機能を追加していく方法が賢明です。

また、ブログ更新やお知らせなど自院スタッフで対応可能な部分を特定することで、運用コストの削減も図れます。さらに、予約システムや症例紹介、医師紹介など、自院の特性や患者ニーズに合わせて優先すべき機能を明確にすることで、限られた予算内で最大の効果を得ることができるでしょう。

例えば、自由診療の割合が高いクリニックでは、新規患者一人あたりの客単価が高いため、集客のためのホームページ投資を回収しやすい傾向があります。

一方、保険診療中心のクリニックでは、効率的な運営のための予約システムに重点を置くといった戦略が有効です。

医療機関向けHP制作会社5選

ここからは、実際に実績が豊富でおすすめの医療機関向けホームページ制作会社を5社紹介いたします。ぜひ参考にしてください。

株式会社ドクターブリッジ

株式会社ドクターブリッジは、確実な患者集客（集患）成果を生み出すことに特化した医療機関向けホームページ制作会社です。同社の強みは、地域で最も充実した医療情報を提供するサイト作りにあり、患者さんが求める診療内容や症状についての詳細情報を網羅します。また、検索エンジンで上位表示を実現する独自のSEO対策により、地域名と診療科名の検索で確実に見つけてもらえるよう設計してくれます。

さらに、医師との綿密な打ち合わせに基づく正確な医療知識を活かしたコンテンツ制作で、専門性と分かりやすさを両立させているのです。患者さんと医師を効果的につなぐ「架け橋」として、集患に直結するホームページを提供しています。

URL：https://www.dr-bridge.co.jp/

株式会社メディココンサルティング

株式会社メディココンサルティングは、医療機関専門のホームページ制作で20年の歴史を持つ老舗企業です。これまでに手がけた医療サイトは4,500件を超え、業界トップクラスの実績を誇ります。同社の強みは、テンプレートを活用した効率的な制作システムで、低コストで短期納品を可能にしていることです。また、患者さんの使いやすさを重視し、見た目の美しさだけでなく、情報が探しやすさや、予約などの機能性も充実した医療サイトを提供しています。

長年の医療分野での経験を活かし、クリニックの特性に合わせた最適なホームページ制作をサポートします。

URL：https://www.medico-consulting.jp/

メディカ株式会社

メディカ株式会社は、クリニック専門のホームページ制作会社であり、サイト制作だけでなく患者集客のためのコンサルティングも提供しています。同社の特徴は、まず女性患者層を意識した親しみやすく安心感のあるデザインを提案している点にあります。また、専門的で難解になりがちな医療情報を、患者さんにとって分かりやすい言葉で表現する原稿作成力も強みです。さらに、診療時間の変更や休診情報など、即日〜翌営業日という迅速な更新サポート体制を整えており、クリニックの運営をスムーズにバックアップします。医療と患者さんをつなぐ視点で、使いやすく効果的な医療サイトの構築と運用をサポートしています。

URL：https://medica-web.jp/

株式会社Method innovation

株式会社Method innovationは、独自開発した6つのメソッド（手法）を駆使して、医療機関の患者集客に効果的なホームページを制作する専門会社です。同社のサービスは多岐にわたり、新規サイトの制作だけでなく、既存サイトのリニューアルや広告運用まで包括的に提供しています。特筆すべきは、プロジェクト開始から完了まで経験豊富な専任スタッフが一貫して担当する体制により、クライアントの意図を正確に反映したサイト構築が可能な点です。さらに、ウェブ制作にとどまらず、クリニックのロゴデザインやパンフレット、診察券などの印刷物デザイン（DTP制作）にも対応しており、医療機関のブランディング全般をトータルでサポートしています。

URL：https://www.method-innovation.co.jp/

株式会社メックコミュニケーションズ

株式会社メックコミュニケーションズは、医療機関のデジタル化（DX）を支援する専門企業で、洗練されたデザイン力と先進的なIT技術を組み合わせたホームページ制作を提供しています。同社の強みは、ウェブサイトとパンフレットや名刺などの印刷物（DTP）を統一したデザインで制作することで、医療機関のブランド力を高め、患者さんに響くコンテンツを実現する点にあります。また、WordPress技術を活用して、クリニックスタッフ自身が簡単に更新できるカスタマイズ性の高いウェブサイト構築が得意です。さらに、「お医者さんドットコム」や「介護サイトドットコム」といった医療・介護専用のパッケージサービスを提供しており、専門知識がなくても手軽に質の高い情報発信が可能になっています。

URL：https://mec-com.co.jp/

成功するクリニックHPの制作プロセス

クリニックホームページの成功は、計画的な制作プロセスから生まれます。単なるデザイン作りではなく、戦略立案から始まり、コンテンツ設計、視覚要素の効果的活用、そして公開後の継続的な改善まで、体系的なアプローチが必要です。このセクションでは、患者集客に直結するホームページを作るための次の5つの重要ステップを解説します。

制作前の戦略立案と目標設定

ホームページ制作に着手する前に、明確な目標設定と戦略立案が不可欠です。「月間新規患者数10%増加」など具体的な数値目標を設定し、ターゲット患者層（年齢、性別、症状など）を明確にしましょう。また、競合クリニックのウェブサイト分析を行い、差別化ポイントを洗い出します。この戦略フェーズでの綿密な計画が、後の制作工程での迷いを防ぎ、効果的なサイト構築につながります。

コンテンツプランニングの重要性

患者さんが求める情報を的確に提供するコンテンツプランニングは、サイトの骨格を決める重要なステップです。診療内容や料金表などの基本情報に加え、よくある質問、治療例、医師の専門性をアピールするコンテンツを計画します。特に患者さんの悩みや疑問に答えるQ&Aページや症状別の詳細解説は、信頼構築と集患に直結します。サイト構造は情報が3クリック以内で到達できる設計が理想的です。

写真・画像の効果的な活用法

質の高い写真や画像は、クリニックの印象を大きく左右します。院内の清潔感やスタッフの親しみやすさを伝えるため、プロのフォトグラファーによる撮影を検討すべきです。医師やスタッフの笑顔の写真は患者さんの不安を和らげ、最新設備の画像は技術力をアピールします。また、治療前後の比較写真（審美歯科や美容皮膚科など）は、効果を視覚的に示す強力なツールとなります。

公開後の効果測定と改善サイクル

ホームページの公開はゴールではなく、継続的な改善の始まりです。Google Analyticsなどのツールを活用し、訪問者数、滞在時間、離脱率、アクセス経路などを定期的に分析しましょう。特にコンバージョン（予約、問い合わせなど）につながるページの効果測定は重要です。データに基づいて弱点を特定し、A/Bテストなどで改善策を検証するPDCAサイクルを回すことで、サイトの集患力は着実に向上します。

集客につながるコンテンツ更新の考え方

定期的なコンテンツ更新は、SEO効果を高め、リピーターを増やす重要な施策です。医師によるブログ更新は専門性と人間味をアピールする絶好の機会です。季節性の疾患情報、最新の治療法紹介、患者さんの声など、価値ある情報を継続的に発信しましょう。更新計画表を作成し、月2回以上の更新を目指すことが理想的です。更新作業の負担軽減のため、簡単に編集できるCMSの導入も検討すべきでしょう。

クリニックHP制作でよくある失敗と対策

せっかくホームページを制作しても、いくつかの典型的な失敗によって期待した集患効果を得られないケースが少なくありません。デザイン面の問題からユーザビリティ、更新頻度、技術的な課題まで、多様な落とし穴が存在します。このセクションでは、クリニックホームページ制作でよく見られる4つの失敗パターンとその具体的な対策を解説します。

テンプレートに頼りすぎて個性がない

コスト削減のためにテンプレートを使用すること自体は問題ありませんが、カスタマイズが不十分だと「どこかで見たような」没個性的なサイトになってしまいます。対策としては、クリニックのロゴやブランドカラーを一貫して使用し、医師の人柄や診療理念が伝わるオリジナルコンテンツを充実させましょう。院内写真や実際の症例、スタッフの声など、そのクリニックでしか提供できない独自要素を加えることで、テンプレートベースでも個性的なサイトを実現できます。

スマートフォン対応が不十分

現在、医療サイトへのアクセスの多くはスマートフォンからと言われており、PC画面だけを意識した設計は致命的です。レスポンシブデザイン（画面サイズに応じて自動調整される設計）を採用し、スマホでの表示を最適化しましょう。特に電話ボタンのタップのしやすさ、文字サイズの適切さ、画像の表示速度は重要です。また、スマホユーザーは素早く情報を得たいという特性があるため、コンテンツの優先順位を考慮した表示設計が必要です。

更新頻度が低く情報が古い

最終更新日が1年以上前のサイトは、患者さんに「このクリニックは活動していないのでは？」という印象を与えかねません。診療時間や休診日などの基本情報は常に最新状態に保ち、定期的なブログ投稿や季節の健康情報などを追加しましょう。更新の負担を減らすため、医師だけでなく複数のスタッフで分担する体制や、更新代行サービスの利用も検討すべきです。また、SNSと連携させることで、より手軽に情報発信を継続できます。

SEO対策不足による検索順位の低さ

いくら内容が充実したサイトでも、検索エンジンで上位表示されなければ、潜在患者の目に触れる機会が激減します。「地域名+診療科名」などの重要キーワードを自然に盛り込んだコンテンツ作成、適切なタイトルタグやメタディスクリプションの設定、内部リンク構造の最適化などの基本的SEO対策を施しましょう。また、サイト表示速度の改善やSSL化（https対応）も検索順位に影響します。地域密着型のクリニックであれば、Googleマイビジネスの登録と最適化も必須です。

まとめ：失敗しないクリニックHP制作のために

クリニックのホームページは、単なる情報発信ツールではなく、患者さんとクリニックを結ぶ重要な接点であり、効果的な集客ツールです。適切な制作会社選びと予算配分によって、投資に見合った効果を得ることができます。

医療のデジタル化が急速に進む現在、患者さんのニーズに応えるホームページ構築は、クリニック経営において不可欠な要素となっています。本記事が、皆様のクリニックのデジタル戦略の一助となれば幸いです。

参考文献：

令和５(2023)年受療行動調査（概数）の概況｜厚生労働省

2021年診療予約システムの導入状況｜エムスリー株式会社

2024年診療予約システム導入状況｜株式会社peerNIST