シンクヘルスアプリを用いた臨床研究「インスリン投与中糖尿病患者の血糖管理に及ぼすPersonal Health Recordの影響について」が論文にて公開されました。
シンクヘルス株式会社(本社:台湾、日本法人:東京都千代田区、CEO:エド・デン)の開発・運営する糖尿病の管理アプリ「シンクヘルスアプリ」を用いたともながクリニックの臨床研究において、PHRの有効性を示す結果が示唆され、論文に掲載されたことをお知らせいたします。
⽬的
近年、Personal Health Record(以下PHR)の導⼊による⽣活習慣病への治療効果が注⽬されています。弊社の糖尿病管理アプリ「シンクヘルス」を⽤いて ⾃⼰⾎糖測定(以下SMBG)結果の管理すると、種々の解析が可能になります。また、シンクヘルスプラットフォームを使用するクリニックとつながることで、患者さんが来院していなくても測定結果を医療機関側で閲覧、共有することができます。今回、インスリン投与中の1型糖尿病(以下T1DM)、2型糖尿病(以下T2DM)の治療にてPHRアプリ「シンクヘルス」利用患者のHbA1c低下効果を後方視的に検討することを目的としています。
対象
シンクヘルスアプリを利用した患者さん49名を対象としました(49名のうちT1DMは35名、T2DMは14名)。対象者の利用開始後、4カ月間HbA1c・体重・Body Mass Index(以下BMI)・インスリン投与量の変化を評価しました。また、シンクヘルスアプリの利用頻度別(15回/月以上:高頻度利用群、15回/月未満:低頻度利用群)に分けて評価をしました。
結果
全体では,HbA1cは開始時7.65±0.83 %から4カ月後7.50±0.87 %へ有意な低下がみられました。高頻度利用群では最大0.28 %有意に低下し、利用開始後4カ月間を通して有意な低下を維持しましたが、インスリン投与量・体重・BMIなどに変化を認められませんでした。よって、糖尿病の病型に関わらず、インスリン投与中の患者さんにおいて、PHRの利用によりHbA1cが改善することが示唆される結果となりました。
ともながクリニック 院長 朝長 修先生
インスリン使用中の患者さんにおいてシンクヘルスの有用性が証明されました。1型糖尿病が39名参加されていることの意義が大きいと思います。シンクヘルスは多機能、高機能でインスリン注射、自己血糖測定を行われている患者さんには最適のアプリだと思います。
■論文はこちら:https://www.jstage.jst.go.jp/article/tonyobyo/66/7/66_513/_article/-char/ja
今後の展望
今後もより効率的にPHRを管理し、活用できるようなアプリケーションとプラットフォームの開発・運営に努めてまいります。また、引き続き、医療機関などによる臨床研究も進めていく予定です。
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