牛乳は血糖値の上昇を緩やかにする〜飲み方・タイミング・適量も解説〜

当記事の執筆は、管理栄養士 前間弘美が担当しました。
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「牛乳には血糖値の上昇を抑える働きがある」という話は、耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか?
とはいえ、牛乳には糖質が入っているにもかかわらず本当に血糖値の上昇を緩やかにするのか、疑問を感じるのが正直な気持ちかもしれません。
さらに牛乳は、水やお茶と比べるとカロリーの多い飲み物です。普段カロリーを摂りすぎないように牛乳を控えている方は、飲むべきか迷ってしまうでしょう。
そこで今回は、牛乳が血糖値を抑える理由についてお話しいたします。飲むタイミングや量についてもお伝えするので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
牛乳が血糖値の急上昇を防ぐ理由
牛乳が血糖値の急上昇を防ぐといわれる理由は、以下の4つです。
・GI値が低い
・ホエイプロテインが食後高血糖を抑える
・乳脂肪が糖質の吸収にかかわる
それぞれ 詳しく説明いたします。
糖質量が控えめ
牛乳コップ1杯(200ml)あたりの糖質は、9.7gと控えめです。
参考までに、他の飲み物と糖質量を比較してみましょう。
| 糖質量 | |
| 牛乳 | 4.9g |
| 野菜ジュース | 7.7g |
| 乳酸菌飲料 | 17.7g |
| 炭酸飲料 | 9.0g |
| コーラ | 12.2g |
*100mlあたり
牛乳の糖質は決して少なくありませんが、カルシウムの重要な摂取源として毎日1杯程度飲むことが推奨されています。
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GI値が低い

牛乳のGI値は27と、低いです。そもそもGI値とは血糖値の上がりやすさを数値化したもので、55以下であれば低GI食品といわれています。
GI値の低い食事を意識すると血糖値が上がりにくくなるだけでなく、食後血糖値の急上昇も防げます。
なお食後高血糖の急上昇は、2型糖尿病や動脈硬化の進行リスクを高める可能性も。つまり、食後血糖値の急上昇を防ぐと、2型糖尿病や動脈硬化の進行リスクの低下につながる可能性があるのです。
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ホエイプロテインが食後高血糖を抑える
ホエイプロテインは、GLP-1ホルモンの分泌を促して胃の内容物の排出を遅らせるとともに、インスリンの分泌を促進して食後高血糖を抑制することがわかっています(※)。
ホエイプロテインとは牛乳の上澄み液である乳清(ホエイ)に含まれるたんぱく質を、パウダー状に加工したものです。つまり乳清を含む牛乳には、食後高血糖を抑える可能性があるということになります。
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乳脂肪が糖質の吸収にかかわる
ある研究によると、牛乳に含まれる乳脂肪が食後高血糖の抑制効果を高める可能性が示唆されました(※)。
(※)女子学生における牛乳の脂肪量による 食後高血糖抑制効果の検討
研究ではご飯と牛乳を摂って血糖値の変動を測定したところ、普通牛乳では食後90分、高脂肪牛乳では15・30・90分で明らかな低値を示したのです。このことから、乳脂肪の量の違いが血糖変動の差につながっているのではないか、と報告されています。
まだ研究段階ですが、乳脂肪の血糖値の上昇を緩やかにする効果に期待したいですね。
低脂肪牛乳はどうか
乳脂肪が1%以上あれば、低脂肪牛乳でも食後の血糖上昇を緩やかにします。
脂質やカロリーを意識して、低脂肪牛乳を選んでいる方もいらっしゃるでしょう。でも「乳脂肪が少ないと血糖値にいい影響がないの?」と不安に感じる必要はありません。
なぜなら牛乳の脂肪量が1%から4.4%の範囲内では血糖変動に顕著な差はなかった、という研究結果があるからです。牛乳には、脂質以外にも血糖値の急上昇を抑える成分が含まれます。そのため低脂肪牛乳でも、血糖値の上昇を緩やかにする効果が期待できるのです。
ちなみに低脂肪牛乳の乳脂肪分は、0.5以上1.5%以下と定められています。血糖値の急上昇を防ぐ効果を期待する場合は、乳脂肪分1%以上の低脂肪牛乳を選ぶとよいですね。
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【牛乳】飲み方のポイント

血糖値の上昇を緩やかにする効果を期待できる牛乳の飲み方のポイントは、2つあります。
・量はコップ1杯
それぞれ詳しく解説していきましょう。
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食前か食事中に飲む
牛乳を食前に飲むことで、乳清に含まれるたんぱく質の働きでGLP-1ホルモンの分泌を促して胃の内容物の排出を遅らせるとともに、インスリンの分泌を促進して食後高血糖を抑制する可能性があります。
また食事中に牛乳を飲むと、乳脂肪が食後高血糖の抑制効果を高める効果が期待できます。
食事と一緒に牛乳を飲むのに抵抗のある方は食前に、抵抗のない方は食事中に飲むとよいでしょう。
量はコップ1杯

あらかじめ牛乳はコップ1杯と決めて飲むことで、血糖値が上がりすぎるのを防げます。
牛乳は血糖値が上がりにくいとはいえ、飲みすぎると糖質の摂りすぎにつながることも。また牛乳を飲みすぎると、カロリーや乳脂肪の摂りすぎになり体重増加をまねく可能性もあります。体重が増加し肥満になると、インスリン(※)の効きが悪くなり血糖値は上がります。
(※)血糖値を下げ、正常な状態を保つホルモン
血糖値や健康のためにも、牛乳は適量飲むよう心がけましょう。
太らない飲み方はあるのか
牛乳は1日に飲む量とタイミングを意識すれば、太らないと考えられます。
1日コップ1杯(200ml)を活動量の多い時間に飲む
牛乳のカロリー・糖質は少ないとは言えません。そこで活動量の多い昼間の時間帯に、1日1杯までと量を決めて飲めば健康によい影響をもたらしつつ、太りにくい飲み方となるのです。
ちなみに牛乳1杯のカロリーは126kcal、糖質は9.7gです。とはいえ、牛乳1杯のカロリーや糖質を聞いてもピンとこない方も多いのではないでしょうか?
弊社の開発した無料アプリ「シンクヘルス」では、あなた自身の1日に必要なカロリーを簡単に把握できます。食べたものを記録すると摂取カロリーもわかるので、ぜひ活用してみてくださいね。
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糖尿病だと牛乳は禁止って本当?
糖尿病のある方でも、牛乳を飲んで問題ありません(※医師の指示がある場合を除く)。
糖尿病の食事療法ではカルシウムの大切な摂取源として、牛乳をはじめとした乳製品の摂取が推奨されています。
ただし適量を守ることと、脂質異常症がある場合は低脂肪牛乳を活用することが大切です。カロリーや脂質の摂りすぎにつながらないよう、上手に牛乳を活用しましょう。
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バランスの取れた食事も大切

牛乳に限らず、なにか1つの食品ばかり摂るのは健康によくありません。そもそも健康によい食事とは、栄養バランスのよい食事です。具体的には、1日3食主食・主菜・副菜、1日1回乳製品・果物を摂るのが理想的です。
| 具体例 | |
| 主食 | ご飯・パン・麺類 |
| 主菜 | 肉・魚・卵を主な材料としたおかず |
| 副菜 | 野菜・海藻を主な材料としたおかず |
| 乳製品 | 牛乳・チーズ・ヨーグルト |
| 果物 | りんご・みかん・キウイ・バナナ |
とはいえバランスのよい食事を摂り続けるのは、なかなか難しいものです。まずは、さまざまな食品を食事に取り入れるように意識することから始めてみるのはいかがでしょうか?
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まとめ
以上、牛乳が血糖値の上昇を緩やかにするといわれている理由4つについて解説いたしました。
・GI値が低い
・ホエイプロテインが食後高血糖を抑える
・乳脂肪が糖質の吸収にかかわる
以上の理由から、1日コップ1杯の牛乳を食前か食事中に摂ると血糖値の急上昇を防ぎ、2型糖尿病や動脈硬化の進行リスクの低下につながります。
1日の適量を守り、場合によっては低脂肪牛乳を活用しながら、健康によい食事を摂りましょう。
なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。
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参考文献
J-milk ACADEMIC RESEARCH Up date vol.28 2型糖尿病患者の血糖コントロールに食前のホエイプロテイン摂取が有効
PubMed The Clinical Application of Mealtime Whey Protein for the Treatment of Postprandial Hyperglycaemia for People With Type 2 Diabetes: A Long Whey to Go
J-STAGE 女子学生における牛乳の脂肪量による 食後高血糖抑制効果の検討
カゴメ株式会社 野菜生活100
カロリーSlism TOP
一般社団法人日本乳業協会 乳と乳製品のQ&A



