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【医師監修】肌の老化は糖化が原因?〜4つの対策を徹底解説〜

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肌の老化は糖化が原因?〜4つの対策を徹底解説〜

当記事は、産婦人科医師 大村美穂先生にご監修いただきました。
当記事の執筆は、管理栄養士
 佐藤久美が担当しました。
*シンクヘルスブログ監修・執筆者情報一覧はこちらをご覧ください

老化の原因の一つ「糖化」をご存じでしょうか?

実は身体以外で食事においても「ホットケーキが焼けて、美味しそうな色になる」のも糖化が要因です。

この現象が食べ物で起こると良い香りがして食欲がそそられますが、体内で糖化が起こると老化や病気の原因になります

そこで今回は糖化が肌の老化にどう関係しているのか、どのような対策をしたら良いのか詳しく解説していきます。

肌トラブルに対して色々な化粧品を試したけれどなかなか改善されなかった方も、この記事が解決の手掛かりになるかもしれません。

ぜひ最後までご覧ください。

なぜ肌の老化に糖化が関わるのか

なぜ肌の老化に糖化が関わるのか

老化を促進させるとして注目されている糖化。

糖化は「体のコゲ」とも呼ばれ、糖質とたんぱく質が結びついて細胞を劣化させますそのため糖化は肌の老化を促進させ、肌トラブルが生じます。

もちろん糖化の影響を受けるのは、肌だけではありません。たとえば糖化によってつくられるAGE(糖化最終生成物)は、動脈硬化や白内障、認知症などの原因になるとわかっています。

参考記事:抗糖化とは~老化の原因「糖化」のメカニズムや対策を徹底解説~

糖化によって起こる肌のトラブル

糖化によって起こる肌トラブルには、たるみ・シワ・シミ・くすみなどがあります。

そこで、糖化と肌トラブルの関係を下記にまとめました。

たるみやシワ:糖化により肌のハリを維持するコラーゲンが壊れ、肌の弾力がなくなるため
シミやくすみ:糖化によって出てきたAGEが皮膚に沈着するため

肌トラブルの原因は糖化だけではありませんが、いろいろな化粧品やお手入れを試してもこれらの悩みが改善されない場合、糖化が関係しているかもしれません。

参考記事:エイジングケアは何から始めればいいの?〜肌対策や生活習慣についても紹介~

糖化の対策4選

糖化はの対策において大切なのは

①食事の摂り方
②調理方法
③運動
④睡眠

 

の4つです。

糖化は食事や間食から摂った余分な糖と体内のたんぱく質が結びつくことで起こるので、糖化の対策で重要なのは食事です。

さらに、運動や睡眠も大切なので詳しく解説しますね。

①食事の摂り方

まずは食事を改善しよう

食事の摂り方で大切なのは、血糖値を急激に上げないこと、です。なぜなら血糖値が急激に上昇すると、糖化がより進行しやくなるからです。

そこで、血糖値の急上昇させないコツを以下にまとめました。

3食規則正しく食べる
おかずを先に食べる
糖質は適量にする

 

欠食や、1度にたくさん糖質を摂ると血糖値が上昇しやすくなるため、食事は3食規則正しく食べましょう。また同じ食事内容でも、ご飯やパンの前に野菜や肉、魚などのおかずを先に食べると、血糖値が急上昇しにくくなります。

最後に当たり前のことですが、糖質の多い食事や間食を摂ると血糖値は上がりやすくなります。とくに、甘いお菓子やジュースは適量にすることをおすすめいたします。

関連記事:血糖値を上げない食べ方について管理栄養士が解説~順番や糖質量も~

②調理法にも気をつけると安心

食品中のAGE量は調理法によって変化するため、食事から摂取するAGEの量は意図的に減らすことができます。

参考までに、鶏胸肉(皮なし)90gの調理法(生・煮る・電子レンジ・焼く・揚げる)によるAGE量の変化は、以下の通りです。

食品中のAGE量は調理法によって変化

このように、揚げる・焼くよりも、電子レンジ・茹でる・煮るなど焦げ目がつかない調理法はAGE量が少ないです。

ただし食品中のAGEが私たちの体内に取り込まれるのは約10%ですので、過度に心配する必要はありません。

一方、普段の食事が揚げる・焼くなどの調理法に偏っていると、無意識のうちにAGEを多く摂取している可能性もありますので注意しましょう。

③適度に運動を

適度な運動は、血糖値の緩やかな上昇につながります

血糖値の上がりやすい食後30分~1時間に運動することで、血糖値の急激な上昇を防ぎ糖化を抑制します

ちなみに食後の運動は息が上がるような激しいものではなく、ウォーキングなどのリラックスしてできる有酸素運動がおすすめです。

参考記事:食後の運動は血糖値の改善につながる〜オススメの運動を動画で紹介〜

④しっかりと睡眠をとろう

しっかりと睡眠をとろう

慢性的な睡眠不足は、体内のホルモン分泌にも大きな影響を与えます。

たとえば、睡眠不足は糖質コルチコイドを過剰分泌につながるといわれています。糖質コルチコイドは、血糖を上昇させるホルモンのことです。睡眠不足は血糖値を上昇させやすくなる可能性があると考えられます。

さらに健康な人において4時間睡眠を2日間続けると、10時間たっぷり眠った日と比較して食欲を抑えるホルモンであるレプチンの分泌が減り、食欲を増すグレリンの分泌が増えるとわかっています。食欲が増すと、食べ過ぎによって血糖が上がりやすくなるでしょう。

つまり睡眠不足は日中の眠気を引き起こすだけでなく、血糖にも大きな影響を及ぼします。糖化を防ぐためにも、ご自身の睡眠状態を見直してみましょう。

参考記事:不眠は血糖値に影響する?糖尿病と睡眠の深い関係を徹底解説

まとめ

以上、糖化と肌の老化について解説しました。

糖化は「体のコゲ」とも呼ばれ、糖質とたんぱく質が結びついて細胞を劣化させます。そして糖化によって起こる肌トラブルには、たるみ・シワ・シミ・くすみなどがあります

いろいろな化粧品やお手入れを試してもこれらの悩みが改善されない場合、糖化が関係しているかもしれませんね。

また糖化の対策で大切なのは、食事の摂り方・調理方法・運動・睡眠です。生活習慣を見直すと、糖化の対策につながる可能性があります。

それでは当記事が、皆様の肌トラブルを解決するきっかけとなったら嬉しいです。

なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。

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参考文献
Journal of The American Dietetic Association. 104. 1287-91, 2004
J-STAGE 糖化ストレスと炎症・疼痛

厚生労働省  e-ヘルスネット

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