鶏皮にはどんな栄養がある?~体に悪いといわれる理由と対策も紹介~

当記事の執筆は、管理栄養士 佐藤久美が担当しました。
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カリカリに焼いても、軟らかく煮込んでも美味しい鶏皮。
おつまみやおかずとして人気な一方で「栄養はあるの?」「カロリーが心配」と気になったことはありませんか?
また、「体に悪い」というイメージから、食べるのをためらっている方もいらっしゃるでしょう。
実のところ鶏皮は美味しいだけでなく、美容で注目されているコラーゲンやビタミンの1種であるナイアシンを含みます。
今回は鶏皮の栄養について解説し、健康的に楽しむコツをお伝えします。
ダイエット中にも取り入れやすい「鶏皮のうま味たっぷりスープ」レシピも紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
鶏皮の栄養と効能

鶏皮の特筆すべき栄養素「コラーゲン」「脂質」「ナイアシン」について解説します。
美肌に導くコラーゲン
鶏皮には、たんぱく質の1種であるコラーゲンが多く含まれます。
実は、私たちの体を構成するたんぱく質のうち、約30%はコラーゲンなのです。
コラーゲンの多くは皮膚に存在し、次に骨や軟骨、残りは血管や内臓など全身に分布しています。
そのようなコラーゲンは肌の弾力やうるおいを保ったり、関節の動きをスムーズにしたりとさまざまな役割を担っています。
ただし、鶏皮を食べてもコラーゲンがそのままの形で私たちの体内で機能するわけではありません。
コラーゲンは、消化の過程でアミノ酸やペプチド(※)と呼ばれるものに分解され、たんぱく質を合成する材料となるのです。
(※)ペプチドとは、アミノ酸が数個つながったもの
これらが再びコラーゲンの合成に利用されるかは、定かではない点に注意が必要です。
鶏皮にはコラーゲンが豊富に含まれますが、コラーゲンを直接補える食材ではないと覚えておきましょう。
エネルギー源である脂質
鶏皮には、体を動かすためのエネルギー源となる脂質が多く含まれます。
実は、鶏皮全体の約50%が脂質なのです。
これは、牛肉や豚肉の脂質の多い部位であるバラ肉と比べても高い割合です。
| 脂質 | |
| 鶏皮(もも) | 51.6g |
| 牛バラ肉 | 39.4g |
| 豚バラ肉 | 35.4g |
| ※100gあたり |
脂質は単にエネルギー源となるだけでなく、ホルモンや細胞膜を構成したり、脂溶性ビタミンの吸収率を上げたりと、さまざまな役割を担っています。
ただし、脂質を摂りすぎれば肥満や心筋梗塞などのリスクが高まります。
そのため、鶏皮はほかの食事とのバランスも考えながら、適度に食べるとよいですね。
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皮膚の健康維持に欠かせないナイアシン
ナイアシンは、ビタミンB群の1種で、エネルギー代謝に関与しています。
さらに、皮膚や粘膜の健康維持にも関わっています。
ナイアシンは酸やアルカリ、熱、光、酸素などに対して安定しているため、保存や調理による損失はほとんどありません。
ただし、ナイアシンは水に溶けやすい性質があるため、煮る、茹でるなど水を使った調理法では成分が流れ出てしまいます。
煮物にすると、煮汁に流れ出るナイアシンは約70%ともいわれています。
ゆえに鶏皮のナイアシンを余すことなく摂るには、水を使わない調理法か、スープなど煮汁ごと食べる料理に使用するのがオススメです。
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なぜ体に悪いといわれるのか

鶏皮が体に悪いといわれる理由は、カロリーや脂質が多いからだと考えられます。
お伝えしているように、鶏皮の脂質は全体の約50%と高い割合です。
脂質はほかのエネルギー源であるたんぱく質や糖質と比べて、重量当たりのエネルギー量が大きい(※)ため、脂質の割合が多い食品はカロリーも高くなります。
(※)脂質1gから産生されるエネルギー量が9kcalであるのに対して、同量のたんぱく質や糖質から産生されるのは4kcal
カロリーや脂質を摂りすぎると肥満の原因となったり、さまざまな病気のリスクを高めることが知られていますので、鶏皮も体に悪いといわれるのでしょう。
もちろん食べすぎは体によくありませんが、鶏皮を食べたからといって肥満になったり病気になったりするわけではありません。
鶏皮を食べる日は揚げ物を控える、前後の食事は脂質の少ない食材を選ぶなど、食事全体のバランスを考えながら鶏皮を楽しみましょう。
鶏皮のカロリー

鶏皮(もも)100gあたりのカロリーは474kcalと、ささみや鶏もも肉(皮なし)の4倍以上です。
| カロリー | |
| 鶏皮(もも) | 474kcal |
| ささみ | 98kcal |
| 鶏もも肉(皮なし) | 113kcal |
| ※100gあたり |
なお、ヘルシーなイメージのある胸肉も皮は100gあたり466kcalと、もも肉の皮と大差ありません。
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ダイエット中は避けるべき?
カロリー制限を伴うダイエット中は、鶏皮を避けた方がよいでしょう。
なぜなら、もも肉や胸肉を調理する際に皮を取り除くことで、カロリーを大幅にカットできるからです。
ただし、決して食べてはいけないというわけではありませんので、その日の食事メニューや活動量に合わせて調整しましょう。
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うま味たっぷり!鶏皮スープのレシピ紹介
ここでは、鶏皮のうま味が堪能できるスープを紹介します。
野菜やきのこをたっぷりと使うことで、ヘルシーでありながら満足感が得られる一品です。
・鶏皮 50g
・きのこ類(しめじ、えのき、舞茸などお好みで) 合わせて100g程度
・キャベツ 2枚
・長ねぎ 1/2本
・しょうが 1かけ
・水 500ml
・鶏がらスープの素(顆粒) 小さじ1.5
・酒 大さじ1
・醤油 小さじ1
・塩 少々
・胡椒 少々
【作り方】
①きのこ類は石づきを取ってから手でほぐす。
②キャベツは食べやすい大きさに切り、長ねぎは斜めに薄切り、しょうがは皮を剥き千切りにする。
③鶏皮は黄色っぽい脂を取り除いてから細切りにして、鍋で軽く炒める。
④鶏皮から脂が出てきたらキッチンペーパーで余分な脂をふき取り、長ねぎとしょうがを加えて炒める。
⑤長ねぎとしょうがの香りが出てきたら、きのこ類とキャベツを加えて炒める。
⑥全体が馴染んだら、水、鶏がらスープの素、酒を加えて蓋をする。
⑦沸騰したらアクを取り、野菜が軟らかくなるまで5分ほど煮る。
⑧醤油、塩、胡椒で味を調えたら完成。
・鶏皮は黄色っぽい脂を取り除くと、鶏脂(けいし)独特のにおいが減らせます。
・お好みで豆腐や溶き卵を加えると、たんぱく質も補えます。
・春雨を加えると、よりボリュームがアップします。
まとめ
今回は、鶏皮の栄養について解説しました。
「カロリーが高そうだから」とためらっていた方も、食べ方次第では鶏皮を楽しめることがおわかりいただけましたでしょうか?
ご紹介したレシピもぜひお試しください。
それでは当記事を参考に、食事全体のバランスに配慮しながら鶏皮を適度に楽しんでいただけたら幸いです。
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参考文献
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 「健康食品」の安全性・有効性情報 コラーゲン ナイアシン
文部科学省 食品成分データベース



