ミニトマトのカロリー・糖質は低い?~ダイエットに向いているか栄養面から解説~

当記事を監修した専門家:管理栄養士・調理師 前間弘美、編集長 宮田亘造(詳しいプロフィールはこちらをご覧ください)
美容や健康に良い食材として人気の高いトマト。その中でもミニトマトは、手軽に食べられるという特徴からお弁当やサラダにもよく使われますね。
ミニトマトはカロリー・糖質が共に低く、栄養価の高い食材です。
今回は、ミニトマトがダイエットに向いているのか、栄養面から詳しく解説いたしますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
ミニトマトのカロリー・糖質(100gあたり)
ミニトマトは別名「プチトマト」とも呼ばれています。トマトの品種名としてよく間違われやすいのですが、大きさが10~30g程のトマトを総称してミニトマト(プチトマト)といいます。
現在、市場で売られているミニトマトの品種は非常に多く、色は赤色だけでなく黄色や緑色などもあり、形も球型、洋ナシ型、イチゴ型など様々です。
ここでは一般的な赤色で球型のミニトマトについてお伝えしていきます。
ミニトマト100gあたりのカロリーは30kcal、糖質は4.6gです。100gはミニトマト約10個分の量になります。下記の表で他の野菜と比較してみました。
ミニトマトは他の野菜と比較するとカロリー・糖質はやや高めなものの、食品全体の中でみると低いです。
1個当たりのカロリー・糖質
ミニトマト1個当たりのカロリーは3kcal、糖質は0.5gです。1個当たりでみるとカロリー・糖質共に低いことがわかりますね。
ミニトマトは手軽に食べることができるので、少し小腹が空いた時などに食べるのもよいかもしれません。
フルーツミニトマトのカロリー・糖質は?
フルーツトマトとは、品種名ではなく特殊な方法で栽培した高糖度のトマトのことをいいます。正式には定められていませんが、糖度8度以上のトマトがフルーツトマトと呼ばれています。
ミニトマトも同様で、通常のミニトマトは糖度5〜6度ですが、フルーツミニトマトは糖度8〜10度で果物並みの甘さです。
そしてフルーツミニトマト100gあたりのカロリー・糖質は、おおよその数値でカロリーは42〜50kcal、糖質は8〜10gと推察されます。
トマトとの比較
ミニトマトはトマトよりも小さいことから、カロリー・糖質が低いと思う方も多いのではないでしょうか。そこで下記の表でトマトと比較してみました。
意外にも、ミニトマトの方がトマトよりカロリー・糖質が共に高くなっています。トマトは完熟する前に収穫されますが、ミニトマトは完熟した状態で収穫されます。そこでカロリー・糖質に加えて、栄養価もミニトマトの方が高くなるのです。
以下の表より、その他の栄養素もミニトマトの方が高いとわかります。
それでは、ミニトマトの栄養素について詳しく見ていきましょう。
ミニトマトの栄養成分
ミニトマトに含まれている主な栄養素は以下の通りです。
リコピン
リコピンはカロテノイドという色素成分の一つです。リコピン=トマトというほどで、食材の中ではトマトに最も多く含まれています。
リコピンは強い抗酸化力を持ち、美肌や動脈硬化予防が期待できます。そして、その効力はβカロテンの2倍、ビタミンEの100倍とかなり高いのが特徴です。
また、リコピンは朝の方が効率よく吸収されやすいので、リコピンを意識して摂る際は朝にトマトを食べるとよいでしょう。
参照記事:リコピンとは?効能・効果の観点からわかりやすく解説
カリウム
カリウムには、摂り過ぎた塩分を体外に排出する作用があります。塩分の摂り過ぎによる高血圧やむくみなどが気になる方は、積極的に摂るようにしましょう。
カリウムは加熱に弱いという性質を持つので、カリウムを主に摂取したい場合は生で食べるか、スープなどにして汁ごと食べることをおすすめします。
ビタミンC
ビタミンCは別名「抗酸化ビタミン」とも呼ばれ、紫外線によるシミやシワを防ぎ、生活習慣病による動脈硬化などを予防します。また、免疫力を高めウイルスから身体を守り、ストレスを緩和させる働きも。
βカロテン
βカロテンは体内では必要量に応じてビタミンAに変換されます。ビタミンAは皮膚の健康を保つ働きや、視力を維持する働きなどを期待できる点が特徴です。また、βカロテンにもビタミンCと同様の抗酸化作用があります。
脂溶性のビタミンなので、油と一緒に調理することで吸収されやすくなる点も押さえておくとよいでしょう。
食物繊維
食物繊維は腸内環境を整え、便秘改善や肌荒れを予防します。また、食後の血糖値の上昇を抑え、血中コレステロール値を下げる効果もあります。
ダイエット中に食べるとスリムになれる?
低カロリー・低糖質のミニトマトは、ダイエット中にもおすすめの食材です。
しかし、やはりどの食材もそれだけ摂っていればよい、というものはありません。他の食材と組み合わせながら、ミニトマトにはない栄養素を補っていくことが大切です。
また、調理する際はトマトソースやスープなど汁ごと食べられる料理にすると、栄養素を余すことなく摂取できます。
毎日食べると太るのか
ミニトマトは毎日食べても太ることはありませんが、体を冷やす作用があるため、一度に大量に摂り過ぎると胃腸の働きを弱くする可能性があります。
食べる量は多くても1日7〜10粒を目安に、何度かに分けて食べることをおすすめいたします。
糖質制限中はどうか
低糖質のミニトマトは、糖質制限中も積極的に摂ってよいでしょう。
さらに、ミニトマトに含まれるリコピンには血糖値を下げる効果が期待されるので糖尿病の方にもおすすめです。
しかし、ミニトマトの中でもフルーツミニトマトに関しては、果物と同等の糖質量なので食べる際は摂取量に気をつけましょう。
まとめ
今回はミニトマトのカロリー・糖質と栄養価について解説してきました。ミニトマトは低カロリー・低糖質な上に、栄養価の高い食材です。
ぜひ他の食材と組み合わせながら、健康的にダイエットしましょう。
それでは、当記事を参考に日々の食事にミニトマトを取り入れていただければ幸いです。
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参考文献
文部科学省 食品成分データベース
新食品成分表FOODS2021 東京法令出版株式会社
林水産省 フルーツトマトはどういうトマトかおしえてください
厚生労働省e-ヘルスネット カロテノイドについて
厚生労働省e-ヘルスネット 抗酸化ビタミンについて